すぐ死ぬんだから の商品レビュー
読後スッキリする物語。 あとがきを読むと、高齢者世代に対してうっすら感じていたことが詰まっている。自分のこれから先にも自戒をこめて。 以下あとがきより引用。 ・外見を意識している男女ほど、活発で周囲に気を配る傾向にある ・「すぐ死ぬんだから」と自分に手をかけず、外見を放りっぱ...
読後スッキリする物語。 あとがきを読むと、高齢者世代に対してうっすら感じていたことが詰まっている。自分のこれから先にも自戒をこめて。 以下あとがきより引用。 ・外見を意識している男女ほど、活発で周囲に気を配る傾向にある ・「すぐ死ぬんだから」と自分に手をかけず、外見を放りっぱなしという生き方 →セルフネグレクト(不精者の「葵の御印籠」) →セルフネグレクト気味の高齢者は対極にある人たちの陰口を叩く ・自分の見え方に関心を持って、身なりを整える →外見に意欲が見て取れる →自分自身の身体へと意識を向かわせる →自分が社会的存在であることを自覚 ・セルフネグレクト⇔品格のある衰退
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美しさや若さを保つ努力を怠らない78歳の忍ハナ。息子の嫁が自分に手をかけず貧乏くさい、ということだけが不満の幸せな老後を送っていたが、夫が倒れたことから思いがけない裏を知り…。『小説現代』連載を加筆し単行本化。 それなりに面白かった。自分はどんな老後を送ろう・・・。
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78才のお洒落なおばあさまのお話 いづれ訪れるであろう後期高齢 その時死を待つだけなのか 毎日を楽しみながら生きられるのか? 自分次第なんですよね 自分で自分を放棄せず品格ある衰退を 目指して行きたいものです 非常に面白かったです
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
ハナさん、いい人になりすぎだろ!?と突っ込みたくなる部分もあるが、老化と衰退への向き合い方について繊細に描かれていた。 70代後半にもう一度読んでみたい。
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NHKのドラマが面白くて、小説も手にとってみました。 因みに、ドラマキャストは、ハナは三田佳子さん、森薫は余貴美子さん、岩太郎は溝端淳平さん。 ドラマでは酒屋の嫁である由美が面白いキャラだったけど、小説でも、由美と、それに心の中でツッコミを入れるハナがとても面白かった。 ハナみ...
NHKのドラマが面白くて、小説も手にとってみました。 因みに、ドラマキャストは、ハナは三田佳子さん、森薫は余貴美子さん、岩太郎は溝端淳平さん。 ドラマでは酒屋の嫁である由美が面白いキャラだったけど、小説でも、由美と、それに心の中でツッコミを入れるハナがとても面白かった。 ハナみたいに、心の中で何事にも毒づきイライラしていたら疲れるんじゃないか?と多くの読者は思うだろう。 でも、こういう人は怒りもイライラも毒づきもすべて本人のエネルギーの源なのだと思う。 私の母(60代半ば)もそのタイプであり、悪口や毒づきが日常会話であるものの、母より30ほど若い私よりもずーっとバイタリティあって活動的。もちろん、見た目も気にしてるし、ジムにも通ってる。 だからなのか、どうもハナを他人とは思えず、毒づきやイライラも「はいはい、わかったわかった」と娘のような気持ちで読んだ。 ハナは、高齢者が見た目を気にしないことを憎んでいる。 自分はそうならないぞ!と、強く思っている。 読みながら、見た目を気にする、気にしないについては若者でも高齢者とで、事情はたいして変わらないと思った。 私はめんどくさがりで、10代の頃は、流行りのメイクや服装をする友達について「けばい」「誰に見せるの」なんて思ってた時期もあった。 それは、私の過剰な自意識がそう思わせていたのだと、今では思う。 別に好きな格好すればいい、見苦しくなければ、良いのだ。 ただ、ハナやその世代の人の場合、手をかけなければどんどん見苦しく老いていく(と、ハナは思ってる)。だから、ハナは、見た目に気を使う。それに対して、私みたいに自意識過剰な人は「年甲斐もなく」と馬鹿にするようなことを思ったり、言ったりする。 私も10代の頃よりは心が丸くなり、人の格好にケチつけるような思想はなくなったけど、何歳になってもそういうループから抜けられない可能性もあるわけで。嫌だね…。 100点満点の人生はないし、100点満点の家族もない。 でも、私はハナは幸せだなと思う。 それは、可愛い孫がいたり、麻布に持ち家があるからではなく、ハナ自身の心が元気だから。 あれだけ悲しんだ夫の死も、娘の予言通り、半年で完全にふっきっている。夫の秘密についてだって、心のなかで蹴りをつけてる。 たくましいその精神こそが、ハナの美徳でハナの財産。 だから、幸せだなーと、羨ましく思う。
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2020年8月から9月に掛けて三田佳子主演で、NHK BSプレミアムで放送されたドラマの原作。ドラマが意外に面白かったので、原作を読む。大きな違いはないが、もちろん小説の方が詳細が書き込まれており、読む価値ありだった。ドラマのいずみちゃんは可愛い。ロクちゃんは原作ではほとんど登場...
2020年8月から9月に掛けて三田佳子主演で、NHK BSプレミアムで放送されたドラマの原作。ドラマが意外に面白かったので、原作を読む。大きな違いはないが、もちろん小説の方が詳細が書き込まれており、読む価値ありだった。ドラマのいずみちゃんは可愛い。ロクちゃんは原作ではほとんど登場しない。苺さんの夫も。ただ、代わりに娘が出てくる。主人公は私より一回り以上上ではあるが、その生き方に拍手を送りたい。私ももしもそれくらいまで生きてるなら負けないように生きなきゃ。「偽善者で居続けたなら、その人は善者である」って
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NHKドラマを見たことをきっかけに手に取って見た。ドラマはほぼ原作通り。歳をとったら、偽装!たしかにその通りかも。
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主人公のハナさんの生き様は、オビ通り^^ 途中は、眉間にシワが寄ってしまい、わたしには少し重いお話だった。 この本を読んだ後に、漫画を見た。 本がいい* ドラマ化しているらしい。 是非、ドラマが終わった後に本を読んでみてもらいたい^^ 本は、いいですね*
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内館牧子さんは あんまり好きな作家さんではなかったけど これは面白い。歳とってからも頑張ろうって思えた
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内田牧子さんのドラマはみていたが、本は初めて。 面白く一気読み。 主人公 忍ハナ78歳。 年相応にみられたくないと日々努力している。 努力を怠って、 楽が一番と言っているジジイ、ババアを毛嫌いする。 心の中で毒づくハナ。 頑張ってもどうしても老いを感じてしまっているハナ。 その...
内田牧子さんのドラマはみていたが、本は初めて。 面白く一気読み。 主人公 忍ハナ78歳。 年相応にみられたくないと日々努力している。 努力を怠って、 楽が一番と言っているジジイ、ババアを毛嫌いする。 心の中で毒づくハナ。 頑張ってもどうしても老いを感じてしまっているハナ。 その他の人たちもいろいろな暗黒心や仏心がちらちらして人間らしさが満載。 岩造とは、いい夫婦だな~と思っていたら、 まさかまさかの展開に。 最後は悟りを開いたようなハナさんが78歳まだまだ年にあらがいながら人間臭く生きていくぞ!っていう感じがみえていいね。
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