名画の謎 陰謀の歴史篇 の商品レビュー
昨年開催された「怖い絵展」を観に行きたかったが、大混雑してると聞いて泣く泣く断念。その後、とある雑誌にて本シリーズのことを知り、機会があれば読んでみたいと思っていた。 第3弾のテーマは「人間」。さまざまな愛憎や権力争い、それに伴う恐怖が臨場感を持って描かれる。”陰謀“という切...
昨年開催された「怖い絵展」を観に行きたかったが、大混雑してると聞いて泣く泣く断念。その後、とある雑誌にて本シリーズのことを知り、機会があれば読んでみたいと思っていた。 第3弾のテーマは「人間」。さまざまな愛憎や権力争い、それに伴う恐怖が臨場感を持って描かれる。”陰謀“という切り口は間口が広く、ピンとこない作品もあるが、解説がわかりやすいのであまり気にならない。作中の人物像、時代背景から、画家の経歴、作品が評価されるようになった経緯まで、多様な角度から展開する各作品のストーリーは奥深くて読み応え十分。 小説や戯曲にちなんだ目線も多く、『時の娘』の薔薇戦争、『Q』の宗教改革は、本書であらましを知った上で読書すればもう少し理解できたのかなーと思ってみたり。点で何となくわかった気になっていた時代の流れを、線としてざっくり解説してあるのが有難かった。国によって絵画や画家のポジションも違っていたりと、絵画にまつわる雑学も豊富で飽きない一冊だったのでリピートするかも。
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【美しい絵画に秘められた歴史ドラマ】フェルメール、ゴヤ、グレコなどが描いた絵画から読み解く時代の息吹と人々の思惑。『怖い絵』シリーズも人気の著者の絵画エッセイ。
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