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やがて君になる(6) の商品レビュー

4.5

15件のお客様レビュー

  1. 5つ

    6

  2. 4つ

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2024/03/12
  • ネタバレ

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「私だけがあなたの特別でいられたのに」劇の幕間で燈子先輩を見つめる侑の表情や、表紙・裏表紙の構成等、侑の心情の変化をつぶさに感じられるシーンが多く印象に残った。第34話の表題「零れる」は、特別という気持ちを知りたいという侑の積もり積もった感情を表していると思う。ついに零れてしまった侑の本音に対して、変わらない事を望み続けた燈子先輩はどう答えるのか。

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2023/11/16

ついに文化祭。演劇が始まる 演劇が終わって変わっていく燈子 今迄で変わってしまった気持に気づく侑 変わっていく燈子にさらに惹かれて、ついに… あの拒絶していた同じ場所でのこの流れは良いね。変わっていく関係が気になる終わり方です

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2021/09/30
  • ネタバレ

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 例によって再読。  この巻マジで好き。色んなものが集約されてて。作中劇で主人公が自分のままでいようとする一連のシーンも本当に良かったけど、劇が終わって燈子は少し変わって、色んなものが変わっていく。  以前読んだときからずっと印象に残っているのは引きの上手さ。たった一つの言葉で正反対の解釈を生じさせるのもそうだけど、ここまで明確にすれ違いを提示しておいて、次に続けるなんて酷だぜ。今読み返して良かった、さっと次に行けるもの。

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2020/10/23
  • ネタバレ

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この巻は、ずっと姉の念願として姉をなぞろうとしていた生徒会劇の成功により、自分自身への評価を受け、姉の呪縛を乗り越える燈子、それを見守る侑、という流れ。この巻を通じて大きく変わるのは燈子だが、それを願っていたはずの侑の視線が切ない。 侑は自分が燈子を独占する機会を捨て、燈子の成長のため、脚本を変更した。また、それは、侑自身が燈子に惹かれる気持ちを抑えきれなくなっていたことから、これは侑にとっても、燈子の成長により自らの気持ちを受け入れてもらえるかもしれないという賭けでもある。 終始、侑が良い子過ぎて読んでいて辛い。なぜあのタイミングで告白をしたのか。我慢できなくなったのか。フェアでありたいと思ったのか。 次は、これまで侑に頼り切ってきた燈子が答えを出す番だろう。

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2019/10/17

劇中劇は、なかなか良かった。 しかし、表現に限界があることがわかってしまった。高校生だし、こんなもんかな。何分くらいの劇だったんだろうか?

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2019/03/22

雑誌「月刊コミック電撃大王」で連載されている仲谷鳰の「やがて君になる」の第6巻です。2018年にはアニメ化されました。ついに生徒会劇の幕が上がります。周りの人との関係や生徒会劇を演じる事によって燈子は姉の澪との関係をうまく再構築するきっかけになったようですが、ついに侑が自分の気持...

雑誌「月刊コミック電撃大王」で連載されている仲谷鳰の「やがて君になる」の第6巻です。2018年にはアニメ化されました。ついに生徒会劇の幕が上がります。周りの人との関係や生徒会劇を演じる事によって燈子は姉の澪との関係をうまく再構築するきっかけになったようですが、ついに侑が自分の気持を抑えられなくなりました。変わらないと思っていた侑の気持ちに、燈子はどう応えるのか。ここで次巻に続くとか辛すぎます。そして修学旅行回へ…次は沙弥香が動く番かな。2019年5月に舞台化が決まりましたが、今から楽しみです。

