源氏物語 つる花の結び(下) の商品レビュー
源氏物語の口語訳は多いが、この本の画期的なのは登場人物で括ってまとめているので、人間関係が分かりやすく、淡々と語られていて、感性が現代にも通じる感じで、読みやすかった。この巻では特に、脇役の玉鬘(夕顔の娘)が中心に取り上げてられていて、そこがまた新しい視点で、共感が強かったです。
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源氏はイロイロ読んだけど。 言葉がわかりやすい! それに、ざっくり本編?と切離しているところもわかりやすい。 1つ1つを短編として読むことができたから、54巻全部読まなきゃ!という圧迫感がなく、気楽に読めました。
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玉鬘と真木柱の君の後日談についてまとめている。 源氏物語には紫の上系と玉鬘系のストーリーに分けられるという。玉鬘の話が冗長な感じがするのは、紫の上のように引き取られた境遇ながら、紫の上が経験しなかった(子沢山とか)ことを経験させているからのような気がした。 最初は髭黒の大将に...
玉鬘と真木柱の君の後日談についてまとめている。 源氏物語には紫の上系と玉鬘系のストーリーに分けられるという。玉鬘の話が冗長な感じがするのは、紫の上のように引き取られた境遇ながら、紫の上が経験しなかった(子沢山とか)ことを経験させているからのような気がした。 最初は髭黒の大将に打ち解けなかった玉鬘が、母親になり、娘の嫁ぎ先を、こちらを立ててはあちらが立たずというように、源氏系、頭中将系の子孫に配慮している様子が、若い頃と変わらず翻弄されていて、亡くなった髭黒が生きていれば・・と嘆く場面が、時の流れを感じさせる。 玉鬘の娘(大君)に対して強い思い入れのある夕霧の息子が、冷泉院の妻となった大君に対して、源氏の様に(源氏の子孫なので)行動を起こすのではないかとヒヤヒヤした。 玉鬘が中君の婿にと、薫に目をつけていたのも、薫の出自の因縁があるように思った。 時系列が飛んでいたりするので、登場人物の役職名、呼び名が同じだが、別人だったりするのが原文を読むと、ややこしいのだろうなと感じた。
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これで最後なんですねー。 このシリーズお気に入りなので残念。 ただこの巻は読んでいてちょっと気が滅入ってしまった。 想いが叶わずフラストレーションためる人、 一方、想われるほうはそのきもちが重すぎて辛そう。。 時が経っても変わらない。
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玉鬘の続きと、落ち葉の宮と夕霧の話と真木柱の君とかのその後の小話。 源氏の君も困った男よの。紫の上にしっかりとした後見人がついていれば、雲居の雁の君みたいに実家に帰ったり夕霧にビシビシ言えただろうになと思ってしまいました。。
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荻原源氏完結。 とても読みやすいのに、ちゃんと古典を読んだ感が。 源氏を始めとする男性視点で描かれている物語だけど、女性作家の作品だってこともよく分かった。 入門訳としては、大変良いのでは。 所詮は『あさきゆめみし』しか読んでいないこの身が何を言おうと説得力はないのだろうけど。 ...
荻原源氏完結。 とても読みやすいのに、ちゃんと古典を読んだ感が。 源氏を始めとする男性視点で描かれている物語だけど、女性作家の作品だってこともよく分かった。 入門訳としては、大変良いのでは。 所詮は『あさきゆめみし』しか読んでいないこの身が何を言おうと説得力はないのだろうけど。 玉鬘十帖にこれだけの読み応えがあったというのは発見。 紫の上の物語の焼き直しのような印象を持っていたのだけど、こちらはこちらの趣や葛藤が。 そして、残りの3話。 そうか、これはスピンオフだったのだなあ。 別のものとして読むことで、その立ち位置がくっきりした。
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下巻、玉鬘の続き、有名なシーンで源氏の弟の兵部卿の宮が玉鬘に求婚中、蛍を放って煽る降りあたりから。ぐだぐだっと右大将の妻になるところまで、サイド的に近江の君が出てくる。登場人物のイケズっぷりがすごい。夕霧と女二ノ宮、薫その後、スピンオフ後日談の玉鬘の2人の姫の話。 雨夜の品定なん...
下巻、玉鬘の続き、有名なシーンで源氏の弟の兵部卿の宮が玉鬘に求婚中、蛍を放って煽る降りあたりから。ぐだぐだっと右大将の妻になるところまで、サイド的に近江の君が出てくる。登場人物のイケズっぷりがすごい。夕霧と女二ノ宮、薫その後、スピンオフ後日談の玉鬘の2人の姫の話。 雨夜の品定なんかはどう書いても面白いところなんですが、これぐらい脚色していないほうがシンプルに面白いかと感じる。が、ちゃんと現代語なので中高生向けに非常に良いと思います。
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