NHK100分de名著ブックス 源氏物語 紫式部 の商品レビュー
源氏物語を全部読んだことがないため、ぼんやりとしか分からなかった。源氏物語を読んでからまた読んだら楽しめそう。
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ボリュームはさほどないけれど、その分コンパクトに『源氏物語』要点がまとまっている。『源氏物語』の物語を3つの章にわけて、どのような事が起こったのか、そこで登場人物たちが起こした行動にはどのような理由があったのか、作者である紫式部はどのような思いで書いたのか。そういったことが見えて...
ボリュームはさほどないけれど、その分コンパクトに『源氏物語』要点がまとまっている。『源氏物語』の物語を3つの章にわけて、どのような事が起こったのか、そこで登場人物たちが起こした行動にはどのような理由があったのか、作者である紫式部はどのような思いで書いたのか。そういったことが見えてくる。 なので私のように一度全部読んだことがある(が、まだまだ理解が浅い)人にとっては復習としてちょうどいい体裁の本だ。本編を読んでいるだけではわからない、当時の政権や女性の立場も併せて解説してくれているので、執筆の時代背景が大掴みではあるもののわかる。また、3つの章にわけて物語を俯瞰することで、主役となる者の人生にどのよう起伏があったのかより明快なものとなっていた。光君は「もののけ責任転嫁派」という何かともののけのせいに考えがちである、というのは新発見。つまり、後半になるほどもののけは光君にとっての恐怖の現れみたいな扱いになってたということか。いずれ読み直す時はこの部分にも注視してみたい。 全体を通してわかりやすく内容解説されており源氏物語の副読本、あるいは読む前の予習として、あるいは読み終わってからの復習や内容確認として分量的にもちょうどいい。ちなみにこの本の執筆を担当された三田村雅子の推し姫君は浮舟らしく、なぜ浮舟が好きなのかが綴られており、「100分de名著」というなるべくフラットな視線で書くことを心掛けたであろう本の中で、特に著者の主張や好みがにじみ出ていて良かった。やはり『源氏物語』は好きな姫君の話になると面白い。人によって誰が好きか、何故好きなのか結構分かれがちなのは、それだけどの姫君にも魅力があり、『源氏物語』が豊かな物語であることを意味しているのだろう。 『宇治十帖』は薫君や匂宮よりも女性たちの心情にフォーカスされているし、主張も強くなっているというのは確かになと感じた。そして日が傾いていくような後半の流れは、政権の力が弱まっていたこととリンクしているという話もなるほどなと。 その他、最後は和歌についての解説があり、ここを読むことでさらに登場人物の心情を理解する手助けになると思う。
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『100分de名著』の番組内ナレーション解説をテキスト化し図解解説も併記した冊子です 『源氏物語』の入門書にもなるし掘り下げて解説してくれる側面もあって、分かりやすくかつ発見がありました そして、番組内ナレーションのテキスト化なので、通常の解説書よりも講義の口語文体で読め、語りが...
『100分de名著』の番組内ナレーション解説をテキスト化し図解解説も併記した冊子です 『源氏物語』の入門書にもなるし掘り下げて解説してくれる側面もあって、分かりやすくかつ発見がありました そして、番組内ナレーションのテキスト化なので、通常の解説書よりも講義の口語文体で読め、語りが聞こえるように感じられて、それがまた『源氏物語』っぽさがあっていいです 筆者にして講師の三田村雅子氏の『源氏物語』の解説を越えた思い入れが語られる場面もあり、やっぱりそういう熱があるところの文章はめちゃくちゃ面白い ちなみに宇治十帖と浮舟推しでいらっしゃいました 個人的には、宇治と浮舟にそんなに思い入れがないので、そこを推されてる文章が読めるのは面白く、また視点が新鮮です 『源氏物語』内での“もののけ”“怨霊”の扱いは、それをはっきり認識しているのは光君だけだとして、罪悪感や後ろめたさ、問題へ向きあうことの出来ない心弱さの表れではないか? とする説はとりわけ辛辣で素敵でした また、紫の上は光君の英達の後押しや血統の継承にはなんの寄与もしていない女君とする切り口からの、紫の上が抱いていたかも知れない驕りや、それにより受けた報いについては、納得しつつも(この方は紫の上をあまり評価してないんだな…)という気配も感じてしまい、それもまた良しです 番組解説外の書き下ろし講義の項目は、本文とはかなり文体も違い、入門編と言うには難しい内容になるのですが、『源氏物語』内の和歌を二十首選出し、濃密な解説をして下さっていて読み応えあります 柏木と女三ノ宮にまつわる和歌が多く上げられ、特に柏木が猫を強引に引き取って愛玩している最中の和歌が、実に粘着性があって気持ち悪い! と、書かれてるわけではないですが、気持ち悪くて面白かった その反面、やはりまったく議題に乗らないエピソードや女君がいるので、仕方がないことだと分かっていながらも、やっぱり残念でした 『源氏物語』の解説って難しいなと改めて感じた次第です
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今まで理解出来ていなかった源氏物語でしたが、ようやくあらすじが分かりました。 でも古典文学はやっぱり苦手だなぁ。
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「光る君へ」にハマって、平安時代の入門として読んだが、なぜ源氏物語が名作とされるのか、どういう点で素晴らしいのか、その読み解き方などがわかりやすく書かれていて入門編としてとても良かった。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
「源氏物語」は受験勉強の参考書を読んであらすじを知っている状態でこの本を読んだ。当時の情勢など知っておいた方が良いことがたくさんあるが、紹介されていた「源氏物語」のストーリーが面白かった。「源氏物語」のストーリーのハイライトをわかりやすく知ることができて良かった。この本を読んで文学者が「源氏物語」を絶賛している理由がわかった。この本を読んでもっと「源氏物語」のストーリーを知りたくなった。
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並外れた知性と感性を持っている紫式部なので、男と女の物語を綴るといっても、源氏ワールドに現実味を持たせるべく細部まで書き込んでいきます。洗練された季節感を描き、文化を描き、貴族社会そのものや宗教を描き、時の流れを描き、果てはサーガになったのではないでしょうか?実在すると思えるほど...
並外れた知性と感性を持っている紫式部なので、男と女の物語を綴るといっても、源氏ワールドに現実味を持たせるべく細部まで書き込んでいきます。洗練された季節感を描き、文化を描き、貴族社会そのものや宗教を描き、時の流れを描き、果てはサーガになったのではないでしょうか?実在すると思えるほどに描き込まれた世界は、多くの読者を魅せ、研究者に生涯を捧げさせるほどの奥行きと多義性があります。
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年を重ねるにつれ、宇治十帖にひかれるようになるのは私だけではないようです。 「源氏物語」の第一人者による、あっという間の源氏物語。これで全部読んだ気になってしまいます(苦笑)
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