逆転交渉術 の商品レビュー
実務向きな本であり、行動経済学を参考にしている。一般的な交渉本はロジック一点であるが、それ以外の要素、人の心理行動にフォーカスしている。 是非とも読みたい一冊。
Posted by
読み物として、FBIの立場で携わった交渉ごとのストーリーは面白いものでした。 また交渉時に表出する事象に対して数々の洞察があります。 ① 相手が本当に要求したいものを理解する必要がある。誘拐犯が金銭を要求しても、テロ組織の活動資金にしたいのか週末のパーティで豪遊したいのかで、交...
読み物として、FBIの立場で携わった交渉ごとのストーリーは面白いものでした。 また交渉時に表出する事象に対して数々の洞察があります。 ① 相手が本当に要求したいものを理解する必要がある。誘拐犯が金銭を要求しても、テロ組織の活動資金にしたいのか週末のパーティで豪遊したいのかで、交渉の進め方(優位性)が変わる。 (声、戦術的共感、ラベリング、要約=「その通りだといわせる」) ② 相手が常に主導権を握らせる(ように見せる)。こちら側が相手を理解している、という関係性を構築する。 (①+「ノー」と言わせる誘導) ③ こちらの「ゴール」にむけて、相手を誘導する。特に、「相手がこちらを理解して協力せねばならない」状況を作る。 (アンカー、狙いを定めた質問) そのうえで『一般的なサラリーマンがビジネス本としてこの本を読む』という目線だと、 ・かなり大きい交渉事(金銭が関連するもの)を想定されており、日常的な関係性構築に使うのは難しい手法では。会社間、部署間での交渉事には有用と思うが、近い組織や上司に対してなんでもかんでもこの内容を盛り込むと、なんというか、嫌われるのではないか。。。そのようなリスクに関しては書かれていない。(そういう読者は想定されていない?) ・少々内容が冗長に感じました。 会社間の交渉ごとにこれからあたる方などは、一読の価値がある本と思います。
Posted by
前半はなるほどタフな交渉に関わってきた著者の体験談で成り、読み物としてもおもしろい上に含蓄のある、交渉での相手との向き合い方などがびっしりでしたが、後半になるにつれて同じような内容が繰り返されるようになります。 「交渉は戦いではない。発見だ」 「人は『イエス』と言わされそうだ...
前半はなるほどタフな交渉に関わってきた著者の体験談で成り、読み物としてもおもしろい上に含蓄のある、交渉での相手との向き合い方などがびっしりでしたが、後半になるにつれて同じような内容が繰り返されるようになります。 「交渉は戦いではない。発見だ」 「人は『イエス』と言わされそうだと感じると守りに入る。わざと(なんでもいいから)『ノー』と言わせて、相手に主導権があるように勘違いさせよう」 「『どうしたら〜できるというのですか?』という質問は相手に主導権があるように錯覚させつつ、相手を不安定にさせる。穏やかな『ノー』でもある」 「相手の痛みを“理解”すること。共感する必要はない。理解して繰り返し言葉にだしていう。ラベリングとミラーリング。相手は、理解されたい、と思っているのだ」
Posted by
20年ほど前にハーバード大学の交渉術として相手の「Yes」を引き出す事、win-winなどの言葉がはやった。 ハーバード流交渉術 1.人(感情)と問題とを切り離す 2,相手の立場(何を要求しているか)に囚われず、相手の利益(なぜそれを求めているのか)に焦点を合わせ相手の本当に望ん...
