上を向いてアルコール の商品レビュー
アル中というと、特別な人が罹る病気だと思っていたが、一歩間違えると自分もそちら側の人間になりうるというのが、すごくリアリティを持って感じられた 依存する先や、言い訳できる状況を常に探している 壮絶な世界だと思った
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39歳で「アルコホーリック」 (アルコール依存症)と診断され、 以来21年断酒している、 売れっ子コラムニスト小田嶋 隆が 依存症から抜け出す「出口」を説く。 30歳を過ぎて、ライターの仕事が 軌道に乗り、自宅で仕事をするようになり、 ついつい朝から飲み始めたのがいつの間にか習...
39歳で「アルコホーリック」 (アルコール依存症)と診断され、 以来21年断酒している、 売れっ子コラムニスト小田嶋 隆が 依存症から抜け出す「出口」を説く。 30歳を過ぎて、ライターの仕事が 軌道に乗り、自宅で仕事をするようになり、 ついつい朝から飲み始めたのがいつの間にか習慣化。 やがて罪悪感に苛まれるようになる。 これはダメだと数日間断酒すれば 厭世観に襲われ、ついには自殺まで 考えるようになる。 で、結局「今日のところは飲もう」 とまた飲むと、ふーっと落ち着く。 完全なるアルコール依存の魔のループ。 それでも「自分はアル中じゃない。 原稿はちゃんと書けてる」と認めない 自分がいる。 しかし、ついには幻覚が現れる。 心療内科に駆け込み、医師の言葉が響いた。 「今、あなたは30代で困った酔っぱらいだけど、 40代で酒乱、50代で人格崩壊、60代で脳萎縮。 それもうまいこと生き残れた場合ですよ。 酒をやめるのは、生活を一から組み直すこと。 それは知的な作業で、あなたならできるかも」 と乗せられ、著者はそれを〈人生の棚卸し〉 と位置づけ、意識的に生活を一変させていく。 飲み友だちとは縁を切り、 レゲエからジャズを聴くようになり、 野球観戦はサッカーに切り替え、 熱烈な浦和レッズファンとなり、 イグアナまで飼い始める。 ◉アルコール依存は摂取量ではなく、少量でも 飲みたいと思う人は明らかに依存症である。 ◉アルコール依存症は『治癒』するものではなく、 坂道で転がってる玉を止めてるだけで、 いつでもまた依存症に逆戻りしてしまう。 う~ん、言葉が突き刺さる。 酒に例えれば、スピリッツだ(…おいおい)。 まさに「病、膏肓に入る」そのもの。 病がひどくなり、治療の施しようもない状態 を指すがいろんな理由を付けて飲む酒飲みの 自己弁護って、しゃあないなぁ~では済ませる ことはできないことなんだよー、 を本書はしっかり教えてくれます。
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子ども達が一人暮らしを始める前に読んでもらいたいなぁ。 お酒のこと、色々なるほどと思うことが多かった。 そして、アルコール依存症について誤解していたことも多かった。 さらに依存全般についても頷ける話が色々。
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人は何かしらに依存しているかもしれないなぁ、とぼんやり思っていたから、最後のほうに出てきた話題で納得した。
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