1,800円以上の注文で送料無料

負け逃げ の商品レビュー

3.6

19件のお客様レビュー

  1. 5つ

    3

  2. 4つ

    5

  3. 3つ

    10

  4. 2つ

    0

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2022/01/05

田舎の閉鎖的なコミュニティそこから生まれる鬱屈とした感情はきっと私たちも抱いたことのある感情だ。 マジョリティが正しい価値観として認識される世界から一歩抜け出して負け犬だと言われても私はきっと傷つかない。

Posted byブクログ

2020/10/25

読み終わりました。登場人物たちは、水の渦の様にぐるぐると駆け巡り、それを下から見ていたら貧血おこしてぶっ倒れたって感じ

Posted byブクログ

2020/07/23

今住んでいる田舎から逃げたい……でもそれは負ける事 誰とでも寝る同級生の野口とセックスしたい田上 右足が生まれつき悪くこの田舎の全ての男と寝ると豪語する野口 高校のうだつのあがらない教師秀雄 その秀雄と不倫をする同僚教師妙子 それぞれが今住んでる田舎に対して不満をもらす。 「こ...

今住んでいる田舎から逃げたい……でもそれは負ける事 誰とでも寝る同級生の野口とセックスしたい田上 右足が生まれつき悪くこの田舎の全ての男と寝ると豪語する野口 高校のうだつのあがらない教師秀雄 その秀雄と不倫をする同僚教師妙子 それぞれが今住んでる田舎に対して不満をもらす。 「この田舎から逃げたい」と 表紙のイラストが綺麗だったので中身を確認せずに購入 内容はあまり期待していなかったのですが面白かった。 関わっていく人間が順番に描かれています。 教師同士の不倫の話が入り込みましたが最後、何故か寂しい気持ちになりました。

Posted byブクログ

2020/06/22

きっと、この人たちが都会にいれば埋もれてしまうような行為も、狭い狭い田舎だからこそクローズアップされ、一人ひとりが絡み合った話になるのかな… 田舎の生活に憧れる、なんて口にしたことがあったけど、場所よりも自分自身の心が大切なのかもしれない。

Posted byブクログ

2020/02/18

凄かった。 大して不幸でもないのに不自由しか感じない、そんな作者の言葉が的確にこの小説の描く窮屈さや息苦しさを表現していると思います。 野口という誰とでも体の関係を結んでしまう、ヤリマン女子高生。クラスメイトと関係を結ばずひたすら爆音をイヤホンからながす男子高校生。 その物語から...

凄かった。 大して不幸でもないのに不自由しか感じない、そんな作者の言葉が的確にこの小説の描く窮屈さや息苦しさを表現していると思います。 野口という誰とでも体の関係を結んでしまう、ヤリマン女子高生。クラスメイトと関係を結ばずひたすら爆音をイヤホンからながす男子高校生。 その物語から派生して、脇役だと思っていたクラスメイトや担任の物語が展開される。いわゆる群像劇になっています。 窪美澄さんが好きというだけあって、心情表現のこまやかさも、読者を惹きつける展開も、窪さんのそれを彷彿とさせるものがあります。 二十代で中年の男女の心情にリアリティをもたらす筆致は見事。 どんな登場人物も自分とは違うのに同調してしまったし、彼や彼女がそこに至るまでの感情の流れや、自分を抑えきれないほどのハジけるような感覚の描写が素晴らしかった。 どの短編も読み始めてどうしてこんなにくすぶってるのか、理解できないまま読み進める。 それが次第に明かされるストーリーや、不可解ながらつながっていく人間関係、自分自身のことでも思った通りにはできないもどかしさ、それらを通して、その人物の気持ちが伝わってくる。 村というものに捕らえらて生きている彼らの物語に、終盤では清々しさが加わる。 なにも解決したわけじゃないのに、本当に自分で選んだことがあるとこんなにも気持ちが変わるのかなと思いました。 こういう小説は息苦しさだけで終わることも多い中、それだけではないものが、読後で得られました。