20年ほど前にハーバード大学の交渉術として相手の「Yes」を引き出す事、win-winなどの言葉がはやった。 ハーバード流交渉術 1.人(感情)と問題とを切り離す 2,相手の立場(何を要求しているか)に囚われず、相手の利益(なぜそれを求めているのか)に焦点を合わせ相手の本当に望んでいるものを突き止める 3,協力してwin-winの選択肢を導き出す 4.その解決策が現実可能かどうかを判断するため互いが合意できる基準を選択する。 本書はFBIのネゴシエーターのトップが自分の経験や、ハーバード大学の冬講座を受けた話などを基に、FBIのネゴシエーターの交渉術の骨格を紹介している。 その本質は、ハーバード大学とは真逆の「No」を引き出せ。 そもそもFBIのネゴシエーターが交渉するのは銀行に立ち籠っている凶悪犯など、おおよそwin-winの関係を築く事など最初から期待できないような相手。 そんな相手と交渉して事件を解決に導くのだから、世間では激しいと言われるビジネスの交渉事などの比ではない。 本文で「yes」を引き出しても、それは時間稼ぎで、実際にYesと言った事はしないという話があった。子供の勉強をさせるための様々な方法とその結果を考えると、Yesは改善には何も役立たなかったのだと理解しながら読んだ。 とてもためになる事が数多く書かれたが、どうも翻訳が自分に合っていなかった様で、なかなか読み進められない上に、なかなか頭に入っていかなかった。 文末に「交渉のためのワンシート」が書いてあった。今後の交渉をシナリオを考えるときに役立てたい。 ・ゴール:最良と最悪のシナリオを熟慮しておくが、最良の結果を表す具体的なゴールだけを書き留める。 ゴール設定のステップ 1.楽観的だが合理的なゴールを設定し明確に定義する 2.それを書き留める 3.そのゴールについて仲間と話し合う(そうすれば弱音を吐きづらくなる) 4.書かれたゴールを交渉にもっていく ・要約:交渉を行うきっかけになった既知の事実を要約して2,3分だけ書き出す ・ラベリングと非難の聴取:要約した事実について、相手がどのように感じているかを予想する。 非難の聴取を行うためのラベルを用意する ( )はあなたにとって価値があるようですね あなたは( )が好きではないようですね あなたは( )に価値を置いているようですね ( )がそれを簡単にするようですね あなたは( )には気が進まないようですね ・狙いを定めた質問:3~5の「狙いを定めた質問」を用意してあなたと相手にとっての価値を明らかにして取引を波状させる恐れのあるものを見つけ出して克服する 私たちは何を達成しようとしているのですが?/それはどのように価値があるのですか?/ここでの問題の核心は何ですか?/それはどのように影響を及ぼしますか?など ・交渉テーブルの背後にある取引成立の妨げとなるものを特定するための質問 これはあなたにどのように影響を及ぼしますか?/この決定に賛成しない人たちとはどのように認識を共有しますか?など 取引成立を妨げる問題を特定し発散させるための質問 交渉は驚くほど高い割合で金銭とは別の要素が決め手になっている 取引成立を妨げる問題を暴くために使う質問 ・私たちがぶつかっている問題とは何でしょうか? ・あなたが直面している最大の難題とは何でしょうか? ・もし何もしなければ何が起きますか? 金銭以外の条件の提示
Posted by
この本に三年前に出会っていたなら…。「人生とは交渉である」と著者は語る。 著者はFBIの主席交渉人としてテロリストや立て籠り事件、誘拐事件の現場で相手側と対峙してきた人物。現場での交渉経験とスクールでの交渉理論とを融合させた独自の交渉術を展開する。 職場や家庭でのやりとりは全てが...
この本に三年前に出会っていたなら…。「人生とは交渉である」と著者は語る。 著者はFBIの主席交渉人としてテロリストや立て籠り事件、誘拐事件の現場で相手側と対峙してきた人物。現場での交渉経験とスクールでの交渉理論とを融合させた独自の交渉術を展開する。 職場や家庭でのやりとりは全てが交渉。様々なシーンで使える要素を実例で紹介しているので飽きずに読み進めることができた。
Posted by
非常に勉強になった。原書が英語ということで、日本語に言葉を翻訳した際に英語でのこの言い回しが日本語にそのままあてはまるかな?と疑問に思うこともあったが、9割以上は使えるテクニック集だと思う。
Posted by
- 1