過ぎ去りし王国の城 の商品レビュー

宮部みゆき(編者)

2021/08/29

自分自身の運命を変える

それはきっと、お城の中で待っているお姫様のように
待っているだけではダメなのだ。
自分で手を伸ばし求めなければ、
行動しなければならないのだ。

お城の中で、誰にも何にも傷つけられずに閉じ込めておくことが、
本当の幸せ？

世界は無条件に手を差し伸べてくれるほど
優しくはない。
けれど、伸ばした手を無視するような世界でもないはずだ。

世界は私たちに、ただきっかけを与えてくれるだけ。
運命を変えるかどうかは、結局自分自身なのだ。

2021/08/27

ダークファンタジーって感じかな。
60代の父がこの本が欲しい、と出してきたのがこれで、私は随分前に読了していて、偶然に驚いた。

2021/08/22

宮部みゆきはやはり少年少女が活躍する話がとても胸が熱くなる。
まだ大人になりきれない不安定な時期の成長譚中で、必死にまっすぐ生き抜こうとする姿は涙無くして読めない。
最後のシーンは屈指のものと思う。いいなあ。この後の後日談も読んでみたい。

2021/08/17

冒険小説！とあらすじには書いてあったが、個人的にはややホラーが入ったファンタジー風のお話だった。
後半が地味に怖い。あと主人公の真が浅はかで多少イラつくけども、中学生ならそんなもんかもしれないとも思った。

2021/07/17

宮部さんはこういった現実と表裏一体の裏世界を書かれることが多いと思う。登場人物に感情移入させる筆致はさすがだなと。読んでみて、『小暮写真館』と似てるなと感じた。個人的には小暮写真館の方が好きかな。

2021/06/30

ファンタジーの皮かぶった割と社会問題作品だった。いじめ、児童虐待、孤独死に並行世界が絡んで社会派ファンタジーに。真と城田が恋愛に発展せず飽くまでもバディ関係なのが宮部作品だなぁと思った。

2021/06/26

真目線で語られる学校の様子が真に迫っていて、学生生活ってこんな感じだったなぁとしみじみさせられた。学校内部のヒエラルキーの様子など、本当にリアル。学生は年若く、経験も少なく、人を測る物差しがまだ育ちきっていない人も多いのではないか。そのため珠美さんがハブられるような事態になる。
キャラクターの中では特に、城田珠美さんの強さが際立っていた。『人生は永いなぁと思ってなきゃ、半日だってやり過ごせない。』という言葉が沁みた。
冒険小説としても面白かったが、どちらかといえば真や珠美、パクさんの成長の物語だと感じた。

2021/06/19

「過ぎ去りし王国の城」宮部みゆき　さん

1.購読動機
宮部みゆきさん『火車』が初めての出会いでした。
数十年前の小説です。
バブル時代設定と翻弄される主人公たちの描写、そして謎解きのテンポに魅了されました。

次は、レビューだと「理由」に進みたかったのです。でも、気持ちを軽くしたかったため、ミステリー要素が少ない小説をと考え、選択しました。

2.読み終えて
ワクワク度
⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️
意外性
⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️
謎解き
⭐️⭐️⭐️
読了感　ハッピーエンド
⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️

3.『火車』世界と通じるもの
私たちが生きる世界では、毎日の報道で事件が観察できます。

その事件は、一言でいえば、悲しみの世界です。

そして、その悲しみの世界がなぜ起きたのか？また、繰り返されないためには？　を内省する機会は少ないかもしれません。

宮部みゆきさんは、いじめを含めてこの世界で起きていることを小説の世界で描写します。
淡々と。

私たち読者は、宮部みゆきさんの世界を通じて、考える機会をもらっているのでは？
とも考えます。

4.ファンタジーの好きな方へ
宮部みゆきさんが好きな方は、もちろん、ファンタジー小説が好きな方は、ぜひ、この　王国の城　へ　旅行してみませんか？

#読書好きなひとと繋がりたい

2021/05/19

はじめてまともによんだ宮部みゆき作品。
宮部みゆきさ作の本の中では、特別好き。というわけではないものの、「絵」が好きな自分を引き込むような内容だった。
本書付録の解説で話題にあがる「魔術はささやく」を読んで、宮部みゆきワールドの沼にハマってしまいました。

2021/03/16

ファンタジーorアドベンチャー系かと思わせて、
密接に現代社会とリンクしており
予想を裏切りながらも読んで良かった救われたと感じた。