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夜の側に立つ の商品レビュー

3.6

29件のお客様レビュー

  1. 5つ

    3

  2. 4つ

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  3. 3つ

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2019/06/30

その時は大きな出来事も、時が過ぎれば小さなことで、そんなことを気にして生きた男の人生。 高校のときに結成したバンド・メンバーの一人が亡くなる。事故として処理されているが。。。 その真相よりも、心理描写、見せ方が上手いので男の半生に見入ってしまう。 誰にでも夜の側に立つ可能性はある...

その時は大きな出来事も、時が過ぎれば小さなことで、そんなことを気にして生きた男の人生。 高校のときに結成したバンド・メンバーの一人が亡くなる。事故として処理されているが。。。 その真相よりも、心理描写、見せ方が上手いので男の半生に見入ってしまう。 誰にでも夜の側に立つ可能性はあると思う。

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2019/06/05

野本了治の十代、二十代、三十代 そして、四十歳の現在。 四つの時代を行き来する。 了治は3つの悲劇に見舞われる。 P59 〈振り返れば、明らかな転機もいくつかあった。  それがなければ何かが変わっていただろうと確信できるような転機だ〉 でも、あの出来事は転機ではなく悲劇だ。 夜...

野本了治の十代、二十代、三十代 そして、四十歳の現在。 四つの時代を行き来する。 了治は3つの悲劇に見舞われる。 P59 〈振り返れば、明らかな転機もいくつかあった。  それがなければ何かが変わっていただろうと確信できるような転機だ〉 でも、あの出来事は転機ではなく悲劇だ。 夜の湖で親友(壮介)は死んだ。 悲劇は、出来事(見えるもの)だけではなく 内面のどうしようもない悲しさも悲劇だと思う。 P205 〈だが忘れたいことは忘れないのだ〉 これも悲しいこと。 徐々にそれぞれの輪郭がはっきりしてくる。 了治も、壮介も、残酷なのか、優しいのか。 はっきりさせる必要もないのか。

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2019/03/21

37今までの青春バンザイって感じを脱して生きることの意味と、抗う勇気が見えてきて爽やかな作品でした。まあみんな頑張って!という感じですね。

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2019/02/20
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

好きです(*^^*) 寝ようと思ったのに、先が気になりすぎて明日も仕事 なのに睡眠時間を90分削りましたw のんびり主人公は最後にやっと大事な人に告白出来て よかったねー壮介は死んじゃったけど... まわりに見本のような人がいっぱいで、恵まれてましたね。 口で言わなくても態度で示せる人たちばかり。 ボーっとしすぎて童貞も奪われたかw あれは隣のおばさんが悪いわな。 オールスターに囲まれてても ちょっとくらい高校生なんて「俺いけてる」って 思いそうなのに、ほんと落ち着いてるというか冷めているというか。 でもなんか分かる。 っていう年代に自分もなんてきたんだね

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2018/12/09

自分のことをそれなりと思っている主人公と その人柄に惹かれていく周りの人々(そいつらは一軍) 自分の評価と他人の評価が合ってないから 少しだけ不運 自分なんかはちっぽけだから 周りがどう楽しんでくれるかに気を回すが その気を回すのがうますぎても結局人から恨みは買う。 どうや...

自分のことをそれなりと思っている主人公と その人柄に惹かれていく周りの人々(そいつらは一軍) 自分の評価と他人の評価が合ってないから 少しだけ不運 自分なんかはちっぽけだから 周りがどう楽しんでくれるかに気を回すが その気を回すのがうますぎても結局人から恨みは買う。 どうやったってうまくいかないなら 大事なものは手放しちゃいけない 手に入らないと自分に暗示をかけて逃げちゃいけない。 大事なんでこの日々が続けばいいと思いますと伝えなきゃいけない。 そんな簡単な事に22年かかった男の話。

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2018/11/09

親友は死に、僕が生き残った。夜の湖で。愛する女性の前でーー。 生徒会長の信明、副会長の昌子、イケメンで元バスケ部のエース壮介、美しい君香、そして了治。高3の夏、5人で組んだバンド。楽しかった。親友だった。彼らはスターだった、たったひとり僕を除いて・・・ 主人公了治の劣等感。好き...