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2019/07/02
  • ネタバレ

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内容を読み終わってから、表紙イラストを見返すと様々な感情が恐ろしい程に心に湧き上がってくる。 明るい舞台の上で目を見開きしっかりと立つ燈子が大きく描かれた表表紙、舞台袖の暗い場所で垂れ幕を掴み振り返る侑の姿が小さく描かれた裏表紙 この巻で描かれた二人の有り様を端的に表しているように思える 本編は生徒会劇を中心として描かれているが、ここまでしっかり描写されるとは思わなかったな。一応、生徒会劇の内容はあらすじの形でどのような物語なのかは事前に示されていた。 だから劇本番はダイジェストのような描かれ方をするのだろうと予測していただけに2話もかけて劇の内容全てが描かれるとは思わなかった こうしてページ数を割いて描かれるということは、こよみと侑によって作られたこの劇は本当に燈子の内面を反映したものになっているのだろうな 劇中において記憶を無くした女の子はそれぞれの登場人物からバラバラの人物像を話される 記憶を持たないために拠り所を持たない女の子は自分がどんな人間か判らない。だから他人の話す自分になろうとする。でも、それぞれが話す自分の像があまりにも繋がらないから、結局拠り所にはなり得ない 演じる燈子もその女の子に少し似ている。姉になりきるために燈子が参考にしたのは、きっと大人たちが話す優等生の姿や、幼かった自分が見ていた憧れの姿。だから姉は特別で完璧な人間であったと考え、燈子はそのとおりに生きてきた。でも、それは自分の生き方ではないから裏では緊張で震える程、不安になることも有った。 そして市ヶ谷によって全く知らない姉の別の姿を知り燈子は混乱してしまう。自分が見ていた姉の姿と市ヶ谷から見た七海澪の姿が繋がらない 燈子は劇中の女の子と同じようにどうすれば良いか判らなくなっていた 女の子は過去の自分にアクセスする為にスマホの解除パスワードを求める。辿り着いた答えはどれか一つだけが本物であると示すようなものではない。パスワードはそれぞれの大切な日を足し合わせたものだったし、中の写真はそれぞれから聞いた話を否定するものではなかった。結局人物像はバラバラのまま 実際の燈子はそういった段階で、それでも自分が目指す姉になりきるしか無いと決めつけて、他の選択から目を逸してしまった。それに憤った侑が考えた「全く別の道だけど、全てを無かった事にするわけじゃない道」が展開されるのが第31話 第31話では人が話す過去の自分を演じ、強がろうとする女の子に対して侑が演じる看護師がまるで女の子ではなく燈子に語りかけるようにして言葉を投げかける。誰かが思い描く自分になるのではなく、自分がなりたい自分になれと それぞれと改めて向き合う中で、又、退院を迎える際に女の子は新しい自分を手にしていく。これは演技であっても燈子が発する言葉。練習を通して何度も発せられてきた言葉はまるで燈子自身が改心したかのように映る 劇が終わり、万雷の拍手の中で涙を流した燈子は劇中の女の子のように新しい自分を手にできたのだと思えた ただ、それは同時に侑にとって喪失を意味してしまう。燈子は「特別」な立ち位置を持ちながら、侑にだけは「普通」の顔を見せていた。その関係性は二人だけの「特別」だ。 でも、今回の劇を通して燈子が自身が目指す「特別」に拘らなくなり、表面的にも「普通」になってしまったら、侑との絆も「特別」ではなくなってしまうかもしれない 侑から見れば新しい燈子は少しだけ特別性を失っている。だからこれまでよりも侑の中で目覚めた「特別」を受け入れてくれそうに思える 燈子の中で侑の立ち位置は変わらない。自分が「特別」であっても「普通」であっても受け入れてくれると無条件に思ってしまっている そういった想いのすれ違いが河川敷での誤解と別れに繋がってしまったのだろうね 遂に想いを告げた侑。侑はきっと燈子が「特別」でも「普通」でもきっと好きで居てくれる。しかし、「特別」な存在で居る時間が長すぎた燈子はそれに確信が持てない。だから変わってしまう自分を侑が受け入れてくれるか自信が持てなくて、走り去る侑を追えない ここに来てすれ違いが生じてしまった二人の関係性はどうなってしまうのだろう?

