さよなら未来 の商品レビュー
若林恵という書き手は実に素直だなと思う。さまざまなことがらに関心を向けつつ、しかしそうしたトピックに拙速に飛びつくあまり我を忘れるということがない。ひどく抽象的な表現になるが、これらのコラムの執筆にあたっては彼の中でそうした「外部のことがら」と「自己(内観)」が激しくせめぎ合いを...
若林恵という書き手は実に素直だなと思う。さまざまなことがらに関心を向けつつ、しかしそうしたトピックに拙速に飛びつくあまり我を忘れるということがない。ひどく抽象的な表現になるが、これらのコラムの執筆にあたっては彼の中でそうした「外部のことがら」と「自己(内観)」が激しくせめぎ合いを繰り広げるのだろう。だからここにあるのはなんら「俺節」の押し付けでもなく、かといってスノッブな「ギョーカイ」的物言いでもなくきわめてリベラルで理知的な語りだ(本書でもある箇所で特権的に参照される鶴見俊輔の手法と似ているとも思った)
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メモ→ https://x.com/nobushiromasaki/status/1761637851635339415?s=46&t=z75bb9jRqQkzTbvnO6hSdw
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【新しい視点を与えてくれる一冊】 WIREDで掲載された記事を主として様々なテクノロジーや音楽、産業やビジネスについて若林恵ならではの考察がなされている。 音楽知識の豊富さに圧巻。 これら全てがこれまで全く考えもしなかったから視点から言及されているのが面白い。 テクノミュー...
【新しい視点を与えてくれる一冊】 WIREDで掲載された記事を主として様々なテクノロジーや音楽、産業やビジネスについて若林恵ならではの考察がなされている。 音楽知識の豊富さに圧巻。 これら全てがこれまで全く考えもしなかったから視点から言及されているのが面白い。 テクノミュージックが文化と文化の断絶を埋めるための新しい発明であったというのは面白い捉え方だった。 人間の体内には100兆もの細菌が生きており、故に我々は孤独ではないという言葉、一瞬滑稽にも感じるがとても救われた一言。
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直前に『LISTEN』を読み終えたのだが "出会いや対話を、生産のための踏み台として搾取しているだけじゃないか" (p.448) の記述に出会うなど。書かれた時からは、少し未来に進んだところに私はいるはずだが、いろいろ刺さる。"結果論から見過ごされた...
直前に『LISTEN』を読み終えたのだが "出会いや対話を、生産のための踏み台として搾取しているだけじゃないか" (p.448) の記述に出会うなど。書かれた時からは、少し未来に進んだところに私はいるはずだが、いろいろ刺さる。"結果論から見過ごされた脚注のような事実のなかに、「未来」はむしろ隠されていたりもする" ということなのかしら、、
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著者若林さんの視点が面白い。WIREDという雑誌はその器のデザインがなんともお腹いっぱいだったので、ほとんど読まずにいたのですが、書籍として再構成されると読み応えがあります。
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未来を考えようシリーズ。一度授業にもお越しいただいている若林さんさんの著書で、wiredなど、いろいろな書籍等に掲載された文章を集めた本。wired元編集長、wiredからの文書ということで、最新のテクノロジーとかイノヴェイションが中心かと思いきや、哲学書や思想書に近い内容や主張...
