我が心の底の光 の商品レビュー
話は十四歳の峰岸晄から始まる。 その頃の晄は苛められていた。 そして、話は晄の十六歳、十九歳、二十一歳、二十五歳、二十九歳と続く。 その中の回想で、晄が四歳の頃に死の淵をさ迷うような壮絶な暮らしをしていたことがわかる。 そして母は亡くなり、父は人殺しという状況で、五歳の時には母の...
話は十四歳の峰岸晄から始まる。 その頃の晄は苛められていた。 そして、話は晄の十六歳、十九歳、二十一歳、二十五歳、二十九歳と続く。 その中の回想で、晄が四歳の頃に死の淵をさ迷うような壮絶な暮らしをしていたことがわかる。 そして母は亡くなり、父は人殺しという状況で、五歳の時には母の兄である伯父に引き取られた。 そして、その後の晄は高校、就職と進んでいくが、正直まともな人生とは思えない。 何事にも感情を表さず、人との付き合いも淡々としたものだった。 だけど、晄の生き方には晄の考えがあった。 ラストは衝撃だったが、晄の人生にも何度も衝撃を受けた。 2024.2.15
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2023.05.27 予定調和を吹き飛ばす終盤。 いろいろ考えて読み進めてきた読者を良い意味で裏切ることができるのは、著者の強みだと改めて思う。
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父は殺人を犯し、母は死んだ。5歳で伯父夫婦に引き取られ、中華料理店を手伝いながら、空腹とともに生きた。学校ではいじめに遭った。孤独の晄が向かう先にはいったい何があるのか…。
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『崩れる』に続き、貫井作品28作目。読む前から著者のHPでこの作品の特徴を見知っていたから、余計にコイツは何をしているんだ?と——まさか仔猫の復讐劇だとは!?しかも最重要人物で、最後に晄に何らかの訓示を授けるであろう怜菜が殺されるとは…言葉を失いました。 えっ!?どういうこと!!解説を読んで、漸く納得(?)しました。あ〜そういう風に読むのか、と。
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✨あらすじ✨ 母は死に、父は人を殺した―。五歳で伯父夫婦に引き取られた峰岸晄は、中華料理店を手伝いながら豊かさとは無縁の少年時代を過ごしていた。心に鍵をかけ、他者との接触を拒み続ける晄を待ち受けていたのは、学校での陰湿ないじめ。だが唯一、同級生の木下怜菜だけは救いの手を差し伸べよ...
✨あらすじ✨ 母は死に、父は人を殺した―。五歳で伯父夫婦に引き取られた峰岸晄は、中華料理店を手伝いながら豊かさとは無縁の少年時代を過ごしていた。心に鍵をかけ、他者との接触を拒み続ける晄を待ち受けていたのは、学校での陰湿ないじめ。だが唯一、同級生の木下怜菜だけは救いの手を差し伸べようとする。数年後、社会に出た晄は、まったき孤独の中で遂にある計画を実行へと移していく。生きることに強い執着を抱きながらも、普通の人生を捨てた晄。その真っ暗な心の底に差す一筋の光とは!?衝撃のラストが心を抉る傑作長編。─「BOOK」データベースより ✨感想✨ それはないだろ、というくらい救いのないラストでした。 個人的に後味の悪い作品は嫌いではありませんが、せめて怜菜だけはどうにかしてあげてほしかったです。 だって、孤独な晄のことを唯一気にかけていたのは怜菜だったから…。 でも、それさえも傲慢と思われるほど、晄の人生は壮絶でした。 そして、人は唯一の光を失うとこうも感情がなくなり、ただ復讐のために生きていくんだと思いました。
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めちゃくちゃ辛かった。 苦しかった。 明かされるまで、一体何が目的の復讐なのか分からなかった。 タイトルにある、心の底の光も、怜菜のことだと思ってた。 子供心に大切にしていたもの。 救って癒してくれたもの。 その復讐のために生きていくというのは、苦しいけれど、生きがいにはなる。生きる目的があるのは強い。 結末は明るくはないと思っていたが、こうも残念とは。でも目的が達成できたから、いいのかな。 慎司への思いも意外だった。 でも、良かった。 子どもを大切にしなきゃと改めて思った。 不幸な子を生み出すのは、とにかく親だ。 颯太、好きだったなあ。
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非常に評価が難しい。 展開、よくできており、グイグイ引き込まれる。 文体、読みやすい。 主人公、唯一無二。 ラスト、様々なレビューで記載されているとおり、驚愕。 また「イヤミス」に分類されていることが多いようだが、嫌な感じというより、同情が先に来る。 読み応え十分の作品ながら、結...
非常に評価が難しい。 展開、よくできており、グイグイ引き込まれる。 文体、読みやすい。 主人公、唯一無二。 ラスト、様々なレビューで記載されているとおり、驚愕。 また「イヤミス」に分類されていることが多いようだが、嫌な感じというより、同情が先に来る。 読み応え十分の作品ながら、結末が悲しく、★は3つ。
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最後までダークな展開が続きますが、スピード感があってサクサク読み進めることが出来ました。 普通の人生が分からなくなってしまった主人公が生きる指針とするもの、その正体は確かに衝撃的でしたが、一方で納得感もありました。 中弛みせず読める・主人公が暗め・人生について考えさせられる、とい...
最後までダークな展開が続きますが、スピード感があってサクサク読み進めることが出来ました。 普通の人生が分からなくなってしまった主人公が生きる指針とするもの、その正体は確かに衝撃的でしたが、一方で納得感もありました。 中弛みせず読める・主人公が暗め・人生について考えさせられる、という作品が好きな人にはオススメです。 個人的には、話の中盤である登場人物が主人公に言った「笑わない人は誰にも助けてもらっていない人」というセリフが印象的でした。それは、まるでこのセリフが自分に言われているような気がしてしまったからです。私自身、年齢を重ねるに連れて人を頼るのが下手になっていると実感します。どうしても意地を張ってしまったり、他人に迷惑を掛ける訳にはいかないから自分で頑張らなければ!と気負ってしまいます。もしかすると、自分も助けられることが出来ず、笑っていないのかもしれないと気付かされるようなセリフであり、このセリフを言われた主人公と自分が少し重なるように思えました。少し都合がいいかもしれないですが、たまには笑って助けてもらうことを大切にしたいと思います。
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主人公・晄。 幼い子供が絶望しかない時間を過ごす。子を持つ親として、その状況を想像すればするほどに苦しくなるる。
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晄(こう)の父親は殺人を犯し、そして母親は死亡 5歳だった晄は母の兄である伯父夫婦に引き取られ、中華料理店を手伝いながら暮らして行きます。 「晄、十九歳」の章に描かれている母親からのネグレスト(育児放棄)の場面は壮絶で目を覆いたくなりました。 晄が果たして行く復讐は「悪」...
晄(こう)の父親は殺人を犯し、そして母親は死亡 5歳だった晄は母の兄である伯父夫婦に引き取られ、中華料理店を手伝いながら暮らして行きます。 「晄、十九歳」の章に描かれている母親からのネグレスト(育児放棄)の場面は壮絶で目を覆いたくなりました。 晄が果たして行く復讐は「悪」ではあるけれど、晄の苦し過ぎた幼少期を考えれば止むを得ない行動にも思えて来ます。 復讐の相手は大方予想は付きましたが、ラストに明らかになる復讐の動機はあまりにも切なすぎて苦しくなりました。
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