「発達障害」と言いたがる人たち の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
近年自分自身を発達障害ではないかと疑い始めていることもあり読んでみた。 ・発達障害を取り巻く環境、これまでの経緯などが易しく書かれていて読みやすい。 ・発達障害の概念が精神科医でさえ難解だと感じるほど複雑なものであり、定量的に「あなたは発達障害だ/ではない」と決定できるようなものではないらしい。当事者にとっては不安かもしれないが、今後この概念の研究がどのように進むのかに着目しようと思う 以下の記述は少し納得できない点があった。 ・4章p.110~p.114のあたりに「人との直接的なコミュニケーションを重視しない人(本文中でASD型人間などと記述、要はグレーゾーンの人を指していると思われる)が増えると、日本の少子化問題の解決が遠のく」と読み取れる記述がある。 少子化云々の話はこの本の趣旨から逸れていると思うし、その問題の原因を発達障害の人のみに押し付けているように感じられて私は不快だった。
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