トレバー・ノア 生まれたことが犯罪!? の商品レビュー
アパルトヘイトって、つい30年前のことなのか、と撤廃されてからの歴史の浅さに驚き。 すごい前時代的に感じられるのに、近年までまかり通っていたなんて、、と思わず宙を仰いでしまう。生まれた時からこういうもの、と決まっていて周囲も受け入れていることを疑ってみるのは難しい。改めて、差別の...
アパルトヘイトって、つい30年前のことなのか、と撤廃されてからの歴史の浅さに驚き。 すごい前時代的に感じられるのに、近年までまかり通っていたなんて、、と思わず宙を仰いでしまう。生まれた時からこういうもの、と決まっていて周囲も受け入れていることを疑ってみるのは難しい。改めて、差別の歴史は根深いと感じる。 そして社会からの圧力があっても決して屈しない、著者の母の強さに目を見張る。 著者の達観した人生観にハッとさせられる箇所がいくつもあった。
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トレバーノアは決して裕福な家庭に生まれず、生まれた時から犯罪の証拠だった。黒人と白人の子供に生まれただけで。それでも母親は教育に力を入れた。会社によっては私立に入れさせてくれたり、食べ物より本に投資したり、英語を喋れるように勉強させたり。実際に今活躍してるのもそれが大いに影響して...
トレバーノアは決して裕福な家庭に生まれず、生まれた時から犯罪の証拠だった。黒人と白人の子供に生まれただけで。それでも母親は教育に力を入れた。会社によっては私立に入れさせてくれたり、食べ物より本に投資したり、英語を喋れるように勉強させたり。実際に今活躍してるのもそれが大いに影響してる。つまり教育の力がなければ今どうなっていたのだろうか。 トレバーはどの人種にも属さないことで学校に馴染めなかったが、南アフリカの貧富の差を利用し、金持ちの子供相手に走ることが得意だったことから並ぶビジネスをするようになった。その時も自分の身を守るために習得したいくつかの言語を使った。母親の投資から学んだのか、トレバーはその小遣いでパソコンを買った。それで新しいDJのスタイルからコメディアンの話がきて今に繋がる。 バスに轢かれそうになって逃げ回ったり、DJのパーティーで警察にパソコンを打たれたり、母親が実の父親に銃で殺されかけたり、波瀾万丈すぎる人生をこれからも歩むだろう。
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ツイッターでバズっていた動画で著者を知りました。著者が、男性が弱さを語ったり表明したりできる様になる事の大切さや、有害な男性性について話す内容でしたが、聡明な人だなと興味が出ました。 著者は現在アメリカで番組の司会者をやってたりする売れっ子ですが、この本は彼が生まれ育ったアパル...
ツイッターでバズっていた動画で著者を知りました。著者が、男性が弱さを語ったり表明したりできる様になる事の大切さや、有害な男性性について話す内容でしたが、聡明な人だなと興味が出ました。 著者は現在アメリカで番組の司会者をやってたりする売れっ子ですが、この本は彼が生まれ育ったアパルトヘイトの影響下での南アフリカでの体験や、進歩的な価値観で彼を育てた信心深いお母さんとのエピソードが語られています。アパルトヘイト政策については学校でも習ったけれども、私は全然「知らなかった」と痛感しました。実体験として語られるアパルトヘイト政策の卑劣さに衝撃を受けます。 映画化が決まってるそうですが、文章で読んだだけでも、お母さまの明るく力強い生き様には泣かされてしまいます。幸せに長生きして欲しい・・
