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話術 の商品レビュー

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8件のお客様レビュー

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2023/06/28

話術の神様 徳川夢声が残した、話し方の教科書 分かりやすく、おもしろかった。 ■総説 ・話の本体  ①ハナシというのは実に大切  ②ハナシはだれでもできるもの  ③だれでもできるから研究しない  ④だれでもできるから実は難しい 話の巧い拙いは、聞いてみて感ずるだけで、別にメー...

話術の神様 徳川夢声が残した、話し方の教科書 分かりやすく、おもしろかった。 ■総説 ・話の本体  ①ハナシというのは実に大切  ②ハナシはだれでもできるもの  ③だれでもできるから研究しない  ④だれでもできるから実は難しい 話の巧い拙いは、聞いてみて感ずるだけで、別にメーターみたいなものがあるわけではありません 天狗は芸の行きどまり ・話の根本条件  ①ハナシは人なり、コトバは心の使い 真似で演ずるものがいかに上手に真似ても、それは聴衆を動かしません、なぜなら個性がないからです ⇒ ハナシには、個性が絶対必要なり  ②話は、言葉の建築 話の目的を3つに分けますと 意思を伝える、感情を伝える、知識を伝える ⇒ 必要なことばとは、使用する術とは  ③声調と口調 ハナシをするには、大きい声、強い声、美しい声の方が、小さい声、弱い声、イヤな声よりも具合が良いこと、いうまでもありません ⇒ 本を朗読して練習、読むよりも、語る  ④間の置き方 マが重要な位置を占めています、目立たない、目に見えない重要な位置をです。 ⇒どう研究する? ⇒たくさんの経験を積むこと、絶えずその心構えでいること  ⑤ハナシの分類 個人対個人 座談、会談、業談 人対衆人 演説、説教、演芸  ■各説 座談 ・教養が深く見聞が広く、話題が豊富である ・共通の話題を選ぶこと ・相手の話をよく聞くこと 腰を折らない、間と気合を外さずに ・話しての顔をみる ・何かしながら聞かないこと 座談15戒 ①一人でしゃべらない ②だまり石にならない ③そりかえらない ④ばかていねいにならない ⑤お世辞屋なるなかれ ⑥毒舌屋たるなかれ ⑦コボシ屋たるなかれ 愚痴をこぼすな ⑧自慢屋たるなかれ ⑨ほら吹きたるなかれ ⑩酢豆腐たるなかれ 知ったかぶりするな ⑪賛成居士たるなかれ 何でも賛成するな ⑫反対居士たるなかれ 何でも反対するな ⑬軽薄才士たるなかれ ⑭朴念仁たるなかれ 融通をきかせろ ⑮敬語を忘るるなかれ ・単調は退屈の母 演説 ①自分が言わんとすることを、心の中に順序よく積み重ねておく ②聴衆の状態によって、言語態度など変通自在に加減する ③場所の状況如何によって、臨機応変たること ④自分の地声をよく鍛錬すること ⑤海上の広い狭い、聴衆の多少によって、声の調節を計ること  ・登壇前に会場の広さを目測する  ・登壇前に客席の頭数と聴衆の種類を読んでおく  ・登壇後、第一声から、耳を澄ませて、会場の反響を聞く  ・客席の最後の方を見て、声が達しているかどうかを確かめる ⑥聞かせるのが半分、見せるのが半分と心掛けること  ・手の置き方、用い方  ・足の添え方、運び方  ・目の据え方、用い方  ・水の飲み方、服の整え方  ・やじの捌き方 ■話道の泉 ・言うことがいかに優れていても、態度がなっていなければ、聴衆は、絶対に感動しないであろう ・話す時間が短くなればなるほど、準備する時間を増やさなければならない。失敗は許されない はしがき 総説  第1章 話の本体  第2章 話の根本上演 各説  第1章 日常話  第2章 演壇話  演説  説教  演芸 話道の泉 東京を愛した”雑の人”濱田研吾 50年の怠慢を経て名著を読む 久米宏 ISBN:9784101213613 出版社:新潮社 判型:文庫 ページ数:256ページ 定価:490円(本体) 発売日:2018年04月01日

Posted byブクログ

2023/01/20

意外と役に立つかも  冒頭から漢字廃止論が出てきて興醒めしたが、戦後まもなく刊行した本なので、徳川夢声が時代の潮流に乗っただけなのかも知れない。  第一章「話の本体」は前置きなので読まなくていい。後半の「説教」以降も、いまの一般人とは関係がないので読まなくていい。  それ以外のと...

