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真実の10メートル手前 の商品レビュー

3.9

125件のお客様レビュー

  1. 5つ

    24

  2. 4つ

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  3. 3つ

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  4. 2つ

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  5. 1つ

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2024/05/11

もやもやと嫌な余韻を残す短編集。暴かれたくない胸の内まで切り込む大刀洗記者、想像以上の真実、そして後味がさすがでした。「王とサーカス」に続いての読了。

Posted byブクログ

2024/01/22

著者の短編集は、本当に読者を裏切らないな~との思いを強くさせられた1冊でした。 最初の表題作でグイっと心を鷲掴みにされ、そのままラスト一篇までノンストップでした。 六篇とも、どれも素晴らしいミステリーでしたが、私的には「正義漢」が一番インパクトがありました。駅構内である出来事が...

著者の短編集は、本当に読者を裏切らないな~との思いを強くさせられた1冊でした。 最初の表題作でグイっと心を鷲掴みにされ、そのままラスト一篇までノンストップでした。 六篇とも、どれも素晴らしいミステリーでしたが、私的には「正義漢」が一番インパクトがありました。駅構内である出来事が発生するのですが、冒頭からの描写は圧巻でした。凄すぎます。 また、六篇を通して、それぞれのタイトルが秀逸だと感じました。まさに絶妙なタイトルです。

Posted byブクログ

2024/01/14
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

『王とサーカス』に続いての読了。読みやすい短編だったが、それでいて心にざらりとしたものが残るような、印象的な話ばかりだった。 太刀洗はなんて不器用な人間なんだと思った。 「ナイフを失われた思い出の中に」が本当に太刀洗の人柄をよく表しているような気がする。 『さよなら妖精』のマーヤの兄がわざわざ自分を訪ねてきたのに、仕事を続け、その意味を断片的に行動でしか伝えようとしない。 頭の良い人でなかったら誤解して関係を断ち切ってもおかしくない。 米澤穂信先生の著書は学園ミステリばかり読んできたので、人の死を題材にした作品は、登場人物たちの苦悩に加えて、その人が死んだ経緯や動機、状況が酷で、少し後味の悪さも感じる。 だけど納得いかないものは一つもなく、それが米澤先生が書く太刀洗の魅力でもあると思った。

Posted byブクログ

2023/12/24
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

これの前作があるとは知らずに読み始めたが、特に問題はなかった。 どの短編も面白かったが、特に心に残ったのが 『名を刻む死』 最後の太刀洗氏の主人公へ向けた言葉が印象的だった。 「田上良造は悪い人だから、ろくな死に方をしなかったのよ」 田上さんへの要らぬ罪悪感を持っている主人公へ向けた言葉。本当にその通りだがある意味、名を刻めた死だった。その意味に気付いた時鳥肌がたった。

Posted byブクログ

2023/11/02

 『王とサーカス』の主人公、太刀洗万智(たちあらいまち)のシリーズで、6編の短編集。太刀洗が新聞記者だった頃やフリーライターになってからの話です。  記者がみんな太刀洗さんみたいだと良いのになと思ったり、丁寧に取材する太刀洗だって全てを把握出来てるわけではないのだから、読者とし...

 『王とサーカス』の主人公、太刀洗万智(たちあらいまち)のシリーズで、6編の短編集。太刀洗が新聞記者だった頃やフリーライターになってからの話です。  記者がみんな太刀洗さんみたいだと良いのになと思ったり、丁寧に取材する太刀洗だって全てを把握出来てるわけではないのだから、読者として鵜呑みにせず自分で考える事が大事だなと思ったり。  高2の時の世界史の先生が大手新聞社の記者だった方でした。先生が私達に教えてくれたのは、「なるべくたくさんの情報に目を通す事。いろいろな立場、視点から書かれた情報に目を通し、自分の頭で判断する事。」 まだ27歳の先生だったけど、大切な事を教えてくれました。  極楽とんぼ加藤浩次さんの『正義の反対は悪ではなくて、相手の正義』って言葉も思い出しました。

Posted byブクログ

2023/08/20
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

記者の話。1番初めの新聞社に勤めていた時の話は面白かったが、その後どうしてフリーになったのか知りたかった。 残りの話はあまり人間味がなかった。

Posted byブクログ

2023/08/20

太刀洗万智の魅力にハマって手に取りました。 短編なのでさらりと読めますが内容が充実してました。 先に読んだ王とサーカスでも思ったけど、 記者が出来事を伝える、とはどういうことなのか?正直にありのままを伝えることがすべてではないのかぁ…と。 私にとっては学びの多いシリーズです。

Posted byブクログ

2023/07/30

読みやすくて持ち歩いてて気が楽な短編集。 短編と知らずに読み始めたので1話目の終わりが唐突に来て驚いてしまった。 もう少し大刀洗さんの魅力を引き出せそうな歯がゆさがある。

Posted byブクログ

2023/06/22

太刀洗さんの短編6つ。 いつも通り、読みやすい文章、繊細な仕掛け、人物の心情の変化が面白くて低カロリーで美味しい感じ。 短編の中だと名を刻む死が印象に残った。老人と中学生の意外な関わりと負い目に驚いたからかも。 王とサーカスとセットで読んだ方がいいと思う。

Posted byブクログ

2023/06/09

この本の前に読んだのが「#真相をお話しします」で、短編集でどんでん返しの要素があるという共通した2つの本でしたが、テイストはかなり違っていて、こちらの本の淡々として語り口と重厚のテーマが自分の好みにとても合って楽しめました。

Posted byブクログ