幕末横浜オランダ商人見聞録 の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
幕末に2回日本にやってきたオランダ人商人の見聞録。 1回目は貿易船の船員として長崎の出島にやってきて、当時の商館長や職員たちがどんな暮らしをしていたのかが書かれている。 2回目は貿易商の共同経営者として開港直後の横浜にやってきて、攘夷運動の中彼らがいかに戦々恐々と生活していたか、当時の横浜にやってきた外人も一攫千金を狙ってやってきたヤサグレ連中で、喧嘩が絶えなかったとか、開拓最中の住居がどんなだったかなど、なかなか日本人の記録にはないような事件が書かれていて、外人から見た当時の日本がどうだったかがよくわかる一冊。 また、200年以上に渡って唯一のヨーロッパ商人だった立場を幕末に全く活かせなかったオランダ政府への歯痒さも最後に述べられている。
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幕末から明治初年度にかけて来日した外交官やお雇い外国人の回想録や日記等々はこれまでいろいろと翻訳されて出版されているが、これだけ直截に同時期に横浜にいた白人種への嫌悪を露骨に書いた来日外国人の回想録も珍しい。 <当時、この地(横浜)にいたおそらく七〇人ほどの外国人の大多数は西...
幕末から明治初年度にかけて来日した外交官やお雇い外国人の回想録や日記等々はこれまでいろいろと翻訳されて出版されているが、これだけ直截に同時期に横浜にいた白人種への嫌悪を露骨に書いた来日外国人の回想録も珍しい。 <当時、この地(横浜)にいたおそらく七〇人ほどの外国人の大多数は西洋文明の面汚しで、下劣に腐った白人種のクズと呼ぶのにふさわしい連中だった>とはなかなか痛烈な評であるが、これは開国前に長崎で平和で長閑な日々を過ごしたことのある著者だからこそ懐くことができた実感なのだろう。
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幕末に来日したオランダじんが、みた日本、何が起きたのか、赤裸々に描かれている。横浜がただの寒村から街になっていく。オランダ人たちも斬られるかもしれないと怯えて暮らしている。一攫千金を求め彷徨う紅毛人。嗚呼?
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