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紛争地の看護師 の商品レビュー

4.3

33件のお客様レビュー

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2022/08/07

思った以上に紛争の状況が厳しいことが分かって、少し絶望してる。それに、支援側も死が隣り合わせで、こんな平和ボケした日本で暮らしてた自分が果たして耐えられるのかどうか不安になって来た。特にこの本の著者の白川優子さんでさえ、毎回日本に帰国後は呼吸困難になる、とか言ってて、私とかもう病...

思った以上に紛争の状況が厳しいことが分かって、少し絶望してる。それに、支援側も死が隣り合わせで、こんな平和ボケした日本で暮らしてた自分が果たして耐えられるのかどうか不安になって来た。特にこの本の著者の白川優子さんでさえ、毎回日本に帰国後は呼吸困難になる、とか言ってて、私とかもう病みそうだな、って思った。 この本の中で、むごいことを平気でする人たちがいて、私も白川さんと同じように、なんで同じ人間同士にこんな酷いことが出来るのか不思議でたまらない。この戦争をなくすことができるのか。でも、第二次世界大戦の時もそう思ったに違いないけど今は一応平和に暮らせてるから、いずれアフリカとか中東とかでも戦争がなくなる日がきて、それこそ今生きてる人が、のちに戦争は絶対ダメだっていう語り部になるのかな、とか思った。 色々この本を読んで不安になったことはあったけど、結局、十分教育を受けて幸せな生活を送ることが出来ている私の使命は、それが出来ない人に代わって、それを実現させるために努力していくことが使命だと思う。

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2021/06/20

国境なき医師団に在籍している看護師による著書。 ここに書かれている以上に過酷な経験をしていると 思われる著者に頭がさがる。 また内戦の非道さが、よくわかる。 メディアで積極的に情報発信されているようなので、そちらも見てみようと思う。

Posted byブクログ

2021/06/01

国境なき医師団のこと、紛争のこと現地の人のことなどが分かった。 憎しみが憎しみを産むという部分は使い古された表現に聞こえるけれど、実際に現場に出た人の言葉は重みが違うなと思った

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2020/10/11

ノンフィクションの重みで最後は吐きそうだった。小さな声をあげる事、それを拡散する事、本当に大切な事から目を逸らしてはならないと自分を戒めた。最後あたり、テルアビブの空港での非道な扱いの描写にムカついた。イスラエルを非難する事がその後の障害を持つならそれも発表して欲しかった。

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2020/07/30

宗教、歴史、政治などが原因で起こる紛争の影響を1番受ける市民たちの様子に心が痛む。看護師として出来ることは怪我や病気の人を治す絆創膏のようなもので、根本的な解決にはならないんだなあと改めて思う。 たくさんたくさん勉強して誰かの助けになれればいいなと身が引き締まる思いだった。

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2020/01/14

国境なき医師団で活動している看護師による戦記。医師団に所属するまでの半生、所属してから関わったプロジェクトについて平易な文体で紹介している。 国境なき医師団の活動について興味を持ったのがきっかけだったが、個人的にはいい意味でビジネス本だと感じた。限られた状況下て最大のパフォーマン...

国境なき医師団で活動している看護師による戦記。医師団に所属するまでの半生、所属してから関わったプロジェクトについて平易な文体で紹介している。 国境なき医師団の活動について興味を持ったのがきっかけだったが、個人的にはいい意味でビジネス本だと感じた。限られた状況下て最大のパフォーマンスを発揮しなければならないのは、どの仕事でも共通している。日々悩みながら、起こした行動が正しいか自問自答しながら、それでも前を向き、命を救おうとしている姿勢は尊敬する。

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2019/08/31

国境なき医師団の活動には憧れがあるが、その実際はかなり過酷だなと感じました。 使命を感じた人たちが集まっているのだろうけれど、それにして難しい任務に挑む姿勢に頭が下がります。

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2019/08/11

貴重な、そして、残酷な、紛争地の一次情報である。 しかし、パレスチナで著者が感じた、歴史の複雑さがどこにもあるはずで、だからこそ、あとがきに書かれた「一部の人間の欲望により今日も大勢の市民の血が流されている」という紛争観はあまりにもナイーブで浅はかに感じた。もちろん憎しみの連鎖は...

