物語を忘れた外国語 の商品レビュー
外国語学習者の方のブックリストを見ると、黒田氏の名前をよく見かける。 それほど面白いのかなと自分も試してみたが、本書はそこまで夢中になれなかった。 著者の外国語と文学にまつわるエピソードを短編にしたもの。 外国語学習の一環として、文学(ここでは学習言語の原書や日本文学の翻訳作品...
外国語学習者の方のブックリストを見ると、黒田氏の名前をよく見かける。 それほど面白いのかなと自分も試してみたが、本書はそこまで夢中になれなかった。 著者の外国語と文学にまつわるエピソードを短編にしたもの。 外国語学習の一環として、文学(ここでは学習言語の原書や日本文学の翻訳作品)を読まない学習者が目立つ。小説の抜粋を切り張りしただけの教材を勉強するのなら、オリジナルをフルで楽しんだ方が良いに決まっている。これが本書における著者の持論だ。 この言い分は頷ける。自分も現代文の過去問(特に小説)を解いていると「面白すぎて続きを読みたい」という思いに何度も駆られた。原書がダメでも、(著者が述べているように)邦訳や映画版から入ればストーリーを把握する手間は省けるし、あわよくば語彙だって増えてくれそう。 「夢中になれなかった」と書いたのは、 ①発言が二転三転している箇所があった ②著者が「面白い」と紹介していた作品がほとんど廃刊になっていたり、図書館の蔵書にもないことを知ったから。 ②が単純な理由であることは認める。(何様~_~;) ①に関しては、今も頭の中を整理するのに必死だ。エッセイならではかは知らないけど「一つの章でこれを書いて、こちらの章ではこれを書いて…」という思い付きっぽい書き方が引っかかり、自分の中で内容がまとまらなかった。 ある章では、 「外国語学習は長編小説に限る。全て理解できずとも辞書なしに先へ進むことで、全体像を掴めるかもしれない。ハードルが高ければ映像であらすじを把握。面白ければ原作へGO!」 と述べているのに対し、別の章では 「外国語に触れることが目的ならば、映画の方が優れているかもしれない」 と断言しちゃってる。 その章は本と映画版の利点がお題であったが、結局「どちらか自分が合う方を選べ」と言いたかったのだろうか?映画版も引き合いに出したいのなら、せめて本の方を連想させる「文学」ってワードを出さないで欲しい。 愚痴みたいになって恐縮ですが、まだまだろ過に手間取りそうです>_
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久々にじっくり再読したらやはり面白かった。同年代の黒田センセは私と児童書の好みが似ていて勝手に親近感を覚えているのです。特にリンドグレーン好きなところ、ファーブルやシートンに興味がないところなんかが。細雪に登場するロシア人は実はウクライナ人ではないかなんて著者ならではのするどい読...
久々にじっくり再読したらやはり面白かった。同年代の黒田センセは私と児童書の好みが似ていて勝手に親近感を覚えているのです。特にリンドグレーン好きなところ、ファーブルやシートンに興味がないところなんかが。細雪に登場するロシア人は実はウクライナ人ではないかなんて著者ならではのするどい読みで今のご時世もあいまって興味深かった。
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物語を通じて、言語学と語学を語る本。 表紙のようなふんわりした伸びやかなイメージとは非なるものであった。笑 著者はいろんな言語に造詣があり、扱えるレベルも差がある。 しかしながら、言語習得の過程がなかなか面白い。 自分が興味があり、内容を知っている本の、外国語版を読むことで理解...
物語を通じて、言語学と語学を語る本。 表紙のようなふんわりした伸びやかなイメージとは非なるものであった。笑 著者はいろんな言語に造詣があり、扱えるレベルも差がある。 しかしながら、言語習得の過程がなかなか面白い。 自分が興味があり、内容を知っている本の、外国語版を読むことで理解を深めていくスタイルだ。 映画も、字幕や音声の組み合わせを変えて何度も見たりと、日本の外国語学習が面白くない身としては「なるほど」と思ってしまう。 単語も全てわかろうとしなくて良い、という記述にも天から光が差したようである。 紹介されていた物語自体はほぼほぼ知らず読まずのものばかりだったので、 学習法が参考になったかな。
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辞書を引かないで最後まで読み進める、邦訳でのネタバレはなるべく避ける、映画であらすじを知っておく…など、物語を用いた外国語学習のコツを教わった。 完璧を求めすぎず、もっと気楽に楽しく外国語を学んでいこうと思った。 読了後、"Harry Potter and the Ph...