未来を考えようシリーズ。一度授業にもお越しいただいている若林さんさんの著書で、wiredなど、いろいろな書籍等に掲載された文章を集めた本。wired元編集長、wiredからの文書ということで、最新のテクノロジーとかイノヴェイションが中心かと思いきや、哲学書や思想書に近い内容や主張になっている。もちろん、テクノロジーの話題も取り上げられるが、何のための技術なのか、人間はどう向き合うべきなのかという議論がちゅ芯に据えられていると感じた。「日本人の強みを前面に出すのではなく、自分の強みが何であるかを見極めることに時間をさくべき」「旅立ち、苦難、葛藤、克服、勝利、帰還」「イノヴェイターを讃える時に勇気を持って語ることの美しさ」などなど。あと、「体験」していない奴がユーザー・エクスペリエンスを語る気持ち悪さ、など、切れ味鋭いコメントもたくさん載っていて、うっかり見過ごしていることにハッと気付かされる。
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『WIRED』日本版・前編集長の若林恵が、2010年から2017年まで『WIRED』の巻頭言として書いたものやブログで発表したものを集めた一冊。 書かれていることの根底にあるのは、テクノロジーが明るい未来をもたらすという風潮に対して「ちょっと待てよ」と声を上げ、シリコンバレー信仰...
『WIRED』日本版・前編集長の若林恵が、2010年から2017年まで『WIRED』の巻頭言として書いたものやブログで発表したものを集めた一冊。 書かれていることの根底にあるのは、テクノロジーが明るい未来をもたらすという風潮に対して「ちょっと待てよ」と声を上げ、シリコンバレー信仰に「俺らは日本という国にいる日本人だよ」とブレーキをかける精神。そして、未来にやみくもに期待し続けることからの脱却を意味してつけられた『さよなら未来』というタイトル。 皆が向かう方向にはついていかない天邪鬼のように聞こえるかもしれないけれど、その一方で「いつも未来に驚かされていたい」と、未来への期待は常に持っている。 流されず、立ち止まり、未来に期待する。このバランス感覚から繰り出される言葉はなんとも刺激的。
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本書のタイトルの意味は、「○○の未来はどうなりますか?」という問いに「正解」はないということのようです。 企業の上の方の人達や行政の人とかが、「未来志向」とか「未来を考える」と言った時、その内容は「自分たちが見たい未来」の話であることに辟易としている。 技術だけでは解決できない感...
本書のタイトルの意味は、「○○の未来はどうなりますか?」という問いに「正解」はないということのようです。 企業の上の方の人達や行政の人とかが、「未来志向」とか「未来を考える」と言った時、その内容は「自分たちが見たい未来」の話であることに辟易としている。 技術だけでは解決できない感じが世間に広がっており、哲学、アート、ファッション、音楽、文学とかが「いま」大事になってきている。 「『未来』などない。あるのは『希望』だけだ」という言葉に納得し、もう少し「いま」のことを考えないと。という気持ちは伝わってきました。 全編通して著者の思考回路の根底に「あたりまえを疑う」という習慣があると感じました。 すごい量のある本なのでチョコチョコ読み飛ばしましたが、以下のトピックスの話が面白かった。 ・本当の「働く」が始まる ・だれがオリンピックを要求したのか? ・音楽に産業は必要か? ・隠し撮りの正義の話をしよう ・お金の民主化と新しい信頼 ・ことばに囚われて ・なぜぼくらには人工知能が必要なのか ・ニーズに死を ・おっさんvs.世界 ・いつも未来に驚かされていたい
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『WIRED』日本版の元編集長(2012-2017)による、各種メディアで書いた文章集。 音楽、原発、科学技術と社会など、世間の常識に流されすぎず、逆らいもおもねりもせず、遠慮がちに及び腰を装いつつ感覚を綴っている。そうした表現のスタンスは嫌いではない。 原発が軽水炉と増殖炉だけ...
『WIRED』日本版の元編集長(2012-2017)による、各種メディアで書いた文章集。 音楽、原発、科学技術と社会など、世間の常識に流されすぎず、逆らいもおもねりもせず、遠慮がちに及び腰を装いつつ感覚を綴っている。そうした表現のスタンスは嫌いではない。 原発が軽水炉と増殖炉だけではないこと、ブロックチェーンの可能性など勉強になった。 19-75
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"未来なんてものはない" こういう濃厚なテキストを久しぶりに読んだけど、こういう本があるから読書は楽しく、そこから触発される何かにワクワクする。ぼくもいつも未来に驚かされていたい。
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