親友は死に、僕が生き残った。夜の湖で。愛する女性の前でーー。 生徒会長の信明、副会長の昌子、イケメンで元バスケ部のエース壮介、美しい君香、そして了治。高3の夏、5人で組んだバンド。楽しかった。親友だった。彼らはスターだった、たったひとり僕を除いて・・・ 主人公了治の劣等感。好きな相手への伝えられない思い。憧れ、だけど一生かなわないと諦めた親友への隠れた本音。18歳、20代、30代そして40歳の今を、4つの時間軸を行き来しながら描く青春の輝きと残酷さ、年月を経て明らかになる昏い感情。 了治の自己肯定感の低さはどこから来るのだろう。勝者敗者という物差しで人と人の関係を測るからだろうか、決して暗い青年でもなく、十分に恵まれた環境にあるにもかかわらず、自分以外の人間に対し必要以上に卑屈。 爽やかだけど苦々しい、よくある青春の思い出を描く小説のように見せながら、最後に冒頭の湖での事故へと話が追い付くとき、了治の昏い思いが際立つ。 「夜の側に立つ」というタイトルにも最後で納得。 初小野寺史宜は、読みやすく泣かせるところもありながら、最後にずしんと重いものを渡されたような読み応え。そう思って見ると、表紙も暗示的。 了治はそれで残りの人生に満足できたのかな・・・

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2018/11/08

青年期から中年までの5人の友情を描いた作品。 決然たる四十歳・現在 純然たる十八歳・八月 断章・車 雑然たる二十代・二十一歳 断章・湖 騒然たる三十代・三十一歳 断章・死 決然たる四十歳・現在 純然たる十八歳・九月 雑然たる二十代・二十五歳 騒然たる三十代...

青年期から中年までの5人の友情を描いた作品。 決然たる四十歳・現在 純然たる十八歳・八月 断章・車 雑然たる二十代・二十一歳 断章・湖 騒然たる三十代・三十一歳 断章・死 決然たる四十歳・現在 純然たる十八歳・九月 雑然たる二十代・二十五歳 騒然たる三十代・三十四歳 決然たる四十歳・現在 純然たる十八歳・十二月 雑然たる二十代・二十九歳 騒然たる三十代・三十八歳 決然たる四十歳・現在 純然たる十八歳・三月 雑然たる二十代・二十九歳 騒然たる三十代・三十九歳 決然たる四十歳・現在 高3になってバンドを組み、初めて文化祭でライブを行った野本了治バンドの面々。 野本了治、辰巳壮介、榊信明、小出君香、萩原昌子の5人は、互いに恋愛関係にありながら、大人になっていく。 しかし40歳で出会った時に悲劇が起こってしまう。 それぞれの年代を回想形式に辿りながら、悲劇の真相を構築していく。 行ったり来たりの回想をしていくのが面白い趣向の作品。 人間の暗い部分の境目が終盤明らかになるまでの助走。

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2018/11/02

高校三年生の時にバンドを組んだメンバー野本、壮介、君香、昌子、信明。 40歳直前の夏の終わりに、ボートの事故に会い、壮介が亡くなった。… 主人公の野本は、淡々と生きる男で、スターではないと言いながらもかなりモテいた。 一方ずっとスターだった壮介には、少しずつ見えてくる負の部分が...

高校三年生の時にバンドを組んだメンバー野本、壮介、君香、昌子、信明。 40歳直前の夏の終わりに、ボートの事故に会い、壮介が亡くなった。… 主人公の野本は、淡々と生きる男で、スターではないと言いながらもかなりモテいた。 一方ずっとスターだった壮介には、少しずつ見えてくる負の部分があった。 そんな2人の君香を巡る三角関係の結末は、著者の作品のファンとしては、あまり望んでいたものではなかったです。 著者の作品の描くいつも通りの主人公なのに、最後に少しだけ怖いと思わされました。 悲しい結末でした。

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2018/09/30
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

18/09/30読了 学校のスターとバンドを組んだスターでない男子の話。 スターはそんなふうに余裕を持って人を見る その程度のことを悟るのに、二十二年もかけはしないように

Posted byブクログ