意外と役に立つかも  冒頭から漢字廃止論が出てきて興醒めしたが、戦後まもなく刊行した本なので、徳川夢声が時代の潮流に乗っただけなのかも知れない。  第一章「話の本体」は前置きなので読まなくていい。後半の「説教」以降も、いまの一般人とは関係がないので読まなくていい。  それ以外のところは意外と有用さうだ。しかしあくまで心得としてであり、いざ実践するとなると馴れるまでむづかしいものがある。 〈追記〉これは話術だけではなくて、意外と執筆にも通じる気がした。ヤジの捌き方は要するに批判の捌き方だし、座談十五戒だって心得として通じるものがある。まあどちらも聞き手読み手など、相手がゐる点では同じだからだらう。

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2022/09/26

『話術』 著:徳川夢声 平成30年 新潮文庫 (昭和22年6月秀水社より刊行) 文体がお喋り名人だけあって、 とてもリズムがよく、飽きさせない。 ちゃんとこちらを見て話してる感触がする。 読書は著者とのお喋り、という感じ。 話す事は素人でも出来る、という所から、 では「ハナ...

『話術』 著:徳川夢声 平成30年 新潮文庫 (昭和22年6月秀水社より刊行) 文体がお喋り名人だけあって、 とてもリズムがよく、飽きさせない。 ちゃんとこちらを見て話してる感触がする。 読書は著者とのお喋り、という感じ。 話す事は素人でも出来る、という所から、 では「ハナシ」のプロとは何なのか、 と論が進んで喋りのプロ論になっていくの、面白かった。 そして 「自分が最も効果的であると信ずる読み方をする」 という所にたどり着く。 そうか、そうですよね、となる。 また、話をする相手や会場、年齢などに沿って行う 「話の種類の分類」 も面白かった。 【目次とメモ】 総説 第一章 話の本体 話は素人玄人の境が曖昧で、誰にでも出来るもののように思われる。研究する人も少ない。 第二章 話の根本条件 個性が大事。 ハナシは意志・感情・知識の伝達。 自分が最も効果的であると信ずる読み方をする。 マ術。 各説 第一章 日常話 日常会話における様々な心得が語られる。 第二章 演壇話 メニューで泣かせる 手は口ほどに その他、様々なジャンルでの話し方が分類され描かれる。 話道の泉 色々な「話術」に関する逸話が語られる。面白い。

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2021/04/11

歴史資料的価値は認めるが、実践的価値はさほど。間の重要性ですかね。話すということにここまで意識的に取り組んでいる人はあまりいなかったと思うけど、YouTuberの時代になりそういう人は増えて来てるんだとは思います。エクリチュールからパロールへと時代は移っていくところなのかもしれな...

歴史資料的価値は認めるが、実践的価値はさほど。間の重要性ですかね。話すということにここまで意識的に取り組んでいる人はあまりいなかったと思うけど、YouTuberの時代になりそういう人は増えて来てるんだとは思います。エクリチュールからパロールへと時代は移っていくところなのかもしれない。この本はデリダとは何の関係もないですが。

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2019/09/01

昔の本なのでそれほど期待はしないで読みましたが、すごいです! 話術を体系化し、それぞれに必要なことを網羅して書かれています。 内容的には古いところもありますが、現代にも十分通用します。 プレゼンテーションの技術は、この時代からあまり変わっていないということですね。 古今を通じて...