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怒涛の人生に衝撃。 南アフリカはW杯のイメージくらいしかなかったから、1984年生まれでそういう状況だったというのが衝撃だったし、色々なことが感覚が違いすぎて驚きっぱなし。 アフリカを語るのを見ることはあっても、アフリカの人の話をここまで詳しく聞くことはほぼないし、混血ながら現地にい続けたという特殊な状況はより稀少。 元々彼に好意を感じていたけど、この先、彼の見え方がまた変わってきそう。 教会ってシュワちゃんと一緒に競っていたボディビルダーが牧師で、座席はアリーナで、ロックバンドが演奏してるようなところもあるんだ笑 天使にラブソングをがかすむんだけどw 時間かければいいと思う感覚って文明の進展度合いと関わるものなのか? 長いほどいいとか、車で45分とか1時間移動してはしごと9時間の強行軍を壊れがちの中古車で……バスだとその倍大変とかえぐい 悪魔払いって本当にあるんだ……ダウンするまでやめないってすごいな、教え外は悪魔なのか…… みさえより迫力やばい母ちゃんだな……リンチになるとわかって息子を泥棒呼ばわりするとかえぐいてwぶっ飛んでるけどめちゃくちゃナイスな母ちゃん。神様だけ別格な感覚はやっぱりわからないけど。 バレンタインめんどくせぇな。グループとか。笑 トリアージって救命で優先順位を決めることのはずよね、あの状況なら最優先になると思うんだけど、お金の支払い能力もトリアージに含まれるってことか? 命と財布と将来とを天秤にかけなきゃいけない状況、想像するだけでエグい
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1990年頃までアパルトヘイトが行われていたことすら露知らなかったが,当事者として南アフリカで育った経験を元に書かれていたこの本は,とても勉強になった. 白人が現地民をコントロールするために,分断が起きるように一部の民族にだけ特権を与えたり,言語を統一しようしなかったりする対応を...
1990年頃までアパルトヘイトが行われていたことすら露知らなかったが,当事者として南アフリカで育った経験を元に書かれていたこの本は,とても勉強になった. 白人が現地民をコントロールするために,分断が起きるように一部の民族にだけ特権を与えたり,言語を統一しようしなかったりする対応をしていたことも,そういう効果があるのかと感心した. 一方で,見た目が違えど,同じ言語を使えば人は仲間に入れてくれようとする.それだけ言語というものは仲間意識を形成するのに重要なものなのだと感じた. また,自分の仕事に照らして考えてみると, 自分が外国籍の人と話をするときに相手の言葉で話をしようとする努力がとても大事なのだということも理解できたし,同じ日本人でも相手の使う言葉は自分とは微妙に違っているので,出来るだけ相手の言葉を理解して使うようにすることが,距離を縮める秘訣なのだろう. これを知って,ヴィトゲンシュタインの言語ゲームを思い出した.
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2021年8月 アメリカで活躍する有名コメディアンの南アフリカの家族の思い出。1984年生まれの著者の20歳過ぎくらいまでの話。 文章は常にユーモアを忘れないが、人種差別と女性差別という問題を鋭く描く。 帯など紹介文が"笑いで吹き飛ばす"といったニュアンスで書...
2021年8月 アメリカで活躍する有名コメディアンの南アフリカの家族の思い出。1984年生まれの著者の20歳過ぎくらいまでの話。 文章は常にユーモアを忘れないが、人種差別と女性差別という問題を鋭く描く。 帯など紹介文が"笑いで吹き飛ばす"といったニュアンスで書いてあることには違和感。著者は社会の不合理を笑いで昇華しようとは思っていないと思う。貧困から来る犯罪を個人の問題と解釈する富める者の無知を指摘し、貧しい者へは物質的な支援が必要不可欠であると説いている。 また子ども時代の思い出の、母親が夫(継父)に殴られ命の危険を感じて飛び込んだ警察署で結局警官(男)と夫が「やあ、こんばんは。まあよくある話で。まったく女ってのはなにをしでかすやら。ちょっとカッとなっただけなんですよ」と"男子会"ノリで話し出し、警察は自分たちを守ってくれないと恐怖を感じるエピソードは、今の日本の出来事だと言われても不思議はない。
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長らく読みたい本リストに入ったまま放置してたけど、英会話の教材にさせていただいてるアメリカのTVショーのホストがトレバー・ノアで、「あれ?この人あの本の人じゃん」と思い出しようやく拝読幼少期の話と、母の話を知った上でいまの彼をみると奇跡を見ているようだし(それほどに悲惨な社会かあ...
