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神に守られた島 の商品レビュー

3.7

33件のお客様レビュー

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2019/04/30

天国のように美しいという沖永良部島.のどかな風景暮らしの中に,そぐわない戦争が壊していく.戦争の理不尽さ,悲しみが,優しい人々の中で浮かび上がる.小学生マチジョーのハツラツとした自由な目で語られる物語は,子供らしいおかしさとともに哀しさを秘めて感動的だ.いつの日かマチジョーがカミ...

天国のように美しいという沖永良部島.のどかな風景暮らしの中に,そぐわない戦争が壊していく.戦争の理不尽さ,悲しみが,優しい人々の中で浮かび上がる.小学生マチジョーのハツラツとした自由な目で語られる物語は,子供らしいおかしさとともに哀しさを秘めて感動的だ.いつの日かマチジョーがカミと再会することを願っている.

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2019/04/27

沖永良部島の子どもたちの目線で描く終戦間近の島の様子。 子どもたちにとっては、何で戦争が始まって、何で戦争が終わるかなんて分からない。空から堕ちてきた兵隊さんは、島を守ってくれる神さまだと思っていた。 戦争が終わっても、今度は島がアメリカ軍の統治になり、ヤマトゥを目指す一家の都合...

沖永良部島の子どもたちの目線で描く終戦間近の島の様子。 子どもたちにとっては、何で戦争が始まって、何で戦争が終わるかなんて分からない。空から堕ちてきた兵隊さんは、島を守ってくれる神さまだと思っていた。 戦争が終わっても、今度は島がアメリカ軍の統治になり、ヤマトゥを目指す一家の都合で大好きな幼なじみにも会えなくなる。 沖永良部島の海と風と唄が紡ぐ詩のような物語だった。 2019/04

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2019/03/20

沖永良部島の島唄に、人々の生活と祈りを感じる。 沖永良部島の素晴らしい自然と穏やかな生活、そこに入り込む戦争、その中でたくましく生きる子どもたちの姿に心打たれる。 「みんなだまされたねー」だまされたといってすましていたら、一度だまされたぼくたちは、きっとまた、だまされる。何度で...

沖永良部島の島唄に、人々の生活と祈りを感じる。 沖永良部島の素晴らしい自然と穏やかな生活、そこに入り込む戦争、その中でたくましく生きる子どもたちの姿に心打たれる。 「みんなだまされたねー」だまされたといってすましていたら、一度だまされたぼくたちは、きっとまた、だまされる。何度でもだまされる。 マチジョーの気づきは、万人の気づきなのか? 『世界の果てのこどもたち』にもつながる。

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2019/02/23

戦時下の沖永良部島。 本土とも沖縄とも違う運命をたどった小さな島の物語だ。 純朴な島民たちの暮らしと、のんびりとした島の言葉。 そこに無理矢理ねじ込まれていく軍国主義と大切な家族の死。 あまりにもそぐわないその二つの景色が より悲しみを増幅させるのでしょうか。 日本語すらよく話す...

戦時下の沖永良部島。 本土とも沖縄とも違う運命をたどった小さな島の物語だ。 純朴な島民たちの暮らしと、のんびりとした島の言葉。 そこに無理矢理ねじ込まれていく軍国主義と大切な家族の死。 あまりにもそぐわないその二つの景色が より悲しみを増幅させるのでしょうか。 日本語すらよく話すことのできなかった彼らにとって、あれは何のための戦争だったのか。。。 美しい南の島の景色が思い浮かぶほどに胸が痛むのでした。

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2018/12/17

遠いと思っていた戦争に島が否応なく巻き込まれる様子や、本土と島の関係、戦後の混乱(この島も含めて沖縄は米国に統治され本土との往来は禁止された)など満遍なく描かれる。 地元(沖永良部島)の言葉で書かれた会話が醸す独特ののんびりした島の雰囲気の中で、翻弄されながら力強い生きる人々の...

遠いと思っていた戦争に島が否応なく巻き込まれる様子や、本土と島の関係、戦後の混乱(この島も含めて沖縄は米国に統治され本土との往来は禁止された)など満遍なく描かれる。 地元(沖永良部島)の言葉で書かれた会話が醸す独特ののんびりした島の雰囲気の中で、翻弄されながら力強い生きる人々の姿が印象的だ。

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2018/12/17

読みはじめた時は、島言葉に驚いたのですが、すぐに引き込まれて一気に読みました。島の空気や匂いが伝わってきそうな感じです。沢山の人に読んでほしくて、地域の図書室にも入れてもらいました。

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2018/11/23

戦争末期の沖永良部島 守り神と崇めた軍人は年端もいかぬ少年航空兵であったり沖縄からの逃亡兵で編成された守備隊であったり。 古より那覇世、大和世と時代の波に翻弄された島が次はアメリカ世になるとも知らずに日本国を信じる島民の真っ直ぐな気持ちが哀しい。 そしてそれが現実となったとき我が...

戦争末期の沖永良部島 守り神と崇めた軍人は年端もいかぬ少年航空兵であったり沖縄からの逃亡兵で編成された守備隊であったり。 古より那覇世、大和世と時代の波に翻弄された島が次はアメリカ世になるとも知らずに日本国を信じる島民の真っ直ぐな気持ちが哀しい。 そしてそれが現実となったとき我が子らを含む全てを失った父親が弔いの場では禁忌の三線を搔き鳴らし言葉にできない気持ちを唄にぶつける姿は捨て石にされた離島の悲劇を物語る。 密航で島を出るもの残るもの…永良部の人たちの前途がその名の通り選べる未来であったことを心から祈りたい

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2018/11/19

美しい南の島にも、子どもにも、ただただ平和に暮らす人々の上にも戦争という、理不尽なものがあったことを、改めて感じた。 家族の命を奪われ、家や田畑を失っても力強く生きる人々。 神と崇められた特攻隊の真実。 島の言葉で風景が浮かび、より切ない。

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2018/11/17

戦時中の沖永良部島に生きる少年マチジョーと少女カミ。 島の人たちや不時着した特攻隊員や見張りの朝鮮出身の兵士とか、 隅々まで神経行き届いた宝物のような本。 こんな本に出逢うことがたまにあるから、読書はやめられない。

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2018/11/12

文化の違いや情報の格差、という言葉だけでは替えられないものってあるよなー、と読んでいる間、ずっと感じていました。 2018/8/25読了

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