到達不能極 の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
南極に謎の基地がありその周辺で謎の墜落などが起きている。南極ツアコンの拓海が連れてきた叔父さんが実は戦争中にきたドイツ軍の基地。意識が電気の中に閉じ込められて生きながらえているというちょっとスリラー的な話でもある。最後は円満で終わったが、まあ、推理小説分野の話なので、結構すらすらと読めて面白かった! めっちゃな感動はなかったものの結構ハプニングがあったので4つ!
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ツアーの飛行機が南極に不時着するのだが、南極は極寒であるがゆえ、様々なものが時代を超えて保全できてしまうことは読む前から想定できる。 しかも現代と戦時中が交互に話が進んでいく構成だと何となく想像がついてしまう。 中盤を過ぎたあたりで結論が見え、後はB級SFに付き合わされ苦痛だった...
ツアーの飛行機が南極に不時着するのだが、南極は極寒であるがゆえ、様々なものが時代を超えて保全できてしまうことは読む前から想定できる。 しかも現代と戦時中が交互に話が進んでいく構成だと何となく想像がついてしまう。 中盤を過ぎたあたりで結論が見え、後はB級SFに付き合わされ苦痛だった。 最近の江戸川乱歩賞作品にアタリがないのが残念。
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江戸川乱歩賞受賞作だけのことはあるなと思わせる面白さでした。 過去と現在が交互に語られ、どう関係があるのか、だんだんと明らかになっていくあたり、興味を持ちつつ物語に没頭できる仕掛けがいっぱいです。 物語のスケールも大きく、映画化しても楽しめると思いました。 本の最後に賞の選者の厳...
江戸川乱歩賞受賞作だけのことはあるなと思わせる面白さでした。 過去と現在が交互に語られ、どう関係があるのか、だんだんと明らかになっていくあたり、興味を持ちつつ物語に没頭できる仕掛けがいっぱいです。 物語のスケールも大きく、映画化しても楽しめると思いました。 本の最後に賞の選者の厳しいお言葉が載っていますが、それらの欠点を補う物語となっています。 壮大なミステリをお探しの方にはピッタリの一冊です。
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いや、これは面白い!! これがデビュー作とはびっくりする。 過去と現在が入り乱れ、さらに登場人物達も色々と出てくるのに全く混乱せずとてもテンポよく読まされるあたり本当に面白かった。 戦時中にドイツがしていたある実験が基にどこまでが本当にあった話なのか…とオカルト的な面でもワクワク...
いや、これは面白い!! これがデビュー作とはびっくりする。 過去と現在が入り乱れ、さらに登場人物達も色々と出てくるのに全く混乱せずとてもテンポよく読まされるあたり本当に面白かった。 戦時中にドイツがしていたある実験が基にどこまでが本当にあった話なのか…とオカルト的な面でもワクワクさせられる。 過去と現在が入り乱れる話は大抵混乱しがちになってとてもしんどくなるが、そんな事は全くなくむしろ早くこの展開がどう未来に結びつくのかときになって気になって仕方なかった。 是非とも次回作を期待したい!!
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2018年、遊覧飛行中のチャーター機が突如システムダウンを起こし、南極へ不時着してしまう。ツアーコンダクターの望月拓海と乗客のランディ・ベイカーは物資を求め、今は使用されていない「到達不能極」基地を目指す。1945年、ペナン島の日本海軍基地。訓練生の星野信之は、ドイツから来た博士...
2018年、遊覧飛行中のチャーター機が突如システムダウンを起こし、南極へ不時着してしまう。ツアーコンダクターの望月拓海と乗客のランディ・ベイカーは物資を求め、今は使用されていない「到達不能極」基地を目指す。1945年、ペナン島の日本海軍基地。訓練生の星野信之は、ドイツから来た博士とその娘・ロッテを、南極にあるナチスの秘密基地へと送り届ける任務を言い渡される。 現在と過去、二つの物語が交錯するとき、極寒の地に隠された“災厄”と“秘密”が目を覚ます! 第六四回江戸川乱歩賞を受賞しているが、ミステリーよりSFに近いという書評を読み心動かされた。何といっても”到達不能極”というタイトル。到達不能極とは海から最も遠い陸地を指す。登山を趣味としているからか、南極が舞台と聞くとワクワクさせられる。 ナチ政権の下、博士と娘は不老不死の研究を任じられる。何年か前のテレビ番組に、現代の医学で治せない病気に罹患した人を冷凍保存し、医学が進み治療方が確立した時点で甦らせるというのがあった。本作は肉体を冷凍するだけでなく、意識をも回路の電流の中で活かし続けるというもので、驚愕してしまった。 実験のために冷凍保存された娘は戦後何十年間も、他に冷凍された意識たちと世界を守るために戦い続けたということになる。 もし、自分が娘だったらと考えるだけで気が遠くなった。さっさと成仏させてもらった方が嬉しい! 主人公・星野の祖父がキーマンとなるのだが、彼が戦時中は訓練生だったのに、老いてもまだ2018年を生きているという事実。当たり前なはずなのに、戦後に生まれ平和ボケしている私にリアリティを帯びて迫った。 最近知覧特攻平和会館を訪れたからだろうか。
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江戸川乱歩賞受賞作。南極を舞台とした、ややSF的要素もある冒険ロマン、そしてほのかなロマンスも感じられる作品です。二つの時代をまたいで繰り広げられる壮大な物語はスリル満点。SFはやや苦手な分野ですが、それでも充分に楽しめました(むしろSF詳しくないほうが楽しめそうな印象?)。 第...
