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紛争地の看護師 の商品レビュー

4.3

33件のお客様レビュー

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2024/04/19

国境なき医師団の看護師が綴った本 イラクやシリア、イエメン、パレスチナでの活動が記されています 医療には国境はない そう、序盤に記載されているのに、後半、というか終盤に 医療だけでは市民は救えない というフレーズ たまらない気持ちになった 実際に現場に行き、体験していないと...

国境なき医師団の看護師が綴った本 イラクやシリア、イエメン、パレスチナでの活動が記されています 医療には国境はない そう、序盤に記載されているのに、後半、というか終盤に 医療だけでは市民は救えない というフレーズ たまらない気持ちになった 実際に現場に行き、体験していないと無理だと思う どの国でも戦争の悲惨さを描いているけれど、子どもが傷ついていくのは読んでいて本当に辛かった 戦争なんて、何も生まない

Posted byブクログ

2024/04/05
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

戦争により何の罪もない国民が犠牲になっておりとても辛い。 幸せに生きる権利を奪われて、虐げられて、憎しみに染まっている。 平和な日本の生活が当たり前な私にとっては、現代もこんな残酷な状況の場所があるなんて信じられない。 平和で自由に暮らせる今の環境に感謝し、理不尽な環境で暮らしている人達のためにできる事を行なっていきたい。

Posted byブクログ

2024/03/14

作者は小学生のときに「国境なき医師団」=MSFに憧れ、MSFに入るために看護師になり、さらにはMSFで必要か英語を学ぶために渡豪する。オーストラリアでも看護師資格をとり、ついにはMSFのスタッフとなる。これまでにイラク、イエメン、シリア、パレスチナ、南スーダンなど、世界各地の紛争...

作者は小学生のときに「国境なき医師団」=MSFに憧れ、MSFに入るために看護師になり、さらにはMSFで必要か英語を学ぶために渡豪する。オーストラリアでも看護師資格をとり、ついにはMSFのスタッフとなる。これまでにイラク、イエメン、シリア、パレスチナ、南スーダンなど、世界各地の紛争地に主に外傷を取り扱う手術室看護師として派遣されてきた。 MSFはもちろん知っていたけれど、すごい組織、すごい人たちだなと改めて思った。紛争地で一心に治療にあたる各国の医療従事者には頭が下がる。 怪我人や病人に国境はない。危機に瀕し、助けを求めている人たちを、独立、中立、公平な立場で医療援助する。その中には本当に今まさに戦争で空爆が起きている地域も含まれる。シリアでは政府からの許諾を得られず、不法入国をして、旗を立てることもせずに秘密裏の治療を行った。そして実際に空爆され、命の危険にさらされたことも。。 どの紛争地も辛かったけど、やはり世界から見放されているようなシリアとイスラエルのガザ地区は別格。 直前に読んだ『ナチスは良いこともしたのか?』で描かれていたナチスのユダヤ人への弾圧は、そのままイスラエルによるパレスチナ人への弾圧だった。アウシュヴィッツを非難するのと同じに、昨今のイスラエルのガザ地区への空爆ももっともっと、非難されるべきだよね…。 武器を持たずに抗議運動をしていたシリアの若者たち、学歴はあっても世界最大の監獄の中で仕事もなく燻るパレスチナの若者たち。 そして空襲のやむ夜に遊ぶ子供、学校に行けずに閉じこもらざるを得ない子供、両親を一気に亡くして孤児となる子供。 戦争は若者の未来をいかに摘み取るのか、ただの市民がどれだけ犠牲となるのか。 人類って闇、と思わざるを得ない。 しかし、ウクライナの支援に、MSFとして活動するロシア人もたくさんいるという。市民レベルでは互いに心の交流をしているという事実もまた人類の一面である。 医療で戦争はなくならない、終わらない。 しかし国境を超えたMSFの希望の火も消えない。

Posted byブクログ

2024/01/06

読後に能登地震。災害派遣医療チーム派遣のニュースを見聞きしました。著者は紛争地域に派遣され空爆と武器の生産の停止を誰にどこに何度発信したら伝わるのか苦み、自分は戦争で負ったしか傷しか治せないと無念に駆られていました。著者が言うように自然災害もまた、医療だけでは救えない、食料、水、...

読後に能登地震。災害派遣医療チーム派遣のニュースを見聞きしました。著者は紛争地域に派遣され空爆と武器の生産の停止を誰にどこに何度発信したら伝わるのか苦み、自分は戦争で負ったしか傷しか治せないと無念に駆られていました。著者が言うように自然災害もまた、医療だけでは救えない、食料、水、心理ケア、住まい、電気ガス、学校、他の援助も欠かせず、ニュースを見ては出来ることを探しつつも無力に駆られる日々です。

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2023/06/25

国境無き医師団で活動されている看護師さんの記録。 シリア、南スーダン、イエメン、パレスチナでの医療活動が冷静に淡々と描かれている。設備、物資、人材、安全、何もかも足りない環境での医療活動の厳しさや大変さは到底こんなものではないはずで、なんと言ったらよいかわからないが、本当に頭が下...

