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宿命 の商品レビュー

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21件のお客様レビュー

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2022/05/16

警視庁長官狙撃事件、 この事件については名前を聞いたことがあるような気がするな程度の認識しか持っておらず。 当時はオウム真理教が世間を賑わせていて この事件もオウムが起こした事だろう、と思われていたそう。 真犯人とされる中村と、 15年にも渡り中村を調査し続けた刑事。 ここまで...

警視庁長官狙撃事件、 この事件については名前を聞いたことがあるような気がするな程度の認識しか持っておらず。 当時はオウム真理教が世間を賑わせていて この事件もオウムが起こした事だろう、と思われていたそう。 真犯人とされる中村と、 15年にも渡り中村を調査し続けた刑事。 ここまで長く犯人と向き合っていると 仲間意識みたいなものも生まれるのだろうか、など不思議なことをつい考えてしまう。 しかしメンツとは何かねぇ。 真実をねじ曲げてでも守らないといけないものなのでしょうか。

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2022/12/14

本書の感想をまとめると、日本の警察はとても優秀で、かつ、とてつもなく愚かであるなぁ、となる。おそらく、ここまでの証拠を固めることなど全くなくても、強引な取り調べで自白を引き出し起訴、有罪となっている事件はいくらでもあるだろう。最後に検察官が「なぜもっと早くこの情報が共有されなかっ...

本書の感想をまとめると、日本の警察はとても優秀で、かつ、とてつもなく愚かであるなぁ、となる。おそらく、ここまでの証拠を固めることなど全くなくても、強引な取り調べで自白を引き出し起訴、有罪となっている事件はいくらでもあるだろう。最後に検察官が「なぜもっと早くこの情報が共有されなかったのか」と唸ったのも無理はない。 事件当初の見込みと異なる容疑者というだけで、ここまで逮捕・起訴のハードルが上がるとは、警察内部の常識なのかもしれないが、国民としては到底納得できるものではない。本当はもう少し裏の事情があったりするんではなかろうか?

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2020/02/25

刑事の地道で緻密な捜査 日本警察の捜査のレベルの高さが窺える一冊。 それと同時に部門間の確執や軋轢、階級社会の弊害を感じた。 部内のプライドや意地の張り合いで、本当の真実を解明できないのは、本末転倒であり実に滑稽であった。

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2019/09/17

警察庁長官狙撃事件の捜査に長年たずさわった刑事の本です。 昼夜を問わない苦労に頭が下がります。 私は当時6歳と小さかったことで報道の記憶はありません。 有名で度々特集を組まれることもあり、未解決事件が好き(と言ったら失礼だけれど)知っていました。 知った当時は「限りなく黒に近い...

警察庁長官狙撃事件の捜査に長年たずさわった刑事の本です。 昼夜を問わない苦労に頭が下がります。 私は当時6歳と小さかったことで報道の記憶はありません。 有名で度々特集を組まれることもあり、未解決事件が好き(と言ったら失礼だけれど)知っていました。 知った当時は「限りなく黒に近い人がいるのにどうして逮捕しないんだ?」と不思議に思いました。 今考えると警察トップを撃ったという事実を根拠にオウムを追い詰めたかったのか、一旦決まった方向性を変えられるプライドがなかったのかな、って思ってます。

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2019/12/31

警視庁捜査第一課の刑事・原雄一による待望の手記。 1995年3月30日朝、東京・荒川区において、國松孝次警察庁長官が何者かに狙撃された。警視庁は、当時の社会情勢等から、オウム真理教団による組織的テロと見て、警察の威信をかけた大捜査を展開、2004年に至り、オウム真理教関係者の逮捕...

