検証アベノミクス「新三本の矢」 の商品レビュー
2012年12月に首相に返り咲いた安倍元首相は、さっそく、「三本の矢」という政策を打ち出した。「異次元の金融緩和」「機動的な財政政策」「民間投資を喚起する成長戦略」の三つの基本政策を「三本の矢」と呼んだものである。 この政策は、上手くいったのかどうか、ということが、未だに議論にな...
2012年12月に首相に返り咲いた安倍元首相は、さっそく、「三本の矢」という政策を打ち出した。「異次元の金融緩和」「機動的な財政政策」「民間投資を喚起する成長戦略」の三つの基本政策を「三本の矢」と呼んだものである。 この政策は、上手くいったのかどうか、ということが、未だに議論になるような政策であった。「上手くいった」とする説は、「三本の矢」発表以降、円安が進み、株高が進み、企業収益は回復し、雇用が回復したと主張する。「上手くいかなかった」とする説は、それは、政策の結果ではなく、単純な景気循環の結果であること、また、「異次元の金融緩和」により、結果的にマネーサプライは伸びてはおらず、政策によっては、何も起こっていないと主張する。 そして、更に謎なのは、当初の「三本の矢」の評価が定まらないうちに、安倍元首相が2015年9月に、「唐突に」という感じで、「新・三本の矢」政策を打ち出したことである。中身は、「希望を生み出す強い経済(2020年GDP600兆円)」「夢を紡ぐ子育て支援(希望出生率1.8)」「安心につながる社会保障(介護離職ゼロ)」という三つの基本政策からなる。正直、「三本の矢」の方の進捗が思わしくないので、「目先を変えた」と思われても仕方がないタイミングと内容だったのではないかと感じる。 そして、発表から約10年。2020年GDP600兆円は達成できず(2024年に4年遅れで達成見込み)、出生数は過去最低を毎年更新し、社会保障については何も改革がなされていない、という状態である。 安倍元首相は立派な政治家だと思うが、こと「アベノミクス」という経済政策について言えば、あまりうまく行かなかった、というか、安倍元首相は本当に経済に明るかったのだろうか、等と少し疑問を感じたりもする。
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