直島誕生 の商品レビュー
芸術の島直島の立ち上げ頃からベネッセ中途入社社員として関わってきた秋元氏の直島誕生の回想録。 芸術がひとつの島を聖地にし、瀬戸内を活性化した経緯を克明に記す。 金と人が両方うまく回った稀有のケース。 そういう意味では越後妻有はパトロンという意味ではホント凄い。
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あれは2000年か2001年だった。かねてから興味を持っていた直島を知人の紹介で訪問し、全くの素人ながら、現代アートの島に激しい衝撃を受けた。本書に登場した地元の菊田さんに案内してもらい、恐らく秋元氏にも会っていたのではないか。本村地区の家プロジェクトは、開館時間を過ぎていたのに...
あれは2000年か2001年だった。かねてから興味を持っていた直島を知人の紹介で訪問し、全くの素人ながら、現代アートの島に激しい衝撃を受けた。本書に登場した地元の菊田さんに案内してもらい、恐らく秋元氏にも会っていたのではないか。本村地区の家プロジェクトは、開館時間を過ぎていたのに、案内いただき、そこには福武夫人もいらっしゃった。最も印象に残ったのは、安藤忠雄建築でジェームズ・タレル作品の南寺である。暗闇に案内され、待つこと15分、微かな光を認識するようになると見えてくるアートに、完全に心を奪われた。そして翌日に大阪に行くと、梅田茶屋町で真っ白なスーツ姿の安藤忠雄氏に遭遇。以来、ずっと直島が自分の現代アート鑑賞の基準である。 本書で直島が形作られる様を知り、秋元氏の普遍性とは独自性である、との言葉が沁みた。 知己のルクセンブルクの弁護士が新婚旅行で直島に行ったというほど、メジャーな存在となった直島。天邪鬼としては、盛り上がりが治った頃に、再訪して地中美術館を訪れたい。
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