いちばんやさしい美術鑑賞 の商品レビュー
様々な年代や種類の作品について、著者自身の経験や主観を交えて鑑賞する。教科書で見たことがあるような作品も数多くあるが、作品の背景と同時に楽しみ方の示唆も得られるのが本書の特徴。 巻頭に本書で紹介される作品の写真がある。知識を得るというよりは、「自分も同じことを思った!」「自分は逆...
様々な年代や種類の作品について、著者自身の経験や主観を交えて鑑賞する。教科書で見たことがあるような作品も数多くあるが、作品の背景と同時に楽しみ方の示唆も得られるのが本書の特徴。 巻頭に本書で紹介される作品の写真がある。知識を得るというよりは、「自分も同じことを思った!」「自分は逆の印象をもったなぁ」のように、著者の主観に共感しながら読み進められる。私は美術館には1人で行くことが多いが、こんな友達と一緒に行って、鑑賞後に語り合えたらきっと楽しいだろうな、と思う。 読みやすい文章なので、自分のように美術の知識が殆どなくてもサクサクと読める。美術館に行ったことがあるものの、まだ楽しみ方を見出せていないような人にオススメしたい本だと感じた。
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様々な画家を題材に、美術作品の見方を教えてくれる本です。 この本は他の美術本とは違います。 大体の美術本は専門家の方が書かれています。 しかし、この本を書いた方は美術の専門家ではありません。そのため痒い所に手が届くような内容になっています。喩えが秀逸で、ユーモアのセンスもあるた...
様々な画家を題材に、美術作品の見方を教えてくれる本です。 この本は他の美術本とは違います。 大体の美術本は専門家の方が書かれています。 しかし、この本を書いた方は美術の専門家ではありません。そのため痒い所に手が届くような内容になっています。喩えが秀逸で、ユーモアのセンスもあるため、読み物としても面白いです。美術鑑賞のレベルを上げたい方にはもってこい。 欠点もあります。まず最低限の美術の知識は必要です。全くの初心者には難しい可能性があります。また使われている熟語が難解です。私は辞書を片手に読み進めました。 調べながら読むのが好きな方はこれらは問題にならないでしょう。 私はこの本を読んでから、美術館での絵の見方が大きく変わりました。 もっと美術館で楽しみたい!という方はぜひ読んでみてください。
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2023.01.31 日本で見れる作品15点という切り口がとても素敵です。足を運びたくなります。最後の池永康晟さんはぞくっとしました。
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借りたもの。 展覧会感想・美術鑑賞ブログの大御所『青い日記帳』( http://bluediary2.jugem.jp/ )の著者・Tak氏による、美術の見方。 日本国内、主に都心部で見れるものを紹介していることがありがたい。日本のコレクションの傾向も相まってか、西洋絵画(主に印...
借りたもの。 展覧会感想・美術鑑賞ブログの大御所『青い日記帳』( http://bluediary2.jugem.jp/ )の著者・Tak氏による、美術の見方。 日本国内、主に都心部で見れるものを紹介していることがありがたい。日本のコレクションの傾向も相まってか、西洋絵画(主に印象派からシュルレアリスム)、日本美術に工芸など。 美術史の流れもちょっとだけ触れつつも、主軸は美術を鑑賞する際の、ワクワク感――知的好奇心とそれを広げること――について言及している。 知らなくても、分からなくても、興味を持つこと。好き嫌いの価値判断でも良し。 美術という概念は西洋の“Art”を輸入したものなので、日本“美術”はやっぱり工芸的な要素が強く出てしまうと思ったり。 金屏風はパーティションであると同時に間接照明器具。 曜変天目について、謎に包まれた焼き方やそれを科学的に解明、再現する試みがあることなども紹介。
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ここんとこ、美術館に通ってるが、よー分からん絵が多い。好き嫌いでいいか、とも思うが、もう少し楽しみ方を知りたくなり、本書を手に取る。 西洋画には聖書やギリシャ神話、日本画には伊勢物語などの古典。画家はモチーフを取りながら、表現をひとひねり。などなど、平易な文章で背景や画家を取り巻...
ここんとこ、美術館に通ってるが、よー分からん絵が多い。好き嫌いでいいか、とも思うが、もう少し楽しみ方を知りたくなり、本書を手に取る。 西洋画には聖書やギリシャ神話、日本画には伊勢物語などの古典。画家はモチーフを取りながら、表現をひとひねり。などなど、平易な文章で背景や画家を取り巻く時代を紐解いてくれる。
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「いちばんやさしい美術鑑賞」というよりは"鑑賞方法"。15点を例示して丁寧に鑑賞の心構えを指南。国内で収蔵されているものを挙げているのも好感。早速、本物を直に観に行きたくなった!
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バラエティ番組みたいな文章の構成が読んでいてつらい。ちょいちょい出てくる喩えも微妙。もっと「情報」に特化した内容でもよかったのではないかと思う。それは決して「やさしくない」ことにはならないはず。 アート(鑑賞)解説本を色々読み比べるのが好きなのだが、大変有名な美術ブロガーさんの本...