警視庁捜査第一課の刑事・原雄一による待望の手記。 1995年3月30日朝、東京・荒川区において、國松孝次警察庁長官が何者かに狙撃された。警視庁は、当時の社会情勢等から、オウム真理教団による組織的テロと見て、警察の威信をかけた大捜査を展開、2004年に至り、オウム真理教関係者の逮捕にこぎつける。しかし、2010年3月、多くの謎を残したまま事件は時効を迎えてしまった。 この捜査の陰で、濃厚な容疑を持つ人物が浮上していた。その人物は民兵組織の結成を目指した「中村泰」。中村の内偵を進めた原氏は、中村の取調べを継続し、ついに中村から、警察庁長官を狙撃した自供を引き出す。そして、その供述は、現場の状況に合致して、犯人しか知り得ない内容に満ちていた。原氏が率いる捜査班は、中村の捜査を推し進め、証拠を蓄積していくが、中村が立件されることはなかった。

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2019/07/29

【”この車はアクセルを踏めば走る。しかし,決して走らせてはならない。それでも,ブレーキをかけたままアクセルを踏み続けていなさい”というのである】(文中より引用) 2010年に公訴時効を迎えて迷宮入りとなった警察庁長官狙撃事件。捜査の第一線でその犯人を追いかけ続けた人物が記す捜査...

【”この車はアクセルを踏めば走る。しかし,決して走らせてはならない。それでも,ブレーキをかけたままアクセルを踏み続けていなさい”というのである】(文中より引用) 2010年に公訴時効を迎えて迷宮入りとなった警察庁長官狙撃事件。捜査の第一線でその犯人を追いかけ続けた人物が記す捜査の裏側と,「真犯人」との度重なるやり取りとは......。著者は,警視庁捜査第一課で数々の事件にあたってきた原雄一。 警察庁長官狙撃事件に関する著作・番組は多数世に送り出されてきましたが,やはり内部の人間が書くと「筆圧」が違います。刑事と公安の部門間の軋轢など,今後本事件を語る上で欠かすことのできない要素を多数はらんだ作品であることは間違いないと思います。 「宿命」というより「宿痾」という印象を受けました☆5つ

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2019/04/23

國松孝次警察庁長官狙撃事件の犯人を追いかけた23年の軌跡を綴る 当時、オウム真理教のよる地下鉄サリン事件もあり、警察は二つの事件の関連性を強く疑い、捜査を続けていた。 狙撃事件の実行犯である中村泰は逮捕後、公安部は誤認逮捕の言い訳を今後どうするんですかね。もし、ギブアップしたら...

國松孝次警察庁長官狙撃事件の犯人を追いかけた23年の軌跡を綴る 当時、オウム真理教のよる地下鉄サリン事件もあり、警察は二つの事件の関連性を強く疑い、捜査を続けていた。 狙撃事件の実行犯である中村泰は逮捕後、公安部は誤認逮捕の言い訳を今後どうするんですかね。もし、ギブアップしたら、私が出ていくしかないですかね。という囁きに・・・ 自ら捜査をしていた作者だからこそ、描き出せる情景に、ハラハラどきどき(^^)

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2019/03/25

中村泰(ひろし)が国松警察庁長官狙撃の詳細を自供しているが、公安のメンツで逮捕しない話だが、妙な国だ.公安がそれなりの仕事はしていると思うが、調査結果を白日の下にさらせない事情からすると、ある意味では無駄な組織ではなかろうか.著者の地道な捜査には信念があり称賛できるが、警察という...

中村泰(ひろし)が国松警察庁長官狙撃の詳細を自供しているが、公安のメンツで逮捕しない話だが、妙な国だ.公安がそれなりの仕事はしていると思うが、調査結果を白日の下にさらせない事情からすると、ある意味では無駄な組織ではなかろうか.著者の地道な捜査には信念があり称賛できるが、警察という組織全体としてはちぐはぐな状態だと言えよう.公安にどの程度のコストをかけているのか、この際明らかにしてみたらどうだろう.

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2019/02/05

公表されたこととは別の真実があるという話。当事者の執筆なのでリアリティが半端ない。警察小説との違いは手続きや捜査事実の描写が多めという点。読み物としては心理描写や恋愛感情が入る方が読みやすいのだろう。

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2019/01/15

警察庁長官狙撃事件の犯人はこれで確定。 警察組織の、真摯さと低能さの両方をよく伝えている。 もちろん、真摯すぎるほど真摯なのは著者のほうで、人として低能なのは一部の公安上層部である。警察人としても公僕としても完全に失格。 広く世に知らしむべき内容の本である。

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