昔の本なのでそれほど期待はしないで読みましたが、すごいです! 話術を体系化し、それぞれに必要なことを網羅して書かれています。 内容的には古いところもありますが、現代にも十分通用します。 プレゼンテーションの技術は、この時代からあまり変わっていないということですね。 古今を通じての大雄弁家は、釈迦であり、キリストであり、マホメットでありましょう。しかし、この人たちは、雄弁術も研究しなければ、まして話術など問題でなかったと思います。 完全にして強烈なる人格が、そのまま飛び出して、なんの技巧もなく、原子爆弾の放射能の如く、聞くもののすべてを説得する、-これぞ大雄弁です。 「そんなら、話術なんてものは、無駄じゃないか?」 と、早合点はイケマセン。だからこそ、われわれ凡人は、話術でも研究して、せめて釈迦やキリストの足元にぐらい達しなければならないのです。 ー 146ページ

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2019/08/12
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

本書は実務家教員養成課程で先生から勧めていただいた本です。 確かに僕も研修で喋ったり会議で説明したりします。 でも話し方の勉強はしたことなかったなと思いました。 漫談の本職と素人の違い 「生まれつき話すことが面白く巧い」 「比較にならないほど場数を踏んでいる」 「四六時中材料に目をつけている」 「それによって生計を立てているか」 話すことを楽しみ場数を踏み常にネタを探し続けることが出来れば初めて仕事に活かせるんやと思います。 「できるだけたくさんの必要な言葉を知り、できるだけ的確に、それを使用する術を学ぶ」ということなんやと思います。 僕が本書を読んで真髄なんやなと思ったのが 「間の置き方」 です。 張り詰めた神経を鋭敏に働かして、レーダーの如く、正確無比に適不適を計るところの「沈黙の時間」「虚実のバランス」を極める。 これができれば間の取り方は完璧なんかなと思います。 ①間の取り方、その感情は表すべく、実に的確であること ②声の強弱、明暗がはなはだ巧みに配置されること ③言葉の緩急、遅速、申し分なく調節されていること 「音楽的にいうとリズムとテンポの理想的な結合」が求められるんやと思います。 話術と間の取り方。 これは極めたいと思います。

Posted byブクログ

2019/02/25

話術というよりは、話し方の実践的な心得が述べられている指南書といったところか。とても参考になる部分があると思います。

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2019/02/11

読了までに時間がかかってしまいました。 本の厚みはそれほどでもありませんが、内容が濃かったです。 天邪鬼根性が出て、平積みではなく、自分で探し出した一冊を読んでみたいと思い、近所の本屋で背表紙を見て買った一冊でした。 話の仕方、というよりも、TPOに合わせたコミュニケーション...

読了までに時間がかかってしまいました。 本の厚みはそれほどでもありませんが、内容が濃かったです。 天邪鬼根性が出て、平積みではなく、自分で探し出した一冊を読んでみたいと思い、近所の本屋で背表紙を見て買った一冊でした。 話の仕方、というよりも、TPOに合わせたコミュニケーションの取り方について丁寧に書かれた本でした。一人で話すとき、相手がいるとき、相手が一人のとき、相手が複数のとき、などなど、、、。 「話」を使う「芸事」についても書かれています。落語と漫談を比較しているのですが、落語への敬意は払いつつ、即興を求められる漫談により難しさが出てくるように言っていたのではないかと思います。 最初は昭和22年に刊行され、その後、他の出版社より昭和24年に刊行、平成15年に同じ出版社から[新装版]が刊行され、昨年平成30年に新潮社より文庫化されました。 語り口も今とは多少異なります。また、博学の士であったため、文中にいろんな人物がでてくるのですが、私が知らない人物がほとんどでした。なかなか難しい1冊でした。 文庫版のあとがきは2名によって書かれています。 1名は濱田研吾さんというライター。ググッてみますと、俳優やタレントについて書いている方とのこと。もう1名は久米宏。しゃべり方とは違う文体なので、新鮮に感じます。 本を読めば、知らないことが、どんどん増えてきます。

Posted byブクログ