貴重な、そして、残酷な、紛争地の一次情報である。 しかし、パレスチナで著者が感じた、歴史の複雑さがどこにもあるはずで、だからこそ、あとがきに書かれた「一部の人間の欲望により今日も大勢の市民の血が流されている」という紛争観はあまりにもナイーブで浅はかに感じた。もちろん憎しみの連鎖はあるだろう。しかし、社会構造の分析を抜きに紛争は語れないはずだ。

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2019/07/06

自戒の念を込めて問いを発してみる。 いま日本人のどれくらいが、世界中でこうした現実があるということを意識しながら生きているんだろう、と。 「知らなかったでは済まされないことがある」 小学生くらいのときにそう教わった。 クラスで陰口をたたかれている子がいることが問題になった時だ...

自戒の念を込めて問いを発してみる。 いま日本人のどれくらいが、世界中でこうした現実があるということを意識しながら生きているんだろう、と。 「知らなかったでは済まされないことがある」 小学生くらいのときにそう教わった。 クラスで陰口をたたかれている子がいることが問題になった時だったか。 それとも修学旅行で広島の平和記念公園を訪問するのに際して、平和学習をしていた時だったか。 いや両方の場面できっと言われたはずだ。 そして他の場面でもきっと言われてきたと思う。 その度にこの言葉は確かなリアリティを持って僕の胸に迫った。 「知らなかったでは済まされないことがある」 この本に書いてあることも「知らなかったでは済まされないこと」だと思う。 大学入学共通テスト、生徒の記述力をあげたいなら、こういう文章を読ませて感想文でも求めればいいのに。 この文章を50万人の受験生が読んでくれたら、少し世界が変わるような期待が持てるような気がする。 少なくともアルバイトの学生が採点できるための、形式的な記述問題なんかやるよりはだいぶ期待できる。 と思う。

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2019/05/26

国境なき医師団の看護師が8年間の活動を書いた本。 イラク、シリア、パレスチナ、南スーダンなど紛争地での活動を書いてくれているが、辛すぎる事実が多いが、どの地域でも犠牲になるのは無関係で丸腰の一般市民。 イラクではISISにより人間の盾にさせられて村に閉じ込められている人々が、噂...

国境なき医師団の看護師が8年間の活動を書いた本。 イラク、シリア、パレスチナ、南スーダンなど紛争地での活動を書いてくれているが、辛すぎる事実が多いが、どの地域でも犠牲になるのは無関係で丸腰の一般市民。 イラクではISISにより人間の盾にさせられて村に閉じ込められている人々が、噂レベルでの情報を頼りに地雷源を歩いて逃げてきた家族がいたり、空爆で自分以外の家族が全員死に、「死なせてくれ」と訴える女性がいたり、妊娠したまま負傷し、お腹で赤ちゃんが死んでしまっていたり。 地雷負傷者が運ばれてくるときは大抵親族で、先頭を歩いていた人が死亡、2人目が重症・・というように後ろに行くほど傷は軽症であることが多いとか。 MSFのスタッフも宿舎にいるときに当局の捜査を受けたり、寝ていても緊急で呼び出されたり、全然休む暇なく限界に近い状態で働いている。 大抵の国はMSFで人道支援の手続きをすれば、中立を保って活動できるが、シリアは許可がおりず、さらに病院が標的になるため、無許可でこっそり隠れるように活動していると書いてあって驚いた。 そして、そのひっそりとした病院も空爆を受ける。 手術の最中に空爆を受け、撤退命令が出たにも関わらず、執刀していた外科医と麻酔科医は何事もなかったかのように手術を続けていたとのシーンには何とも言えなかった。 「落ち着いて、この爆弾でYukoが死ぬときは俺も死ぬときだから。俺は怖くないよ。だからYukoも怖がらないで」 爆弾ごときで撤退する気が微塵もない人たちに、尊敬以外の他の感情がうまく出てこない。 南スーダンでは戦闘が始まり、他のNGOが撤退する中(命の危険があるから当然)、MSFと国際赤十字が残り、協力して活動したと。 赤十字は物資が豊富で、簡易テントでクリニックも作ってくれてとても助かったと書かれている。 それぞれの団体で得意な部分を補いながら活動できるのが理想。 しかし、毎日戦闘の音を聞いてると頭がどうにかなってしまいそうだと思う。 読んでいるだけでも、気持ち悪くなってくる。 紛争地の活動でよく言われる言葉が「怖いと思うものは帰国した方がよい。ただし怖さに麻痺してしまった者は一番に帰国させなくてはならない」だという。 自身でも書かれているが、白川さんはこのような状況になっていたのではないだろうか。 そもそも世界から戦争などなくなるのが一番いいに決まってる。 しかし、その戦闘地で自分も限界に置かれながら活動してくれてる人たちがいるから、助かってる命もある。 戦争をなくすためにどうすればいいのだろうと毎回考えさせられるが、答えが出ない。

Posted byブクログ