Posted byブクログ

2020/01/27

閉塞感にページを繰る手がちょっと止まった。なんて息苦しいんだろう。 自分が感じている閉塞感に通じていて、本当に苦しかった。

Posted byブクログ

2019/10/17

またよしさんが表紙の作品は当たりが多いので読んでみた。 田舎の独特の閉塞感。わたしは生まれてからずっとそこそこの都会に住み続けているので、わかる!っていうのは少なかったが、たぶんうんざりするほどのリアリティなんだろうな。青春って書いてあるのに何故かおじさんおばさんの話が多かったの...

またよしさんが表紙の作品は当たりが多いので読んでみた。 田舎の独特の閉塞感。わたしは生まれてからずっとそこそこの都会に住み続けているので、わかる!っていうのは少なかったが、たぶんうんざりするほどのリアリティなんだろうな。青春って書いてあるのに何故かおじさんおばさんの話が多かったので星3つ。 『学校の青空』的などんより感が好きな人は合うかも。 まだまだ文体が青いなって印象があったので、次回作にも期待。

Posted byブクログ

2019/09/27

田舎の閉塞感がテーマかな。とは言え、都会にも閉塞感はあるし、今に私の現状にもどこかしらの閉塞感を感じている。踏み出すしかないよね、スキップで、それが不恰好でも。

Posted byブクログ

2019/04/24

『純喫茶磯辺』(2008)の麻生久美子の台詞「私、ヤリマンなの」は衝撃的でした。本作はその衝撃にも引けを取らない一文「野口は、この村いちばんのヤリマンだ」で始まります。 でもそんな野口とヤッたことはない田上の目線による第1章。その目線は同級生や教師に移り、〆は野口で。 本作を...

『純喫茶磯辺』(2008)の麻生久美子の台詞「私、ヤリマンなの」は衝撃的でした。本作はその衝撃にも引けを取らない一文「野口は、この村いちばんのヤリマンだ」で始まります。 でもそんな野口とヤッたことはない田上の目線による第1章。その目線は同級生や教師に移り、〆は野口で。 本作を手に取るきっかけは帯を見たからだという人が多いはず。辻村深月、窪美澄、三浦しをん、重松清って、どんな豪華メンバー。これらの推し人全員好きという読者はきっと多い。私もそうだから素通りできませんでした。 若い作家の本を読むと、面白いけど若いなぁ重みはないなぁと思うことがよくあります。この人はそうじゃない。こんなくたびれたオッサンとオバハンの不倫を哀切を持って描き切る。 村の端から端まで噂がすぐに広がる田舎で、後悔の念を抱いたまま生きる。いちばん冴えないと思っていた教師ヒデジだけは、後悔がないように見えました。 イライラして、悲しくなって、どんよりして、スキップ。そんな読後感。次作も読みたいと思わせられる作家です。私はかなり好み。 映画『純喫茶磯辺』の感想はこちら→https://blog.goo.ne.jp/minoes3128/e/681ad5479b92388dd421291230c97ac5

Posted byブクログ

2018/12/15

話自体はよかった。 連作短編集であるが、一話目の主人公が二話目以降にちらっとでてくるようなことが多いのだが、誰のことかわからなくなることが多かった。前のページをペラペラ。さらに、女だと思って話を読んでたら、男だ!っていうのもあって、また読み返す。 そういうところが多くて、読むのに...

話自体はよかった。 連作短編集であるが、一話目の主人公が二話目以降にちらっとでてくるようなことが多いのだが、誰のことかわからなくなることが多かった。前のページをペラペラ。さらに、女だと思って話を読んでたら、男だ!っていうのもあって、また読み返す。 そういうところが多くて、読むのに若干ストレスがある。 最後の重松清の解説が、とてつもなくよい。五十半ばの重松清の言葉が素晴らしい。

Posted byブクログ