海をまるごとサイエンス の商品レビュー
北海道大学水産学部の先生/研究者たちが、自分たちの研究と研究室を紹介する一冊。11の研究室が登場、それぞれ10数ページと短い。そのため研究のポイントを絞った文章になっていて密度が濃く、面白い。「あえてスタイルを統一しすぎないようにした」のも正解。 北海道に釣りに行くので、馴染み深...
北海道大学水産学部の先生/研究者たちが、自分たちの研究と研究室を紹介する一冊。11の研究室が登場、それぞれ10数ページと短い。そのため研究のポイントを絞った文章になっていて密度が濃く、面白い。「あえてスタイルを統一しすぎないようにした」のも正解。 北海道に釣りに行くので、馴染み深い面々も出てくる。サケ・マス類は川で生まれて海に降るが、ぼくは早く育った個体がさっさと海に行くのだと思っていた。実際にはその逆で、勝ち組は川にとどまり、負けた連中が仕方なく海を目指すらしい。海は敵が多く生き残るのは難しいが、その代わり餌も豊富で、生き残りさえすれば段違いに大きくなって川に戻ってくる。大逆転。不思議というか、なんか人生を感じる。 時々思うのだが、こういう本を中高生の頃に読んでいたら、生物の勉強をしたいと思って、人生変わっていたかもしれない。当時から本は読む方だったが、小説とかSFとかミステリーとかそういうものばっかりだったからな・・・
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北大の水産学部の研究者がそれぞれの研究内容や研究生活を紹介した本。 魚の研究から深海生物、生態学から遺伝学までバリエーション豊かで面白い。 水産とひとくくりにしても色々な研究があるものだ。 章ごとが独立しているので、読みやすい章を飛ばし飛ばし読んでも楽しめる。 個人的には明ら...
北大の水産学部の研究者がそれぞれの研究内容や研究生活を紹介した本。 魚の研究から深海生物、生態学から遺伝学までバリエーション豊かで面白い。 水産とひとくくりにしても色々な研究があるものだ。 章ごとが独立しているので、読みやすい章を飛ばし飛ばし読んでも楽しめる。 個人的には明らかに異彩を放っている「けいそん!」(でしたっけ?)のページで笑った。 観測や調査のために冬の寒い川で魚を採取したり、3名しか乗り込めない潜水艦に乗って試料を集めたり、北極まで行ってプランクトンの種類や濃度を調査したり……、研究というのも楽ではない。
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