若い読者のための哲学史 の商品レビュー
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哲学の始まりはソクラテス。「問う」ということをとにかく実践。「無知の知」がるがゆえに、その他の人々と違うことを認識。 その弟子で、「書かない」ソクラテスについて著したのがプラトン。そして、見えているものと本質は違い、本質を見抜ける哲学者こそ偉大という考えから、哲学者が国を治めることを主張。 その弟子がアリストテレス。抽象的な思索に重きを置いたプラトンとは違い、アリストテレスの関心は科学、政治学、修辞学と幅広い。アリストテレスが、木の丸と鉄の丸は鉄のほうが思いから、同じところから落としたら鉄のほうが早く落ちると断言したため、ガリレオガリレイがピサの斜塔から実験をして反証するまで、欧州ではアリストテレスの断言が常識となっていた。紀元前4世紀に作られた常識が、17世紀になるまで2000年以上破られなかった。その常識を壊したのは、たった一つの実験。 その後、神の存在証明が最大の関心事に。 全知全能の神がいるのに、悪があるのはどうしてだ?という疑問が大きい。 それに答えたのが、◯◯ 神は時間など気にせず、より大きな流れの中で全てを把握している。一方で人間には自由意志があり、個別に誰が何をするのかはその人に任されている。 パスカル 神がいるかどうかはわからない。 神がいるとすれば、信心深く暮らし、失うものはない。神がいないとして、放蕩生活をすると、あの世で地獄行きが待っている。ならば、神がいると信じたほうがいい。だから神がいる。というい理屈。 デカルト 幾何学に精通。公理と定理から、神について論説を組み立てていった。
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一人一人が8ページぐらいで、簡略に書かれていて、代表的な著書についても触れられている。 そして次の哲学者に続くように書かれているので、非常にわかりやすい。 最初の哲学で挫折した学部生もこれを読むことで理解ができ、独学や自分で読む参考本として最適のものであろう。 1年間で500...
一人一人が8ページぐらいで、簡略に書かれていて、代表的な著書についても触れられている。 そして次の哲学者に続くように書かれているので、非常にわかりやすい。 最初の哲学で挫折した学部生もこれを読むことで理解ができ、独学や自分で読む参考本として最適のものであろう。 1年間で500冊は読むことはできなかった。
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哲学を発展させてきた偉人40人の思想を相互への影響も交えながら時系列で紹介し、哲学がどのように始まり発展し、そして社会に影響を与え、与えられたかを紹介している。 各章はとても短いのに、哲学者たちの思想を端的にまとめている。そして次の章への橋渡しがとてもうまい。 ちょっと残念に思ったのは、ところどころ著者自身の意見や感想が入ってしまっているところ。 哲学の知識があれば公正に見れるのだろうが、初見の人にはミスリーディングになりかねない。 内容はこんな感じ(区分は適当です) 古代ギリシャ・・ ソクラテス、プラトン、アリストテレス、ピュロン、エピクロス、ストア派、 キリスト教時代・・ アウグスティヌス、ボエティウス、アンセルムスアクィナス 中世ヨーロッパ・・ マキャベリ、ホッブス、デカルト、パスカル、スピノザ、ロック、リード、ライプニッツ 近代ヨーロッパ・・ ヒューム、ルソー、カント、ベンサム、ヘーゲル、ショーペンハウア、ミル、ダーウィン、キルケゴール、マルクス、パース、ジェームズ 大戦前後・・ ニーチェ、フロイト、ラッセル、エイヤー、サルトル、ヴィトゲンシュタイン、アーレント、ポパー、フット、トムソン、ロールズ、チューリング、サール、シンガー 気になった言葉 ・私たちは人生の楽しみを増やすのでなく、よりよい人間になり、正しい事を成すべきだ。 ・自然状態の個人には、他者と一緒に働き、平和を求める理由ができる。それが自分を守る唯一の方法だからだ ・感情が外的出来事でなく、自分自身の選択によって生まれるのがもっとも良いとした。 ・人を欺くとは欲しいものを得るために人を利用する事だ。それが道徳的原則であるはずがない。 ・もしブタが本を読むことが出来れば、泥の上を転がるよりもそちらを好んだだろう ・人間であることに伴う責任の重さから逃れる術はない ・ジョンロールズ 正義論
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西洋哲学の歴史2400年を駆け上る。 順調な滑りだしだったが、途中から呼吸が乱れてきて、最後の方は息切れとなってしまう様な感じ…… 鳥瞰的に大きな流れを理解しておくためのものとしては良いのかもしれないが、複雑な考えや抽象的表現が増えて来ると、一つ一つの章を十分に理解するために...