辞書を引かないで最後まで読み進める、邦訳でのネタバレはなるべく避ける、映画であらすじを知っておく…など、物語を用いた外国語学習のコツを教わった。 完璧を求めすぎず、もっと気楽に楽しく外国語を学んでいこうと思った。 読了後、"Harry Potter and the Philosopher’s Stone"をポチった
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外国語を勉強するときに、物語から学ぶことは多い 文法書や参考書ばかりにかじりつくのではなくて知っている英語が原作の作品を見たり読んだりすることからも学ぶことができる 言語学者として言葉にこだわりすぎていたのかもしれないと思った。
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言語学者ってこういう発想なのか・・・唖然とする箇所あり、そうなのかもな、と納得する箇所あり。紹介される本の読み方、映画の着眼点の話を読んでいると控えめに言っても相当な変人、という気がするけれど、言語というものを心底愛しているのが伝わってきてとても面白い。 歴史と関わり、風習や生...
言語学者ってこういう発想なのか・・・唖然とする箇所あり、そうなのかもな、と納得する箇所あり。紹介される本の読み方、映画の着眼点の話を読んでいると控えめに言っても相当な変人、という気がするけれど、言語というものを心底愛しているのが伝わってきてとても面白い。 歴史と関わり、風習や生活とも密接に繋がる言語は「ちゃん」という接尾辞ひとつ、人称代名詞ひとつ取ってもそれぞれ発想が違ったり重要視するポイントが違ったりする。言われてみれば当たり前。でもそれを言語学的に言うと?ということが素人にも分かりやすく、面白く紹介されている。著者本人も似たことを言っているように、相当はみ出し言語学者かも。 つい真似して、異国の言語で物語を読んでみたくなる。
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なんとなくで手に取ってみたんだけど、面白かった! というか、レベルが違い過ぎておこがましいけど、私も語学勉強に、て小説読んでたので、同じだ〜、とちょっと嬉しい。 読むスピードは日本語の3倍で、理解度は3分の1て感じでしたが… しばらく日本語の本の読みやすさに流されて外国語本読んで...
なんとなくで手に取ってみたんだけど、面白かった! というか、レベルが違い過ぎておこがましいけど、私も語学勉強に、て小説読んでたので、同じだ〜、とちょっと嬉しい。 読むスピードは日本語の3倍で、理解度は3分の1て感じでしたが… しばらく日本語の本の読みやすさに流されて外国語本読んでなかったけど、また読もう。 ちなみに私としては村上春樹は外国語でも読みやすくて良かったな。あと漫画w 推理ものは細かく理解してないとついてけないので、向いてなかった…
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引用資料が広範囲に網羅されているのは凄い.ロシア語が中心だが、多くの言語で資料が読めるのは、素晴らしいことだと思う.小生、英語は何とがなるが、ほかの言語は全く駄目だ.日本人の場合、最初に習う言語は英語だが、それ以外の選択肢がないのが良いのか、考える必要を感じる.
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外国語、こんな勉強法(親しみ方)もあります。 外国語学習=会話がすべて、か? そうは思わない。検定試験を受ければ、外国語の力がついたことになるか。そうでもない。読書を通じて、しかも物語を通じて学ぶことの魅力をこれでもかと筆者は語ってくれる。言語、文学、歴史は、外国語を学ぶために...
外国語、こんな勉強法(親しみ方)もあります。 外国語学習=会話がすべて、か? そうは思わない。検定試験を受ければ、外国語の力がついたことになるか。そうでもない。読書を通じて、しかも物語を通じて学ぶことの魅力をこれでもかと筆者は語ってくれる。言語、文学、歴史は、外国語を学ぶために必要なのだ。そして、それは魅力でもある。その言語に興味を持ったら、その言語の使われている文学や、背景の歴史も一緒に学ぶ。そういう勉強方法もあっていいのだ。 翻訳について書かれたもの、とも言えるかもしれない。あまりに外国的な物語は、その文化固有のものや歴史についての注釈が多くなるから、翻訳には向かないか。人称代名詞をどう訳すか。星新一を、横溝正史を、三島由紀夫を、湊かなえを、松本清張を訳したらどうなるか。ソビエト文学の、地域の広さと、そこに現れている歴史的な解釈。様々な物語に出てくる「外国語」の存在感。谷崎潤一郎『細雪』に出てくるロシア人はウクライナの人ではないか説など、興味深く読んだ。 英語でピーターラビットやのばら村など、小さい頃に親しんだ物語を読んで、無性に嬉しくなったことを思い出した。ハリーポッターは、話を知っている今でも、やはり英語で読むと面白い。ヨーロッパ四カ国語の子ども向け絵事典を、何度も何度も繰り返し眺めたのも楽しかったものだ。そういう自分の体験を、筆者が言い表してくれているような気がした。
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言語学者の黒田先生のエッセー。外国語を学習するうえで、物語や映画を読んだり見たりすることの効用を説く。「物語の力」で英語の本を読むことができる。英語の多読で経験した。もっと英語の物語を読もうと思った。
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