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すごい物流戦略 の商品レビュー

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13件のお客様レビュー

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2019/02/26

物流の専門家でありコンサルタントでもある著者による、世界の一流企業の物流戦略を紹介した本。アマゾン、ニトリ、アイリスオーヤマ、ZARA、DHLなど製造、販売を含めた小売などのサービス業者でありながら、その配送等の物流戦略がいかに大切かがよくわかった。成功している大企業のそれぞれ違...

物流の専門家でありコンサルタントでもある著者による、世界の一流企業の物流戦略を紹介した本。アマゾン、ニトリ、アイリスオーヤマ、ZARA、DHLなど製造、販売を含めた小売などのサービス業者でありながら、その配送等の物流戦略がいかに大切かがよくわかった。成功している大企業のそれぞれ違った物流戦略を詳細に調べ上げ、簡潔によく纏めていると思う。わかりやすく参考になった。 「アマゾンの売上げ(2017)は1778億6600万ドル。その内訳は、9割が小売事業で、残りの1割がクラウドコンピューティングのAWSで、営業利益の大半をAWSが稼ぎ出している」p30 「(アマゾンの目的)「顧客の買い物利便性を究極まで高めること」であり、アマゾンには、この目的に向かって、目先の採算を顧みることなくR&D投資を続けていくという強い意志を感じることができ、その企業姿勢には一切のブレがありません」p54 「アパレルとグローサリーは、ECには不向きと言われていた」p60 「ニトリは、2018年2月期決算で、31期連続の増収増益を達成し、更なる成長が見込まれている」p75 「本部に5年もいると、現場で目の当たりにするお客様の立場ではなく、本部の立場、ニトリの立場でしかものを考えられなくなってしまいます。それではどんなに優秀な人でも化石になって動けなくなってしまう。5年一昔と言いますから、5年もすれば企業も成長しているはずだし、事務機器もコンピュータも新しいものに変わっていますよね。だからいったん現場に戻って、もう一回、勉強し直してもらわないといけないのです(似鳥会長)」p84 「ニトリの品質管理が大きく改善したのは、2004年に元広州ホンダ技術総監の杉山清氏が参画してからです。杉山氏は自動車生産の品質管理手法を取り入れ、不良品クレーム率を3.5%から0.2%まで大きく改善させました」p103 「(アイリスオーヤマ)「大手企業の下請けでやっている限りは、いくら仕事が増えても、自分たちの儲けにはなかなかならない。自分たちの強みで勝負できる自社製品の開発にチャレンジしたい」」p134 「大山社長はことあるごとに、企業が成長し、長く存続していくためには企業理念の共有が大切だと述べています」p139 「(マーケット調査はしない)マスを対象にリサーチしてもだいたいニーズは同じものになり、そこからは潜在需要はわからない」p143 「(マーケットイン)技術力に優れたメーカーにときどき見受けられることですが、作り手の自己満足で、「今の技術があればこれだけのことができます」というような商品を開発することがあります(プロダクトアウト)。それに対してマーケットインの発想というのは、単純に生活者からの発想、どんな利便性があるのか、どんなに便利になるのか、というシンプルな視点から商品開発につなげるという発想です」p143 「日本で照明といえば東芝と長く言われ続けてきましたが、今やアイリスオーヤマが東芝にとって代わっているのです」p148 「(アイリスオーヤマ)社内でできることはすべて自分たちで対応するという自前主義が浸透している」p158 「世界的ブランドのZARAでは、初期段階では当初計画の1/4しか生産しないと言われています。同社もアイリスオーヤマ同様、販売予測がはずれて在庫を抱えることになった場合のコストがいかにムダなものかを理解しているのでしょう」p162 「(ZARAのSpeed Logistics)できあがった商品はできるだけ早く売場に届け、ムダなく在庫を使って販売機会のロスをなくし、売上げ、利益を拡大させる」p172 「(プロパー販売率(発売時の店頭価格で売り切る割合))通常のアパレル製品の場合、プロパー販売率は60%あればかなり効率的と言われていますが、ZARAは90%にもなるそうです。ムダの少ない販売で定評のあるユニクロでも75%程度ですから、同社のプロパー販売率の高さが尋常でないことがよくわかります」p187

Posted byブクログ

2018/11/30

今、元気な企業は物流を重視している、物流を征するものは市場を征するということを実感する事例紹介として興味深く読んだ。アマゾン、ニトリ、アイリスオーヤマ、ZARA、DHLとどこも物流改革を行うことで顧客のニーズをしっかりつかんでいる、物流の重要性をあらためて勉強した。

Posted byブクログ

2018/11/27

物流を中心としているものの、今話題となっている特徴的な各社の経営戦略まで掘り下げられている感じで、大変参考になる。 マーケティングの補助テキストにもなりそうである。 オムニチャンネルへの考えも少し変わる示唆を与えてくれた。 なるほどと思わせられる点の多い一冊だった。

Posted byブクログ