時限感染 殺戮のマトリョーシカ の商品レビュー
猟奇殺人とバイオテロの謎を追う、緊迫感溢れるミステリ。事件現場に残された犯行声明をもとに、バイオテロを阻止するべく動く警察と、秘密裏にウィルスを散布する犯人たち。どれだけの惨事が起こってしまうことになるのだろう……と不安で仕方がないのだけれど。途中でこれはいったいどうなっているの...
猟奇殺人とバイオテロの謎を追う、緊迫感溢れるミステリ。事件現場に残された犯行声明をもとに、バイオテロを阻止するべく動く警察と、秘密裏にウィルスを散布する犯人たち。どれだけの惨事が起こってしまうことになるのだろう……と不安で仕方がないのだけれど。途中でこれはいったいどうなっているのだろう、と。ありがちなバイオパニックかと思いきや、かなり予想外の展開に唸らされました。 犯人の言い分が身勝手ながらも、今の日本人が平和ボケしているってのは事実でしょうね。ある程度気を引き締めないといけないのでは、ということは確かに思います。「命の天秤」というのも、自分自身が量られる立場にならなければ考えもしないかもしれない。もちろん犯人がこの事件を起こした動機は許されるものとは言えないけれど。当事者にとっては福音であることも確か。ここまでの覚悟を決めたのなら、むしろ立派だと思えてしまいました。
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バイオテロミステリー。 設定は興味深いし、展開も途中まではいい。 しかし大きく設けられたトリックが明らかになると、途端にリアリティが薄れてしまう。そして魅力的な設定が一気に色褪せていく。 残念。
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史上最大のバイオテロ。マトリョーシカと名づけられた、細菌に隠された多重構造のウィルスで、脳の神経を侵食し発症は数年後、死亡率は100%。被害想定は最低でも死者10万人。しかも犯行は既に東京やNYで実施済み・・・ 医療ものが得意な著者で、カマキリ刑事も面白く、なかなか読ませる。が、...
史上最大のバイオテロ。マトリョーシカと名づけられた、細菌に隠された多重構造のウィルスで、脳の神経を侵食し発症は数年後、死亡率は100%。被害想定は最低でも死者10万人。しかも犯行は既に東京やNYで実施済み・・・ 医療ものが得意な著者で、カマキリ刑事も面白く、なかなか読ませる。が、その犯行動機はいかがなものか。 また、このテロによる絶望的な恐怖感が、さほど書かれていないのも、どこか他人事感がでてしまい、小説に入り込みづらかった。
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「時限感染 殺戮のマトリョーシカ」は、現代日本が舞台のバイオテロ犯と刑事の対決を描いたミステリーです。
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昨年、このミス大賞を受賞した作者の2作目になるのだろうか…タイトルだけで、読んでみたので、詳細は分からない。前作の盛り上がりを考えると、ひっそりと発売された感じ。 今作も前作に続く、医療ミステリー。 前作も難解だったが、今作もなかなかの難解。 でも、ある程度、知識のある人ならば、...
昨年、このミス大賞を受賞した作者の2作目になるのだろうか…タイトルだけで、読んでみたので、詳細は分からない。前作の盛り上がりを考えると、ひっそりと発売された感じ。 今作も前作に続く、医療ミステリー。 前作も難解だったが、今作もなかなかの難解。 でも、ある程度、知識のある人ならば、ヘルペスウイルスを使ったテロの意味がそんなに脅威でないことは分かるだろう。 テロの実行犯と事件の捜査に当たる元研究者の刑事の2つの目線から、淡々と物語が描かれる。テロの話とは思えないくらい、混乱がないのが印象的。 犯人もあっさり逮捕されるが、そこからの真相解明が説明が長くなり、ペースダウン。 真相の裏には、遺伝の難解なネタも含まれており、エンターテイメントとして読むには、少し難しいかも。 バイオテロを取り扱っている作品でありながら、希望のある終わり方だけがホッとした。
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