学問の発見 の商品レビュー
第1章 生きること学ぶこと 第2章 創造への旅 第3章 チャレンジする精神 第4章 自己の発見 著者:広中平祐(1931-、岩国市、数学)
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とても何十年も前の文章とは思えない、今必要な力を提示してくれる良書。筆者のように努力を続けるほどではなかった自分であるが、生きているその時その時に、確実に何かを創造していて、忘れても脳のどこかの引き出しに入っている。そして、今からでも学び続ける楽しさを教えてくれる。成果が出る出な...
とても何十年も前の文章とは思えない、今必要な力を提示してくれる良書。筆者のように努力を続けるほどではなかった自分であるが、生きているその時その時に、確実に何かを創造していて、忘れても脳のどこかの引き出しに入っている。そして、今からでも学び続ける楽しさを教えてくれる。成果が出る出ないではない。創造することがこんなにも人生を豊かにしてくれる、その気持ちを確信に変え、今後の自信に繋げてもらえた。これからも、頑張れる。
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36年前に描かれたとは思えない,今でも通用する,否むしろ時間と共に退化した我々が先人の知見を顧み改めるべし,と思わずにいられない.つまり,本書の内容はいつの世にも通ずる一般論なのだと理解できる.芯はぶれず,しかし柔軟な人生の姿勢に恐れ入る.
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
1982年に書かれた本ということだが、全然古さを感じさせない。それは、1つには、著者の自分史のような内容が大半だからということもあるが、著者の慧眼でもある。本書が書かれた頃、日本経済はアメリカに追いつけ追い越せでやってきて、アメリカ経済の不調もあって、実際に追いついたという実感もあり、アメリカでは日本を見習えという意識も生まれていたが、そんな時期にあっても、著者は、日米両方の特徴をつかみ、日本の経験を伝えるのはよいが、アメリカの底力を侮ったり、日本が驕ったりしていてはいけないと戒めており、それは、その後の成り行きを見通していたかのようだ。数学者として世界レベルの業績を上げながら、こういうことまで通じているのは驚きだ。 しかし、本書の主題はそういうことではなく、学んで創造することの大切さを若い人に伝えたいという著者の熱い心にある。天才ではなくても、考え続けたり、ある種のあきらめを持ったり、様々な人から刺激を受けたりしながら、それでも色々と考えるうちに、ふと解決法が見つかることもあるという。何かにすぐに役立つハウツーは載っていないが、人の経験から学ぶ志を持つ人には役に立つ一冊であろう。
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考えることで創造する喜びをえることに共感しました。私も、ものをつくるのが好きだ。そして、考えることはものづくりに似ていると思う。だから、考えることが好きな著者の熱意を、彼の熱い刺激を肌で受けとりました。 それでも彼のいう不屈の精神と柔軟さを自分はまだ知らないと思いました。創造...
考えることで創造する喜びをえることに共感しました。私も、ものをつくるのが好きだ。そして、考えることはものづくりに似ていると思う。だから、考えることが好きな著者の熱意を、彼の熱い刺激を肌で受けとりました。 それでも彼のいう不屈の精神と柔軟さを自分はまだ知らないと思いました。創造する喜びがそれでもって初めて得られるなら、私はまだ本当を知らない。自分が知るのよりもっと大きな喜びがあるならば、私はそれを知りたい。そして、それを知るためのいくつかのヒントを私はこの本から読み取れたように思います。 本著は読みやすく、著者の人柄を直に感じました。彼の考えが認められるまでの道のりを読んでいるうち、私の心のなかのある人はぽつぽつと涙を落としていました。故郷で撮られた写真を見て、私も頬の辺りを緊張させました。啓蒙書なんていくらでもあるけれど、読んでよかったなあ、と素直に思います。
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