ミックステープ文化論 の商品レビュー
HIPHOP聴くのは好きだけど、文化としてまで捉えきれてない自分は表の歴史も覚束ないけど、これは更に裏の歴史とも言えるミックステープから捉えたHIPHOP史!しかし、それがいかに重要性を持っていて、更にそれが完全にオーバーグラウンド化した!という時点まで(そこである意味ミックステ...
HIPHOP聴くのは好きだけど、文化としてまで捉えきれてない自分は表の歴史も覚束ないけど、これは更に裏の歴史とも言えるミックステープから捉えたHIPHOP史!しかし、それがいかに重要性を持っていて、更にそれが完全にオーバーグラウンド化した!という時点まで(そこである意味ミックステープは死んでしまったのかもしれないけど)、非常にスリリング!
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それぞれのDJのマーケティング論や手法、インターネット以前から以降の変貌など、単にヒップホップ文化だけでなく音楽産業としての一面を垣間見ることが出来た。 著作権による違法性が謳われながら、レーベルはミックステープを後援してセールスを出し、DJがサポートされる体制だった。それがインターネットの普及から個人がセールスをものにできるようになり、脅威に感じたレーベルが著作権を強く謳い、小売店でなくアーティストを取り締まるようになった。ミックステープのあり方もセールスでなくプロモーションに重きを置くことで、ライブなどその他の面でマネタイズするようになり、レーベルもライブ等イベントサポートを行うことでDJもサポートされる体制へと変わっていった。 売ることが違法であり、ブートレグとしてストリートで販売されていたミックステープは、インターネットで無料ダウンロード、かつアーティストのセルフプロモーションとしての役割へと変容し、データとなった今もミックステープという呼び方で現在も引き継がれている。 また、ブレンドやマッシュアップなどのDJ手法やフリースタイル、素早くエクスクルーシブを手にする技術、逆にエディットを無くして原曲を流すスタイル、(版権物の)オリジナル曲をまとめたものを披露するツールなどミックステープの幅広い用いられ方も興味深かった。
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