江戸川乱歩賞受賞作。南極を舞台とした、ややSF的要素もある冒険ロマン、そしてほのかなロマンスも感じられる作品です。二つの時代をまたいで繰り広げられる壮大な物語はスリル満点。SFはやや苦手な分野ですが、それでも充分に楽しめました(むしろSF詳しくないほうが楽しめそうな印象?)。 第二次世界大戦終戦間近という時代の、死に一番近かった人たちの物語が胸を打ちました。生きている方がいいのは当たり前だけれど、それでも命を賭して人を守ろうという姿勢がカッコいいったら。だけどもちろん、こんな戦争は二度と繰り返してはいけないよなあ。 そして現代パートもスリリング。何といっても南極の極寒の情景が読んでいるだけで寒い! でも終盤の展開では読む手が止まらず、どんどん熱くなりました。穏やかなラストも印象的です。
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一気に読んでしまいました。 現代と第二次大戦中という時代、さらに現代の中ではツアーコンダクター氏と南極観測チームの派遣氏といくつもの視点が交互に描かれるのに全く混乱することなく読めました。 それぞれの時代や場所の空気感が伝わってきて面白かったです。あれやらこれやらの南極の謎関係は...
一気に読んでしまいました。 現代と第二次大戦中という時代、さらに現代の中ではツアーコンダクター氏と南極観測チームの派遣氏といくつもの視点が交互に描かれるのに全く混乱することなく読めました。 それぞれの時代や場所の空気感が伝わってきて面白かったです。あれやらこれやらの南極の謎関係はどこかで聞いたことがある話の説明をされた感じで、フィクションなのを忘れる説得力でした。
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昨年は受賞作がなかったので残念でしたが、今年はやっと来ました。 過去と現在が交差して、物語が進みます。 どこに収束するのかと思っていたら、物語は意外な方向に少しずつ進んでいきます。 最初単調な感じがしましたが、読み進むにつれ、引き込まれていきます。 到達不能極という言葉は知りませ...
昨年は受賞作がなかったので残念でしたが、今年はやっと来ました。 過去と現在が交差して、物語が進みます。 どこに収束するのかと思っていたら、物語は意外な方向に少しずつ進んでいきます。 最初単調な感じがしましたが、読み進むにつれ、引き込まれていきます。 到達不能極という言葉は知りませんでした。 科学的な見地からは異論はあるのでしょうが、こういうのは大好きです。 ラストも良いです。 楽しめました。
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久しぶりに読みながら先の展開にワクワクドキドキさせられた。どうなるんだ、いったいこの先どうなるんだ、と。 あるところで「ええ?そっちに行くの?」と、予想外の展開にのけぞる。そっちかー。 けれど、たまたま読んでいたその同じタイミングでネットに上がってきたとあるニュースがその予想外の...
久しぶりに読みながら先の展開にワクワクドキドキさせられた。どうなるんだ、いったいこの先どうなるんだ、と。 あるところで「ええ?そっちに行くの?」と、予想外の展開にのけぞる。そっちかー。 けれど、たまたま読んでいたその同じタイミングでネットに上がってきたとあるニュースがその予想外の展開とほぼ同じ内容で、のけぞりからいっきに前のめり状態。そうか、これはとんでもでもなんでもなく、ありえるSFというか、あってもおかしくない話なのか。 いやぁ、南極、行ってみたいですわ。ペンギン好き。 ともあれ、ネタバレするので感想も紹介も書きにくいですわ。
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