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財務省を解体せよ! の商品レビュー

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2023/04/12

大蔵省(現財務省)の出身であり、今は学者として活躍している 高橋洋一さんの著作。 霞ヶ関の中でも、最強官庁といわれる財務省。なぜそのように言われるのかを、内側にいた視点から俯瞰・分析している。 財務省は各省庁に配分するお金(予算)と人事権を握っている。そして政権にも多くの秘書...

大蔵省(現財務省)の出身であり、今は学者として活躍している 高橋洋一さんの著作。 霞ヶ関の中でも、最強官庁といわれる財務省。なぜそのように言われるのかを、内側にいた視点から俯瞰・分析している。 財務省は各省庁に配分するお金(予算)と人事権を握っている。そして政権にも多くの秘書官を輩出するため、官邸内部の情報にも早く接することができる。さらにマスコミを「省益」を最優先にする官僚リークで操ることで、巧みに、また思うがままに世論形成をしてきた。 官僚は頭脳明晰な人が多いので、しっかり使いこなすことができれば 有能である。それができたのは、人事をコントロールする組織を作り上げた、第2時安倍政権であろう。 この本では、あまり知られていない大蔵省の組織形態であったり、キャリアとノンキャリアが辿っていく道筋、1日の仕事についても詳しく載っている。官僚を目指す学生であれば、一読して損はない書籍である。 また最後には、財務省改革(歳入庁の創設、事務次官の外部登用など)を提案している。 あまり論じられることがない最強と言われる財務省を、内側からガラス張りにした興味深い書籍である。

Posted byブクログ