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サリン事件死刑囚 中川智正との対話 の商品レビュー

4.2

13件のお客様レビュー

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2022/03/06

サリン事件確定囚にアメリカの毒物研究者である著者が、本人インタビューを通して、事件を掘り下げています。特に化学的な部分は、化学に造形がないと理解しにくいですが、確定囚の人柄がよく分かる著作です。化学者と医師で分野は異なりますが、日本語でのインタビューにより、高い学識者同士の意見交...

サリン事件確定囚にアメリカの毒物研究者である著者が、本人インタビューを通して、事件を掘り下げています。特に化学的な部分は、化学に造形がないと理解しにくいですが、確定囚の人柄がよく分かる著作です。化学者と医師で分野は異なりますが、日本語でのインタビューにより、高い学識者同士の意見交換による事件背景がよくわかる内容でした。何かが狂い、優秀な人物が犯罪に手を染めてしまった事は、とても残念に思います。

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2021/08/13

ふとオウム真理教のことが気になり読んでみた。化学兵器を作り出す経緯など読めて面白かった。 優秀な人達が悪の組織で働かされ、こんな結果になり悲しいなぁ。

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2020/08/03

オウムの本はたくさん読んでいたけど、 死刑囚の方にターゲットした本は初めてだった。 反省をしてくださっていてよかった。 化学兵器はいかにして作られたか、 という話たちは興味深かった。 中川さんから見た教団幹部評価も。 他の死刑囚のかたの本も読んでみようかな

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2019/03/03

この本を読む前に、井上嘉浩を中心に書かれた「魂の遍歴」を読んでいたのだが、色々なところが食い違っていて興味深く読みました。 他の当事者から見た事実も千差万別で、まさに「藪の中」という感じです。 誰かが嘘をついているのか、本人から見たところはそれぞれ事実なのか、記憶が改変されてしま...

この本を読む前に、井上嘉浩を中心に書かれた「魂の遍歴」を読んでいたのだが、色々なところが食い違っていて興味深く読みました。 他の当事者から見た事実も千差万別で、まさに「藪の中」という感じです。 誰かが嘘をついているのか、本人から見たところはそれぞれ事実なのか、記憶が改変されてしまっているのか。

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2019/01/07

中川智正の視点からの証言として貴重な記録だと思う。 特に中川からの手紙が原文のまま掲載されている点や、中川の他のオウム関係者の印象を聞き出している点など。 彼自身は周りに載せられて、皆を喜ばせようとしていたら殺人にまで手を染めてしまったという印象。この本を読めば、そして彼にあ...

中川智正の視点からの証言として貴重な記録だと思う。 特に中川からの手紙が原文のまま掲載されている点や、中川の他のオウム関係者の印象を聞き出している点など。 彼自身は周りに載せられて、皆を喜ばせようとしていたら殺人にまで手を染めてしまったという印象。この本を読めば、そして彼にあった人々の印象としてもいわゆる「良い人」というイメージを持っていしまう。しかし彼の罪はあまりにも大きい。 殺人罪 坂本一家 落田薬剤師 VXによる大阪での殺人 松本サリン実行 地下鉄サリンのサリン製造 殺人未遂 滝本弁護士襲撃 VXによる襲撃2件 新宿駅青酸ガス 東京都庁小包爆弾事件 仮谷氏拉致監禁致死 こんな事件をなぜこんな人が、という使い古され、しかも答えのない問いを発するしかなく、著者が断っているように面会の趣旨が化学兵器によるテロ対策をそもそもの背景にしているため、中川自身の心情にまでは入り込んだ内容にはなっていないのがもどかしい。 どのように編集されたのかわからないが、同じ内容が重複して現れる部分があったり、重複した内容で書かれた事実が異なるのは全体の信ぴょう性にも関わるので不満。 ダンジック氏が中川に差し入れたのは150ドルなのか200ドルなのか?

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2019/01/03

誰かに肩入れするのではなく、自分の知ったこと感じたことを率直に書いているという点で、貴重な本だと思う。 オウムに関して、こういうスタンスの本がもっと出てもよいのではないか。

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2018/11/03

アメリカの化学者、杜祖健(Anthony Tu/台湾出身)が元オウム真理教幹部・元死刑囚中川智正との交流を記した手記のようなもの。既知の内容も多々あり、また既述の内容が複数回述べられるなど、書籍としてはいかがなものかと思うところもあったが、興味深く、考えさせられることも多々ある本...

アメリカの化学者、杜祖健(Anthony Tu/台湾出身)が元オウム真理教幹部・元死刑囚中川智正との交流を記した手記のようなもの。既知の内容も多々あり、また既述の内容が複数回述べられるなど、書籍としてはいかがなものかと思うところもあったが、興味深く、考えさせられることも多々ある本で、一気に読了してしまった。 Tu氏は毒物の化学的な側面からオウムとその関連事件に迫り、中川智正との交流を通じて元信者たち、死刑囚の心理にまでにじり寄ろうとしている。科学者らしい、あまり情緒的な表現を使わない文体ではあるが、中川、Tu両氏の敬愛と、死別への寂寥感が伝わってくる。 しかし、常人以上に心を通わせることができる人間が、なぜあんな殺戮に加担したのか、という疑念は大きくなる。これはたぶん、明快に説明することはたぶんできないのだろう。 もともと死刑制度には批判的な気持ちがあるので、そのことをもう一度考え直してみる契機にもなった。

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2018/10/27

許されるべき罪。恐ろしい兵器。隠されたままの真実。オウム事件に関しては麻原元死刑囚が何も語らなかった今、明らかにされない部分は多すぎる。しかし中川智正がアンソニー・トゥー博士に語った事件の内実は、オウム事件の解明、化学兵器、テロに対する研究の大切な資料にもなりうるだろう。アンソニ...

許されるべき罪。恐ろしい兵器。隠されたままの真実。オウム事件に関しては麻原元死刑囚が何も語らなかった今、明らかにされない部分は多すぎる。しかし中川智正がアンソニー・トゥー博士に語った事件の内実は、オウム事件の解明、化学兵器、テロに対する研究の大切な資料にもなりうるだろう。アンソニー博士の中川に対する「人対人」の功績と言わざるをえない。

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2018/10/07

高橋シズエさんの「サリン関係の本は大抵読んだが、自分の知っていることが多かった。しかし先生の本には半分ぐらい知らないことがあった」との言葉の通り、中川氏と対話を重ねた化学者でなければ知り得ない、書けない情報が数多い。後世への教訓として残すべき名著。

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2018/09/27

中川智正はオウム真理教で松本智津夫の主治医を務め、サリンの製造に関わった元死刑囚である。 アンソニートゥーはサリン事件当時、科学の専門家として捜査に協力し、留置された中川と度々面会した。

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