ガラスの殺意 の商品レビュー
記憶障害で自分や相手の事もすぐ忘れられると心が折れそうだと思います。 いくら愛情があっても介護出来るのか不安になりました。 弁護士さんが優秀で良かった。
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※このレビューにはネタバレを含みます
このブクログでフォローさせてもらってる方がお勧めされていたので、初めての作家さんでしたが 図書館で借りて読んでみました。 去年母を看取った私は、涙無しでは読めませんでした。 介護って、本当にやってみた人にしか大変さはわからないと思います。 病気がさせているのだと頭ではわかっていても 先の見えないしんどさから、キツい言葉を投げかけてしまったり、すぐに後悔したり、その次の日はしんどくて泣いてしまったり… 特に最後の野村君の言葉は、自分に言われているような気がしてきて号泣でした。 親っていうのは、ものすごく強くて、特殊な生き物なんです。どんなことも厭わないし、見返りもいらない。 ただ我が子が笑ってくれるだけで、苦労なんて吹き飛んじゃうんです。だから親なんてね、子供が幸せでいてくれさえすれば、それ以上の幸せなんてないんですよ。 ちゃんと食事して、眠れる生活ができてるんでしょ? 親にとっては、それが何よりなんですよ。子供が健康で幸せでいることが、お母さんへの一番の親孝行です。
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記憶障害を持つ主人公の柏原麻由子。病院で目覚めると殺人時間の現場にいて、自分で通報したということが知らされる。 しかし、自身には記憶が無く本当に殺人を起こしたのか分からない。刑事や夫から聞かされる事実などから人を殺してしまったということを受け止めるも、すぐに記憶を失ってしまう。 ...
記憶障害を持つ主人公の柏原麻由子。病院で目覚めると殺人時間の現場にいて、自分で通報したということが知らされる。 しかし、自身には記憶が無く本当に殺人を起こしたのか分からない。刑事や夫から聞かされる事実などから人を殺してしまったということを受け止めるも、すぐに記憶を失ってしまう。 警察は主人公を犯人と思い捜査を進めるが、夫や知人の供述などから知られざる事実が徐々に明らかになったり、新たな出来事が起きたりと二転三転する展開で、先が読めずとても面白かった! 最後もハッピーエンドではなく少し切ない終わりだったが読んで満足する作品。 唯一、女刑事の家庭の介護事情に関するところの描写は個人的には無くてもよかったかなと思った。
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高次脳記憶障害のまゆ子は通り魔殺人事件の犯人を殺害し逮捕される。単純な復讐事件に見えたが予想外の展開。疑われた夫(交通事故加害者)のまゆ子への献身は本物。切なく優しい余韻。
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事故の後遺症で記憶を留めておくことができない殺人犯。 事件を追う刑事の母親は認知症。 殺人犯と母親の、記憶に問題がある人たちの目線で描かれた部分は面白かった。 周囲の人たちの大変さも伝わってきた。
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二転三転するストーリーにページをめくる手が止まらない… 気づけば1冊読み終わってました。 大切な人を愛する温かさと切なさが残るラストに涙。 ミステリー、サスペンス、愛情、感動… 読んだ後は少し寂しさと温かさの余韻が残る1冊でした。
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登場人物が少ないのであからさまに怪しいこの人は犯人ではないしこの人かなと思った人が犯人だった、そこはもう一捻りあっても良かったかなとは思う。 実際に記憶障害のある人がこういう事件を起こしたら大変なんだろうな、と思わされた。
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面白かったです。冒頭から一気に引き込まれる。記憶障害の辛さやもどかしさや不安など、こちらも怖いくらいに苦しくなってた。介護問題などもからめ愛の物語として成立していた。夫と妻どちらの思いも切なくて…これは泣けました。忘れてしまうことが幸せなこともあるだろうけど、忘れないでいてあげて...
面白かったです。冒頭から一気に引き込まれる。記憶障害の辛さやもどかしさや不安など、こちらも怖いくらいに苦しくなってた。介護問題などもからめ愛の物語として成立していた。夫と妻どちらの思いも切なくて…これは泣けました。忘れてしまうことが幸せなこともあるだろうけど、忘れないでいてあげて、と心から願いました。
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記憶がなくなるからメモを残し、それを純粋に信じた結果…。自分自身も誰を信じたらいいのか悶々しながら読み進めていた。
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秋吉 理香子さんの作品なので、きっと捻りがあるんだろうと冒頭から様々な想像をしながら楽しめた作品。 殺人事件に高次脳機能障害を絡ませた展開は斬新でラストまでドキドキしながら一気に読めました。 交通事故に遭い、記憶障害を負った柏原麻由子が主人公。 記憶出来る時間は10分~20分...
秋吉 理香子さんの作品なので、きっと捻りがあるんだろうと冒頭から様々な想像をしながら楽しめた作品。 殺人事件に高次脳機能障害を絡ませた展開は斬新でラストまでドキドキしながら一気に読めました。 交通事故に遭い、記憶障害を負った柏原麻由子が主人公。 記憶出来る時間は10分~20分程。 認知症の母親を持つ刑事、桐谷優香のエピソードを本筋に大きく絡める事で読者の意識をそちらに向かせる趣向はお見事でした。 二転三転するストーリー、騙し騙される展開だけに留まらず、親子・夫婦間の在り方、愛情の深さも感じ、読後感も良い秀作です。
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