エンディングドレス の商品レビュー
32歳で夫が病死。自身も命を経とうとした矢先に見つけたのがエンディングドレスを作る洋裁教室。 面白く読めた。 洋服を作ることによって自身の内面へと意識を向け、過去を認め今を生き未来を描けた。 自分と向き合う事から逃げないようにしたい。 そして物作りは楽しい。
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縫い物が好きなのでどんどん読み進めていけました。 手芸屋さんでの布地選びをしている時や 洋服を縫い進めて行く過程も 暖かな空気感を含んだ映像がはっきりと 浮かんでくるようでまるで映画を見ているようでした。
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手芸店の掲示板で見つけた『終末の洋裁教室』のポスター。 麻緒は、エンディングドレスを縫うために、その教室に通うことを決めた。 消失から再生の物語。 一番身近な人を亡くし、そこから立ち直る事の大変さは、今はまだ未経験のため、私にとっては想像を越える事。 それでも、その寂しさを思...
手芸店の掲示板で見つけた『終末の洋裁教室』のポスター。 麻緒は、エンディングドレスを縫うために、その教室に通うことを決めた。 消失から再生の物語。 一番身近な人を亡くし、そこから立ち直る事の大変さは、今はまだ未経験のため、私にとっては想像を越える事。 それでも、その寂しさを思うと胸が苦しくなります。 自死をも決意した麻緒が、自分のための服を作ることで、その寂しさを乗りこえ、踏み出すことが出来るようになるプロセスがとても良かった。 年長者との出会いもとても大切。 みんなとっても素敵な方達で、これからも麻緒と良い関係でいてくれるのだろうなと思うと羨ましくなりました。 初めましての作家さん。 他の作品にも興味を持ちました。
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読みながら、色んなことを思い出したり、重ね合わせたりした。 32歳といえば私は結婚した年だなあ。でも夫のことをそんなに甘やかな気持ちで想ってはいなかったなあ、とか。 妊娠出産のくだりには苦しくなった。 12歳で死んだ猫のはなしが、愛猫とほとんど同じで初っ端から泣いてしまった。 たぶん、誰もがそうやって思い出したり、主人公にシンクロしたりしながら読む物語なのだと思う。 教室で出される課題も同じ。同じように、その頃のことを思い出す。 そういう風に過去を思い出させるはなしって、たいていは苦しくてもう読み返せないなって思うのに、この本は、もう一度丁寧に読みたいと思うのはなんでだろう。 つくることが再生の方法だからだろうか。 何かをつくるときに思い出すのは嫌なことが多い。それには理由があるらしいのだけれど。 苦しかったこととか後悔とか、空虚だったこととか、そんなことばかり思い出しながら、それでもつくることはやめられない。 祈りみたいなものなのかなあ。 私がつくりたいな、とずっと思っているのは、棺と骨箱。骨箱はともかく、棺は無理っぽいけど、服にすればいいのか…とこれを読んで思った。でもやっぱり、服はつくらないかな…
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1日で読んじゃいました。 大事な人を亡くしボロボロになるけど、洋裁教室に通ううちに自分を取り戻して行く前向きなストーリーでした。 また読みたいです。
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夫との死別に生きる気力を失っていた麻緒。 偶然見つけた死に装束を作るという風変わりな終末の洋裁教室に、死ぬまでの準備と入ることになり 一着ずつ洋服を作っていきながら、夫の弦一郎との生前の思い出を辿り 再び生きようと思うまで。 教室に通うおばあさん3人組。 戦争やダンスに昔は男だったというそれぞれの境遇、 娘を亡くしていた先生の思い。 少しずつ、前進していく様子がいい。 自分以外の誰かにための服を作るにあたって 92歳の千代子さんが、はじめて会ったときから心配していたという、麻緒のためにパジャマを作って渡すシーンが良かった。
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最近ベビー用品を縫うようになり、 久々に大人ものを縫いたくなった。 死んじゃうのげんちゃんだし…涙 だけど死にたい気持ちの時には こんな事はじめらんないよ!
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タイトルが気になり読んでみました。 麻緒に何があったんだろう?とドンドン引き込まれました。 最初は切なかったけど麻緒の気持ちの変化と共に私も前向きになれました。 読み終えた今とても清清しい気持ちです。
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死に装束を縫う洋裁教室を舞台にした物語。 赤ちゃんの生命力が、その誕生と存在自体がこんなにも周りを無条件に幸せにして、力を与えてくれる。 洋裁教室のおばあさん達それぞれ魅力があり、作る服もそれぞれの個性と辿ってきた人生が感じられて良かったな。 千代子さんがパジャマを主人公に渡す場面にはウルウル。なんて粋な事をするんだろう。出来ればその後そのパジャマを着てる描写が欲しかったかな。千代子さんの気持ちがこもってるものなわけだし。あと甥っ子に作ったベビー服の後日談も。 亡き夫の「前に進んでほしい」っていう彼なりの妻への思いはわかるけども、いくらなんでもスクラップブックはやりすぎじゃないかと。 二人の写真を見返して思い出に浸りたい日だってあるよ。それを切り取っちゃうのはあんまりだよ。 針と糸で綴られたページ数の数字がおしゃれで、細かいところまで素敵だと思った。
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自殺しようと思って準備しかけていた麻緒.死装束を縫うという募集に惹かれて,裁縫教室に通うことになる.1枚また1枚と縫うごとに自分を振り返り,少しずつ生きる力を取り戻していく.読みながら私も20才の頃,15才の頃とどんな服が欲しかったのか考えたりしながら読み進められて意義深かった....
自殺しようと思って準備しかけていた麻緒.死装束を縫うという募集に惹かれて,裁縫教室に通うことになる.1枚また1枚と縫うごとに自分を振り返り,少しずつ生きる力を取り戻していく.読みながら私も20才の頃,15才の頃とどんな服が欲しかったのか考えたりしながら読み進められて意義深かった.生徒仲間のおばあさん達の個性が魅力的だった.
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