おいぬさま の商品レビュー
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原作:柳田国男、文:京極夏彦、絵:中野真典。原作の36~42のうち36→40→37→38→41がこの絵本にあたる部分。遠野では狼の事を御犬と呼んだ。そして御犬の経立(ふったち):オオカミが常識の範囲をはるかに超えた年齢を重ね妖怪や魔物に変化したもの)は恐ろしいものである。御犬は群れをなし集団で行動をする。御犬の群れはある秋の終わりに北を目指して走り去っていった。それを境に遠野の野山からは御犬が消えたそうである。このシリーズは絵を描く人が毎回変わっているがその話に合った雰囲気が出ていてとても良い。
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遠野の山野には<おいぬさま>がたくさん棲んでいた。 お犬様とは、恐ろしい狼のことである。お犬様は、生まれたての馬くらいに大きく、火をも怖れない。大群でうなり声をあげながら、人馬に襲いかかり喰い殺してしまう・・・。 ある秋の終わりごろ、数えきれないほどの狼の群れが北へ向かった。 そ...
遠野の山野には<おいぬさま>がたくさん棲んでいた。 お犬様とは、恐ろしい狼のことである。お犬様は、生まれたての馬くらいに大きく、火をも怖れない。大群でうなり声をあげながら、人馬に襲いかかり喰い殺してしまう・・・。 ある秋の終わりごろ、数えきれないほどの狼の群れが北へ向かった。 その日を境に、遠野のお犬様は姿を消したという・・・。
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おいぬさまとは、狼のこと。 遠野物語の世界が迫力のある絵で表現されている。 おもしろ半分に触れてはいけないと思わされる雰囲気。
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おいぬさまは、オオカミ? いや、きっとおいぬさまは、おいぬさまであろうと思う。 遠野のあちこちにうずくまって、吠えて、駆け回って、時には人を恐怖させた。 ザワザワとこちらを窺い見ている、おいぬさまたちの絵が怖い。
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図書館で以前かりた。3歳の子が何度も読んでと持ってきていた。返却して数カ月したら、また読みたいと言った。インパクトが強いのか、彼の絵はこの作者の、絵に少なからず影響されている。
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怪談の原点『遠野物語』が、京極夏彦による新たな語りでよみがえるシリーズ、第二期。遠野の大自然でくらす狼と、狼におびえながら暮らす人々の物語を、新進気鋭の画家・中野真典が大胆に描きます。(アマゾン紹介文) 表紙の時点で怖い。 この話に関しては怖さが主題だろうし、絵と非常にマッチし...
怪談の原点『遠野物語』が、京極夏彦による新たな語りでよみがえるシリーズ、第二期。遠野の大自然でくらす狼と、狼におびえながら暮らす人々の物語を、新進気鋭の画家・中野真典が大胆に描きます。(アマゾン紹介文) 表紙の時点で怖い。 この話に関しては怖さが主題だろうし、絵と非常にマッチしている良い一冊。
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えほん遠野物語シリーズ。 中野真典さんの絵がコワい。 赤が血の色の赤で本能的に嫌悪感を持ってしまう。 まぁ、狼の話だし…。 話の内容は、今はいないけれど、山に棲む「お犬様」には気をつけるようにという地元の子供たちへの教訓譚だろう。 今だとウリぼうの親御さんとかクマさんかなぁ…...
えほん遠野物語シリーズ。 中野真典さんの絵がコワい。 赤が血の色の赤で本能的に嫌悪感を持ってしまう。 まぁ、狼の話だし…。 話の内容は、今はいないけれど、山に棲む「お犬様」には気をつけるようにという地元の子供たちへの教訓譚だろう。 今だとウリぼうの親御さんとかクマさんかなぁ…。 お遍路とかしてると、マジで怖いし。
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『遠野物語』の絵本版。おいぬさまは狼のことだと、納得。装丁からして怖さが漂ってくるもので、物語を進めていくうちに、おいぬさまは生活圏に何かしらの影響を及ぼし、賢いのをいかし、獲物を見つけ、生活基盤を確実にしていく。最初から大きな怖さが来て、おいぬさまの賢さが増すとともに、怖さも少...
『遠野物語』の絵本版。おいぬさまは狼のことだと、納得。装丁からして怖さが漂ってくるもので、物語を進めていくうちに、おいぬさまは生活圏に何かしらの影響を及ぼし、賢いのをいかし、獲物を見つけ、生活基盤を確実にしていく。最初から大きな怖さが来て、おいぬさまの賢さが増すとともに、怖さも少しではあるが減り、おいぬさまはある日、姿を消してしまうという不思議さも残る物語だった印象。おいぬさまは怖いものではなく、神様ではないかという説もあるのではと感じさせる。
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