国境無き医師団で活動されている看護師さんの記録。 シリア、南スーダン、イエメン、パレスチナでの医療活動が冷静に淡々と描かれている。設備、物資、人材、安全、何もかも足りない環境での医療活動の厳しさや大変さは到底こんなものではないはずで、なんと言ったらよいかわからないが、本当に頭が下がります。 「理想の医療など紛争地には存在しない。志は踏みにじられる。理想とはほど遠い現実を受け入れなくてはならない。限界下で最善を尽くすことが求められる。」 こうした一節の重さを感じる一冊でした。

Posted byブクログ

2023/06/22

国境なき医師団の看護師のみた紛争地域での現実。平和な日本に住む私たちはそれを知ろうとすることがまずできる支援だと思った。 戦争には勝者はいない…全員が敗者なのだと思った。世界に少しでも平和な地が増えますように。

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2023/04/11

銃声や爆撃音に驚かなくなった子どもたちが暮らす街がある。そのことだけでも胸が痛む。著者はその思いのままに危険地帯に自らを投じ、医療活動を行っている。ひたすら頭の下がる思いだ。私も私に出来ることを探し、これからも続けていかなければならない。

Posted byブクログ

2023/03/14

国境なき医師団の番組か新聞の記事か、同書の紹介があり、同医師団のことをもっと知りたいと読み始めました。 紛争地での医療の過酷さ、終わらない戦争と終わりない医療行為への葛藤、紛争地に生きる人々の過酷な生活、その中でも営まれる日常生活、その現実は、本当は生身で体験しない限り分かり得な...

国境なき医師団の番組か新聞の記事か、同書の紹介があり、同医師団のことをもっと知りたいと読み始めました。 紛争地での医療の過酷さ、終わらない戦争と終わりない医療行為への葛藤、紛争地に生きる人々の過酷な生活、その中でも営まれる日常生活、その現実は、本当は生身で体験しない限り分かり得ないであろうが、この今の今も世界の残念ながら色々な所で紛争や戦争が続いている現実を噛みしめました。 ニュースで飛び交うウクライナ問題、北朝鮮のミサイル発射、中国の台湾侵攻問題、本当に戦争のきな臭い匂いが漂って来ている今日。 他人事でなく感じる現実が現実にならないことを祈りたいと思います。

Posted byブクログ

2023/01/19

読んでいて、これは本当に世界のどこかで起こっていることなのかと半ば信じられないほどの切迫感のある描写ばかりで、息を呑んだ。 争いの原因である政治とは実に複雑だが、争いの結果は残酷すぎるほどシンプルだ。生きるか、死ぬか。 著者が現地で実際に感じる、はかりきれないほどの絶望感と緊迫感...

読んでいて、これは本当に世界のどこかで起こっていることなのかと半ば信じられないほどの切迫感のある描写ばかりで、息を呑んだ。 争いの原因である政治とは実に複雑だが、争いの結果は残酷すぎるほどシンプルだ。生きるか、死ぬか。 著者が現地で実際に感じる、はかりきれないほどの絶望感と緊迫感、そして理不尽で無慈悲な現実への怒りがひしひしと伝わってきた。 だけど一方で、著者や彼女の周りの、揺らぐことのない、消えることのない、自分以外の誰かへの愛情も感じた。命を救いたい、生きていてほしいと切に願う気持ち。それは、平和を願う誰もが抱えている気持ちなのだ。 また、私は著者の目標を達成するための行動力と、自分にできることを全力でやる強く揺るぎない意志に憧れの感情を持った。私もそんな行動力と意志を持って生きていきたい。 最後に、この本の中で一番好きな文章を。 『毎度のことではあるが、私は昔から人に「さようなら」と言うのが辛く、苦手だ。もう二度と会うことはないかもしれない。』 自分も含めて、人はいつ死ぬかわからない。著者のような戦地に赴く人もそうだが、どこで生きていても、私も例外ではない。だから、これは相手をとても大事に想っている素敵な考えだと思った。

Posted byブクログ

2022/10/26

MSFには強い憧れがあったが、憧れの裏には、紛争による人々の苦痛、医療の崩壊が溢れていることが分かった。また、MSFに入るための白川さんの長い努力や、入った後も心身の苦痛があった。しかし、そのような環境でも、必要とされている場所へ足を運ぶことができる、強く、優しさを持った看護師に...

MSFには強い憧れがあったが、憧れの裏には、紛争による人々の苦痛、医療の崩壊が溢れていることが分かった。また、MSFに入るための白川さんの長い努力や、入った後も心身の苦痛があった。しかし、そのような環境でも、必要とされている場所へ足を運ぶことができる、強く、優しさを持った看護師になりたい。

Posted byブクログ