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2019/03/02

この巻の見どころは、燈子の人としての成長と、 もう一つあるのですが…これは言わないでおきましょう。 1巻当たり平均6話程度の進み具合の中で、 物語のキーとなる場面を毎度毎度上手く見せているな、 続きが気になるようによく設計されているなぁ、と、 物語設計の綿密さに毎度感心します。...

この巻の見どころは、燈子の人としての成長と、 もう一つあるのですが…これは言わないでおきましょう。 1巻当たり平均6話程度の進み具合の中で、 物語のキーとなる場面を毎度毎度上手く見せているな、 続きが気になるようによく設計されているなぁ、と、 物語設計の綿密さに毎度感心します。 特にこの6巻は、ここまで読んできたファンなら悶絶必至ですよ。 個人的には、燈子の成長をああいう形で描かれていたのには 非常に共感を覚えました。 今までの自分は、亡くなったお姉さんをトレースしてたけれど、 誰かの人生じゃなく、自分の人生を、自分の欲しいものを 手に入れていいんだということに気付いた部分に、 重なる人も多いんじゃないかと思います。 ただ単に恋愛部分だけが描かれているんじゃない。 様々な話が織り交ざって出来上がる物語。 次巻も期待が膨らみます。

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2019/02/07
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初読。言ってしまった。行ってしまった。侑から燈子にキスをする意味を侑は以前から理解していたが、それとともに告白をしたと言うことはもうすっかり侑は燈子にぞっこんになってしまったということを示している。そんな侑に対して恐怖の感情を抱く燈子。劇は大成功に終わったが、彼女の考え方は未だ根強い。今までその思考に拠って立ってきた経緯に鑑みると致し方ないか。好きと言われることは、変わってしまっては好きではなくなってしまうということであるから避けてきた燈子。侑は劇を終え、以前と変わった燈子に向け想いを零した。では燈子は変わってしまった侑を好きでいられるのか。 私も沙弥香さんが剥いてくれた林檎をおいしくいただきたい。次巻が楽しみ。

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2018/11/18
  • ネタバレ

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ついに舞台開演! 七海燈子が周囲の人間の想いをようやく受け止められるようになり、それを経て自己肯定をする。しかしそれは七海燈子の越えるべき最初のハードルでしかなく、ここからが「二人の物語」の本番、というところ。 ラストの侑で遂にやったか!!!!となりました…………読んでて緊張する漫画だよまったく…………。 ◆  ただ劇中劇はもっと異化して描いてほしかった気がする(落語心中とか、ガラスの仮面とかみたいな)。でなければお芝居である意味がない(少なくとも読者にとっては)し、そのせいで登場人物がそのまま説教臭いセリフを言ってるみたいに見えてしんどい。 単純に舞台の脚本が正直そんなに面白くないというのもある。「記憶をなくす前の自分」が、人によって様々に語られる、という違和感はそこから先に膨らむことはなく、ミステリ仕立てにしているぶん肩透かしもある。結局は様々なペルソナを人は持っているが、どれが本物でどれが嘘というわけではないですよということに主人公が気づくというだけの話だ。 この物語は人間関係をほとんど描かない。インタラクティブな心情の応酬がなく、基本的には主人公が各キャラから「メッセージを"受け取る"」だけの話になっている。これは七海燈子がそのキャラを演じているからこそ、読者はそこに意味を見出すことができるけど、七海燈子のいろんな姿を知らない、漫画の中の観客たちはこれを見て本当に面白いか? みたいなね…… ◇ コマ割りが存在することのやりづらさをも思う。細かく照明機材とかカットインさせる描き方はけっこう好きだけど。 観客の反応の入れ方もやや無理があったし、七海燈子の両親の描写ももう少し掘り下げてほしいところ。それは今後に期待かな。 ここまでパズルめいた技巧で人間関係を描いてきたぶん、劇中劇ではちょっと演出面で手に余ってるような印象を受けてしまった。 それも全部ラストの侑の一歩で、ひっくり返っちゃうんですけど。

Posted byブクログ