長らく読みたい本リストに入ったまま放置してたけど、英会話の教材にさせていただいてるアメリカのTVショーのホストがトレバー・ノアで、「あれ?この人あの本の人じゃん」と思い出しようやく拝読幼少期の話と、母の話を知った上でいまの彼をみると奇跡を見ているようだし(それほどに悲惨な社会かあることを知らずに生きていた私はほんとうに恵まれてるなとも感謝するし)、日本ではあまり顕在化しない(見えない場所に蓋をされてる)人種差別を考える機会にもなった。また、訳も良い。ノアのもともとの軽快な語りをうまく受取った日本語だと思う。 彼が言葉を自在に使えるようになった経緯が印象的だった。語学学習をきっかけに知った彼の生い立ちにおいて「言葉」がいかに生き残るためのツールなのかというのを思い知る。英語一つにまだまだ苦戦している身だが、わたしはこの言葉を通してどう生きていきたいんだろうか…。いろいろ考えてしまう。
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ウーマンラッシュアワーの村本が尊敬する南アフリカ共和国出身のコメディアンの自叙伝。もう度肝を抜かれるくらいスリリングに物語は展開して、一旦読みだしたら止まらなくなるかっぱえびせんみたいな本や。そしてあの理不尽なアパルトヘイト政策をリアルに感じさせてくれる知らなかった世界を教えてく...
ウーマンラッシュアワーの村本が尊敬する南アフリカ共和国出身のコメディアンの自叙伝。もう度肝を抜かれるくらいスリリングに物語は展開して、一旦読みだしたら止まらなくなるかっぱえびせんみたいな本や。そしてあの理不尽なアパルトヘイト政策をリアルに感じさせてくれる知らなかった世界を教えてくれる内容でもある。アパルトヘイト政策を取り扱った映画「インビクタス」どころではないな、ほんま。
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笑い事にならないことをたくさん経験されていて、ここに係れたのはほんの一部なんだろうな、と思った。 人生教訓を学び取る力がすごい。子どもの時から。すべてのたくさんのミスが生かされていると感じた。 アメリカでのBLM運動、暴動、抵抗についてのコメントの深みを感じた。
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トレバー・ノアの半生、南アフリカのアパルトヘイト、そしてその地が如何に人種の坩堝あるのか。 すべての視点はトレバー・ノアが目にしたままに語られる。しかし、文章は軽妙でありながらトレバー・ノア自身は淡々としており、彼の客観性に信頼を置いて読み進めることができる。 パトリシア・ノア(ノンブイセロ)、彼の母親は、彼にとってパートナーであり、共に歩む仲間。 アパルトヘイト、南アフリカの人種差別どころか女性というだけで聞く耳を持たない世界で彼女がトレバーに与えた最初の愛は“意味を持たない”名前だった。何も背負わせたくなかったから。 彼女が生きる世界で、彼女は他人を憎まなかった。そして息子にもそのように教えて、自分とは違う道を歩ませた。英語を第一言語として、コサの言葉や他の部族の言葉も教えて、カトリック系の学校などにも通わせて本も与えた。 肌が白くないからと言って選択肢がないと息子に思って欲しくなかった、という思いはまさしくトレバー・ノアに正しく受け継がれたのだと思う。 いまの彼の活躍はどこから来ているのか知ることができ、同時にアパルトヘイトという先鋭的奴隷制度についても深く知ることができる。 人種隔離とは言うけれど、本来であるならばマイノリティである白人が如何にして多数の自分たち以外の人種を支配したのか。 パトリシア・ノアが息子に与えたものとはかけ離れたもので、あるには違いない。
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