魔力の胎動 の商品レビュー
『ラプラスの悪魔』の前日譚 前日譚といわれると、本当に”前日”の話をするのか、と思ってしまう... 短篇5編の構成で、前4編は鍼灸師のナユタという男とその患者や友人知人の事件のようなものを円華が解決。5編目は、青江教授の赤熊前の硫化水素調査について。 日常ミステリという感じでとて...
『ラプラスの悪魔』の前日譚 前日譚といわれると、本当に”前日”の話をするのか、と思ってしまう... 短篇5編の構成で、前4編は鍼灸師のナユタという男とその患者や友人知人の事件のようなものを円華が解決。5編目は、青江教授の赤熊前の硫化水素調査について。 日常ミステリという感じでとても面白い。 奥西さん好き。 ガリレオみたいに、シリーズ化、ドラマ化してくれないかな。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
初出 2015〜18年の「小説野性時代」の連続4章と、書き下ろしの第5章 『ラプラスの魔女』の前日譚 開明大学医学部脳神経外科の羽原教授の娘円華(まどか)は、鍼灸師の工藤那由多に協力して彼の関係者に対し謎の特殊能力を発揮する。 不振に陥って引退を覚悟したスキージャンプ選手に競技場の風を読んで(支配して)勝利させたり、ナックルボールを捕球できないプロ野球捕手に自分が受けて見せて立ち直らせたり、障害のある息子が川に流されて植物状態になり自責の思いから休職している高校教師を立ち直らせたり、同性愛の恋人が自殺したと思って落ち込む盲目の作曲家に恋人の死の真相を解き明かして見せた。この事故死現場の風の音は是非聴きに行ってみたい。 円華が協力した理由は、中学生の那由多が出演した同性愛を描いた映画に感銘を受け、彼が同級生たちから白い目で見られて不登校になり、芸能活動を辞めてその後の人生をゆがめることになった胸の深い闇を自覚して解放されることだった。 那由多はゲイを嫌悪していたが、円華からゲイだと言い当てられて激しく動揺してしまうが、自分を認めて本名の京太に戻すーーというのはあまりに意外すぎて、円華の洞察力に舌を巻いた。このへんがとても面白い理由だろう。 しかし、第5章には円華も那由多も登場せず、温泉地の硫化水素ガスでの事故死に取り組む泰鵬大学で地球科学を研究する青江が事件を解決するのだが、これは『ラプラスの魔女』への導入らしい。
Posted by
魔力の胎動。 東野圭吾さん。 ラプラスの魔女。 読んだのに、すっかり忘れている。 ナユタと円華の短編は、 とても読みやすく。 科学や物理学で、 物事を解決するのは、面白かった。 2人のシリーズ。 良かった。 ラプラスの魔女につながる、 最終章。魔力の胎動。 もう一度、 ラプラス...
魔力の胎動。 東野圭吾さん。 ラプラスの魔女。 読んだのに、すっかり忘れている。 ナユタと円華の短編は、 とても読みやすく。 科学や物理学で、 物事を解決するのは、面白かった。 2人のシリーズ。 良かった。 ラプラスの魔女につながる、 最終章。魔力の胎動。 もう一度、 ラプラスの魔女を再読して、 また、読まなくちゃ。 と思いました。
Posted by
「ラプラスの魔女」の続編。 5章構成で、はじめの4章まではラプラスの魔女の後の話で、5章目の「魔女の胎動」は、ラプラスの魔女に繫がる話だった。 面白かったけど、ラプラスの魔女を読んでいない人にはあまり背景が伝わらないんじゃないかなと思った。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
「ラプラスの魔女」の主人公の少女の前日談。短編集です。ラプラスの魔女は読みましたが、あまり覚えていません。ナユカを進行役として、風の流れなどを自然に読めてしまう少女羽原円華が、スキージャンパー、ナックル専門のピッチャーとキャッチャー、子どもを川で亡くした家族、大切な人を山で亡くした音楽家の問題に首を突っ込み、解決していく姿を描いています。最後にラプラスの魔女につながる話が収録されています。面白く読みましたが、あまり心に残らない印象でした。
Posted by
ラプラスの魔女、が映画化されるとのことでその前日譚の位置づけ、らしい。(すっかり内容は忘れていたけど) 話としては連作短編で、主役はラプラスの魔女(再読中)とは異なり、鍼灸師の工藤ナユタくん。ラプラスのヒロイン?の羽原円華とかかわりが出てきて、という流れ。 一つ一つの話が物理現...
ラプラスの魔女、が映画化されるとのことでその前日譚の位置づけ、らしい。(すっかり内容は忘れていたけど) 話としては連作短編で、主役はラプラスの魔女(再読中)とは異なり、鍼灸師の工藤ナユタくん。ラプラスのヒロイン?の羽原円華とかかわりが出てきて、という流れ。 一つ一つの話が物理現象(そんなに都合よくいくか、はさておき)からのミステリ仕立てで東野圭吾の昔をほうふつとさせる手法、楽しめました。 最後の話、書下ろしらしいのですが、どこかで読んだような・・・そして、さっそくラプラスの魔女を再読し始めました。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
「ラプラスの魔女」の前日譚。連作短編集。「あの空に向かって翔べ」は葛西選手を思い出してしまった。「この手で魔球を」はナックルボールの話。東野さんのスポーツの話は 全部よくまとまっている。「その流れの行方は」で恩師の苦悩を救い、「どの道で迷っていようとも」で盲目の音楽家のパートナーの死因を解明する羽原円華。針灸師の工藤ナユタの過去をもわかってしまうとは!これがラプラスの魔女につながっているし、「魔力の胎動」ではラプラスの登場人物がたくさんでてきたのでラプラスを読んだらこちらも読んで損はない。
Posted by
iいつも通り面白いんだけど、映画化に向けて「もうひと儲け」的な臭いがしてならない。 単に4話+書き下ろし1話を並べるだけでなく、もう少し丁寧に作れなかったのかな?
Posted by
今、映画化された「ラプラスの魔女」のタイアップ的続編かな?という作品ですが、謎の天才予言師である円華とナユタという人物との絡みが中心となり展開していく4編とエピローグ的短編1編の計5短編作品です! ナユタの鍼の顧客に関する問題を円華が解決するという展開なのかと思いきや、ナユタ自身...
今、映画化された「ラプラスの魔女」のタイアップ的続編かな?という作品ですが、謎の天才予言師である円華とナユタという人物との絡みが中心となり展開していく4編とエピローグ的短編1編の計5短編作品です! ナユタの鍼の顧客に関する問題を円華が解決するという展開なのかと思いきや、ナユタ自身が抱える問題を解決するという展開が良かったですね。 最後のおまけ的短編も謎めいていて、なかなか面白かったです! なんとなくラプラスの魔女のストーリーも思い出されましたが、またラプラスの魔女をこの期にもう1回読んでみるか?映画を観に行こうかな?という気になりました。
Posted by
自然現象を見事に言い当てる、彼女の不思議な“力”はいったい何なのか――。 彼女(羽原円華)によって、悩める人たちが救われていく。 『ラプラスの魔女』の前日譚。 針灸師の工藤ナユタの過去も。 それにしても、東野さん、よくもまぁいろいろ思いつくこと・・・w
Posted by