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物語のなかとそと の商品レビュー

3.9

18件のお客様レビュー

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2019/03/22

書くこと読むことについての散文集 久しぶりの江國さんに余韻が続いています。幸せ。 「窓、ロアンの中庭」はバルテュスかな。 わたしはいま旅先のホテルにいて窓の外は雨です。せっかくの旅に外へ行かれないのは残念だけれど、物語の中へ行くには絶好の機会。世界は現実と物語の中の2つで構...

書くこと読むことについての散文集 久しぶりの江國さんに余韻が続いています。幸せ。 「窓、ロアンの中庭」はバルテュスかな。 わたしはいま旅先のホテルにいて窓の外は雨です。せっかくの旅に外へ行かれないのは残念だけれど、物語の中へ行くには絶好の機会。世界は現実と物語の中の2つで構成されていて、わたしはその両方を自由に行き来できるのです。江國さんの物語のなかで過ごした時間、果歩や葉子、笑子のできごとはすっかり染み込み、現実で起きた出来事と混ざり合って、まとめてわたしの人生の一部となっています。もっとたくさん本を読もう。これこらもそうやってわたしを作っていこうと決意した一冊でした。

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2018/07/06

どこからどこまでが小説で どこからどこまでが現実だろう 小説的に 現実を捕えることはできるし 現実的に 小説を描くこともできるし 真実が どこにあるかが 重要なのではなくて きっと そこに感じたものが すべてだった 心の中に蓄えられたありとあらゆるものを 好きなように...

どこからどこまでが小説で どこからどこまでが現実だろう 小説的に 現実を捕えることはできるし 現実的に 小説を描くこともできるし 真実が どこにあるかが 重要なのではなくて きっと そこに感じたものが すべてだった 心の中に蓄えられたありとあらゆるものを 好きなように出せる場所があるというのは とても贅沢で豊潤で ときめきときらめきが一緒になったような時間 驚きと発見 悟りと初恋が 同時に起こるような 心の中にあるものに 触れたい それだけでもう幸せ ないようなんて  なんだっていい かんじたものが すべてだから

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2018/06/06

独特な表現と感性に心が揺れた。いつまでも少女みたいな、汚れのないきれいな心の方なんだなと思った。 もっとこの世界に浸っていたかったのに、あっという間に読み終えてしまった。

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2018/05/25

日常の事を綴ったエッセイだったり、短い短い小説だったり、と。正に散文という言葉がしっくりとくる散文集。注意深く読まないと、これはどちらなのかな?と思うほど江國さんの世界に引きずり込まれました。江國さんにとって小説を書く事や読む事を物語の中にいる、そとにいる、という表現をされている...

日常の事を綴ったエッセイだったり、短い短い小説だったり、と。正に散文という言葉がしっくりとくる散文集。注意深く読まないと、これはどちらなのかな?と思うほど江國さんの世界に引きずり込まれました。江國さんにとって小説を書く事や読む事を物語の中にいる、そとにいる、という表現をされているのがとても印象的でした。江國さんの文章の才能を改めて感じた一冊でした。

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2018/05/08

江國さんの書くすべてがすきなんだなーと再認識した一冊。短いお話やエッセイ、小話のような書評。大好き。あとがきを読んで満ちみてる生を読みたくなったし、多分みんなそうなのでは? 読み書きで人生のほとんどを過ごしている江國さんでもめったに出会えない、文句なしに素晴らしい小説と言い放った...

江國さんの書くすべてがすきなんだなーと再認識した一冊。短いお話やエッセイ、小話のような書評。大好き。あとがきを読んで満ちみてる生を読みたくなったし、多分みんなそうなのでは? 読み書きで人生のほとんどを過ごしている江國さんでもめったに出会えない、文句なしに素晴らしい小説と言い放った、満ちみてる生、すごく興味深いです。 いろんな散文のなかで心動いたのが 心配するのが嫌だからって、叱ったらいかんよ。見てたらいいんだから。ちゃんと見ていて、落ちたら助ければいいんだから こういう風に考えられる大人になりたいなと思いました。 江國さん自身が江國さんが書く物語の主人公のようで本当に憧れる。朝いつも2時間お風呂に入って朝昼はたっぷりフルーツを食べる。こんな風に生活したいながつまりすぎていて、そしてこんな風な言葉を紡ぐ人になりたいながつまりすぎて、目がくらむ。

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2018/05/03

面白かった。 エッセイだけでなく、時々入ってくる短いおはなし。そういうのが江國さんの作品の好きなジャンル。不思議にキツネにつままれる。 本に関するエッセイも、食に関するエッセイもよかった。豆のすじなんて、本当に私も共感した。 老いた母娘が3人でたのしげに買い物するお話もだい...

面白かった。 エッセイだけでなく、時々入ってくる短いおはなし。そういうのが江國さんの作品の好きなジャンル。不思議にキツネにつままれる。 本に関するエッセイも、食に関するエッセイもよかった。豆のすじなんて、本当に私も共感した。 老いた母娘が3人でたのしげに買い物するお話もだいすきだし、ヒースの茂みで転ぶ江國さんなんて、漫画だし、とにかく面白い。 そして、江國さんのおすすめする本を片っ端から読みたくなる。まずは「満ちみてる生」から

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2018/04/22

+++ 「本を読むというのはそこにでかけて行くこと」 ──小説家は、どのように小説を読んでいるのか、 また、著者にとって「書く」とは、どのような経験なのか? すべて初収録、過去15年以上にわたって書かれた掌編小説とエッセイから、 江國香織の「秘密」がひもとかれる贅沢な一冊。 ++...

+++ 「本を読むというのはそこにでかけて行くこと」 ──小説家は、どのように小説を読んでいるのか、 また、著者にとって「書く」とは、どのような経験なのか? すべて初収録、過去15年以上にわたって書かれた掌編小説とエッセイから、 江國香織の「秘密」がひもとかれる贅沢な一冊。 +++ 小説とエッセイが混じっているのだが、その垣根がとても低く感じられる。なんの引っ掛かりもなく、エッセイからするりと物語の世界に入って行ってしまえるのだ。もう物語が江國香織自身だと言えなくもない気がする。そして、江國さんご自身は、わたしが極個人的に思い描いていたよりも、瑣末なことを気にされる方のようで、一挙に親近感が湧く。失礼な言い方かもしれないが、かわいらしい人、という印象である。ご自身のペースを保ちつつ、その世界を保持しつつ、ひとつひとつ丁寧に暮らしていらっしゃるようにお見受けする。心の凝りをほぐされる心地の一冊である。

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2018/04/16

江國香織さんの書くものが好きで読んでいたし、それはいつの間にか江國香織さんと言う人が好き、になっていたと思う。そういう人が多いんじゃないか、という気もする。でも、この本を読むまで、江國香織さんと言う人が具体的にどんな人なのか全然知らなかったことに気づかされた。年令も知らなかったし...

江國香織さんの書くものが好きで読んでいたし、それはいつの間にか江國香織さんと言う人が好き、になっていたと思う。そういう人が多いんじゃないか、という気もする。でも、この本を読むまで、江國香織さんと言う人が具体的にどんな人なのか全然知らなかったことに気づかされた。年令も知らなかったし、物書きとしてデビューしたころの話とか、今の暮らしぶりとか。思ったよりも長く書いていらして。その時間の流れはとてもこの一冊の本にはまとめきれなかったようです。もっと分厚くても良いから、もっと高くても良いから、もっともっと江國香織さんのことを知りたくなる、そんな一冊でした。

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