西洋哲学の歴史2400年を駆け上る。 順調な滑りだしだったが、途中から呼吸が乱れてきて、最後の方は息切れとなってしまう様な感じ…… 鳥瞰的に大きな流れを理解しておくためのものとしては良いのかもしれないが、複雑な考えや抽象的表現が増えて来ると、一つ一つの章を十分に理解するためには導き手が必要と感じる…
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西洋哲学史を欧州人である筆者がまとめていて、ページをめくった印象が手頃そうだったので読んだ。 哲学史上の主要な人物をほぼ時系列に並べ、それぞれの偉人のなぜ?という問いや思考を物語のようにつなげている。とても読みやすい。 ただ、これを読んでも、哲学を学問として体系的には捉えられない...
西洋哲学史を欧州人である筆者がまとめていて、ページをめくった印象が手頃そうだったので読んだ。 哲学史上の主要な人物をほぼ時系列に並べ、それぞれの偉人のなぜ?という問いや思考を物語のようにつなげている。とても読みやすい。 ただ、これを読んでも、哲学を学問として体系的には捉えられない気がする。
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哲学は自分の趣味に合わないのかもしれない。歴史の中で色々な考え方が記されていたが、あまりそうだなと思えなかった。 ソクラテスみたいに、ひたすら問い続ける姿勢は、いいのかもしれない。でも、それ以降哲学の歴史で考えられてきたことに、あまり興味が持てなかった。 ダーウィンはいいかも...
哲学は自分の趣味に合わないのかもしれない。歴史の中で色々な考え方が記されていたが、あまりそうだなと思えなかった。 ソクラテスみたいに、ひたすら問い続ける姿勢は、いいのかもしれない。でも、それ以降哲学の歴史で考えられてきたことに、あまり興味が持てなかった。 ダーウィンはいいかもしれない。人々の考えをひっくり返したからだ。でも、それは哲学というよりは、科学の領域だ。信仰について考える人が多いが、多くの日本人と同様に無宗教の自分には、あまり刺さらなかった。もし、何かしらの信仰があれば、面白かったかもしれない。 もっと言えば、西洋に偏っているのが気にいらなかったのかもしれない。哲学的なことは、東洋でもあったはずで、片手落ちの感がある。
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西洋思想史を厳密性を損なうことなく、一貫した物語として提示することに成功している。 バラエティ豊かな思想家について、筆致が生き生きとしており、人物の思想とともに生き様にも触れることで、飽きることなくページがめくれる。
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西洋哲学史の中の偉人の思想の紹介。哲学者の問題意識について平易に説明している。また、人物中心ではあるが、後の時代の哲学者が過去、同時代の哲学者から受けた影響についても理解できる。
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ソクラテス時代から現代までの哲学史を俯瞰して学ぶことができる。 各章ごとのつなぎで、前章から発展したものか対立思想か…といった対比がなされ美しいオブリガートとなっている。 自然科学など他の分野と影響を与えながら発展していったことも本書から読み取ることができ、私のような門外漢でも楽...
ソクラテス時代から現代までの哲学史を俯瞰して学ぶことができる。 各章ごとのつなぎで、前章から発展したものか対立思想か…といった対比がなされ美しいオブリガートとなっている。 自然科学など他の分野と影響を与えながら発展していったことも本書から読み取ることができ、私のような門外漢でも楽しみながら読み進めることができた。
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