蜜と毒 新装版 の商品レビュー
瀬戸内寂聴の小説は全く好みでないのに、どうして手に取ってしまうんだろう。 しかも最後まで読んでしまう。 浮気も不倫も暴力も全く無縁だから、私にとって違う世界の話、だからか。 主人公は阪田とその愛人奈美なのか?
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- ネタバレ
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短編集かと思ったらどれも話が絡み合っていて、世間は狭いというか何というか。誰かの妻か夫である人と寝るというのは案外そういうものなのかもしれない。この作品を書き上げた後に出家したとは驚き。
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瀬戸内寂聴さんの、情事を描いた小説をずっと読みたいと思っていた。男が女を、女が男を求めてやまないリアルな欲望が描かれている。ここに、相手を本気で愛しているという人間はいない。自己の欲望に忠実で相手に気持ちがあるようで、自分のことしか考えていない。そんなものだと思った。
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情事という言葉でなんとなく曖昧にしているけれども、男女の肉体関係を嫉妬、プライドなど人間の卑近さを描こうしているのか。 作者のその後の行く末を考えると非常に興味深いけど、昭和50年の発刊当時はどのように受け止められたのか。 ある種ウーマンリブの表現とも言えるかもしれないが、とにか...
情事という言葉でなんとなく曖昧にしているけれども、男女の肉体関係を嫉妬、プライドなど人間の卑近さを描こうしているのか。 作者のその後の行く末を考えると非常に興味深いけど、昭和50年の発刊当時はどのように受け止められたのか。 ある種ウーマンリブの表現とも言えるかもしれないが、とにかく登場人物がしょうもない。 心理的な変化もあまりなく、それぞれに位置された人間関係の綾でストーリーを持ち上げるかと思えば、いまいちドライブしない。 登場人物も限られていて、場面もほとんど展開しない「死の棘」と比較すると歴然たる差があるように感じる。 自分がそんな気分じゃなかったかとも思うが、それってどんな気分だ? 我慢して読んだ、というのが正直なところ。
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