バラエティ番組みたいな文章の構成が読んでいてつらい。ちょいちょい出てくる喩えも微妙。もっと「情報」に特化した内容でもよかったのではないかと思う。それは決して「やさしくない」ことにはならないはず。 アート(鑑賞)解説本を色々読み比べるのが好きなのだが、大変有名な美術ブロガーさんの本ということで期待したんだけどな。。
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アートファンの方ならきっと一度は訪れたことがあるだろう有名な美術ブログ「青い日記帳」。管理人の名前はTak(タケ)さん。ご本人は美術系の大学出身ではありませんが、年間300以上もの展覧会に足を運び、そのレポートを日々、活字にされています。 本書は美術鑑賞の初心者に向けて、西洋美術...
アートファンの方ならきっと一度は訪れたことがあるだろう有名な美術ブログ「青い日記帳」。管理人の名前はTak(タケ)さん。ご本人は美術系の大学出身ではありませんが、年間300以上もの展覧会に足を運び、そのレポートを日々、活字にされています。 本書は美術鑑賞の初心者に向けて、西洋美術7章、日本美術8章として「しっかり味わう15の秘訣」が満載しています。ここで紹介されている15作品は、いずれも日本国内に所蔵先があります。年中展示されているわけではありませんが、見る機会は恵まれているでしょう。 美術鑑賞を趣味にする最初の一歩は人それぞれです。年数を重ねるうちに、好きなジャンルが幅広くなっていくこともあれば、気に入った美術分野をどんどん掘り下げていく人もいるでしょう。私自身は地方に住んでいるので、なかなか大型企画展に足を運ぶことができません。そのため狭く深くではなく、広く浅くの美術鑑賞になっています。でも、どうしても難しく考えてしまうジャンルがあって困っていました。工芸作品です。 これまで、日本伝統工芸展や柳宗理展、北大路魯山人の展覧会などに行っていますが、自分なりに楽しめているのか疑問を感じています。もっと技術的な凄さが理解できれば良いのではないかと、勝手に思ったりしています。 そんな不安定な気分のときに本書を読んでみました。本書では3つの工芸作品が紹介されています。 1、《蜻蛉文脚付杯》エミール・ガレ(サントリー美術館) 2、《曜変天目》(静嘉堂文庫美術館) 3、《藤花菊唐草文飾壺》並河靖之(清水三年坂美術館) こまかく内容を書くとネタバレになってしまうので控えますが、なるほど工芸作品を見るポイントや楽しめるコツが書いてあります。一言だけ言うと、工芸品は絵画よりも暮らしに身近な道具であることです。壺であれ、器であれ、置き場所と設置する部分を高台と呼ぶそうですが、その高台が大好きな人もいるらしいです。車好きのタイヤマニアとか、城好きの石垣マニアみたいな感じでしょうか?無理して全体を論じようとするのではなく、まずは小さな部分、パーツを好きになってみるという方法も知りました。 もう一歩、踏み込めない美術分野があるならば、本書を読むことできっといいヒントを得られると思います。
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いつも美術館鑑賞の時にお世話になっている、青い日記帳さんの著書。 普段から的確な解説をしてくれる方だけに、わかりやすい解説です。 タイトルには少し注意が必要です。 美術の基礎知識を知っている人が対象になっており、一からのビギナーにとっての「サルでもわかる」類のものではありません...
いつも美術館鑑賞の時にお世話になっている、青い日記帳さんの著書。 普段から的確な解説をしてくれる方だけに、わかりやすい解説です。 タイトルには少し注意が必要です。 美術の基礎知識を知っている人が対象になっており、一からのビギナーにとっての「サルでもわかる」類のものではありません。 その分、美術愛好家もしっかり満足できる内容です。 美術鑑賞は好きなものの、見方が実はよくわかっていない私。 画家の技量がわかるのは手の描き方だとか。 セザンヌやピカソの作品をどう観ればよいのかわからず、途方に暮れている人に嬉しいアドバイスがされています。 フェルメール作品はどれも小さく、作品32点(真筆)を並べてもレンブラントの代表作『夜警』にすべて入ってしまうということには驚きました。 絢爛豪華な狩野派ですが、代表的な狩野永徳の作品のほとんどは、当時の戦火で焼失し、10件しか現存していないのだそう。寡作で知られるフェルメール作品の三分の一以下ということに衝撃を受けました。 専門的な観方がわからず、ビギナー目線から脱しきれない美術愛好家にピッタリの内容。 この本のおかげで、これからはずいぶん美術展鑑賞をしやすくなりそうです。
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アートブログの草分け的存在「青い日記帳」を運営する中村さんが書いた、アート鑑賞の入門書。 後半の日本美術パートが予想以上のおもしろさだった。これ、日本の観光ガイド的に海外でも結構ウケそう。翻訳されてほしいな。
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