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雲上雲下 の商品レビュー

4.2

51件のお客様レビュー

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    20

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2023/03/07
  • ネタバレ

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民話を再編していくような語りが面白かった。原遍を知っているとさらに面白いように思う。 個人的に、ここの人間ではないからここから離れられないわけではなく同一化もできず、自らで自分の寄辺を見つけるしかないというところに共感を感じた。

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2021/06/02
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

いいなあ、昔話 様々な民話をつないでストーリーに仕立てている 朝井まかてさん、すごい 懐かしい登場人物ばかり 昔から庶民が大切に語り伝えて来たもの それを私たちは忘れ去ろうとしている その危機感がラストに 草どんと子ぎつね、山姥 深く味わいました ≪ 雲上と 雲下の境 物語る ≫

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2021/05/25

雲上雲下 著作者:朝井まかて 発行者:徳間書店 タイムライン http://booklog.jp/timeline/users/collabo39698 昔話の新解釈ありそうでなかった大人の為のファンタジー

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2021/04/30

はじめのうちは、何だ昔話を書き直したのかとちょっとがっかりし、投げ出そうかなあと思いながらも少しずつ読み進めた。小太郎の話から、これはと感じ読むのが楽しくなった。あとはズンズン。朝井まかてさんは初めてだがすっかりやられた。たくさんの受賞もうなずける。

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2021/03/30

草じいが、子狐や山姥に語る昔話。 やがて判明する草じいの正体と大事な役目とは? 雲上と雲下の関係を描く、ファンタジー。 章ノ一 小さき者たち・・・草じいが語る昔話は、団子地蔵、        見るなのタンス、田螺長者、猿の生き肝、猫檀家。 章ノ二 勇の者たち・・・小泉小太郎(龍の...

草じいが、子狐や山姥に語る昔話。 やがて判明する草じいの正体と大事な役目とは? 雲上と雲下の関係を描く、ファンタジー。 章ノ一 小さき者たち・・・草じいが語る昔話は、団子地蔵、        見るなのタンス、田螺長者、猿の生き肝、猫檀家。 章ノ二 勇の者たち・・・小泉小太郎(龍の子太郎の原型)            貧乏神や笠地蔵も登場。 章ノ三 物語の果て・・・つつじのむすめと山姥。        語りから明らかになる草じいの正体と雲上の話。        そして、その役目が重大であったことに気づく。 参考文献、献辞有り。 草どんが子狐や山姥に語る形式の、創作昔話が中心で物語が 進行します。松谷みよ子さんへのオマージュかとも思いましたが、 この物語では人の抱える問題が露わに表れています。 パワハラ、セクハラ、いじめ、猜疑心に忖度・・・現代社会と同様。 それでも、小太郎の物語のような、切なさが心に響く佳品もある。 だが、語りで生き長らえた、あまたの昔話に登場する者たちの 出現によって、話の様相は変わります。草じいとは、何者か? 雲上での、雲下の民草の間で語られる物語を集め、 神々に披露する、お役目。物語こそが雲上と雲下を繋ぐ。 物語を紡いでいるのは、人々の心。 物語が語られなくなることの危機感、独特の神々の世界観等、 独創的なファンタジー作品だなぁと思いました。 語り継がれる大事なものが失われつつある、現代日本。 伝統や知恵等、その危機感を昔話に例えて、知らせています。 そして最後、まったく無くなったわけではない。 まだまだ物語を語る・・・受け継ぐ心があるという、 そんな希望を感じました。

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2020/07/14

読み終えて寂しい気持ちになった。 このお話にあるとおり、 古いものはどんどん忘れ去られていく。 それを誰かが伝えていかない限り。 わたしはその生き残りのひとりなんだなぁ。 ちょっと生意気な子狐と、 正体不明な草どんとのやりとりが かわいらしくて和んだ。

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2020/05/11

日本昔話をモチーフにした不思議なファンタジー作品。 物語が消える=日本の良き伝統や文化が消えると言う、痛烈かつ戒めがメッセージかと思う。残すべき物語(心)とは何かを考えさせられる本。

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2020/04/14
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

今まで読んできた朝井まかての小説とはかなり違う味わいの物語。朝井まかての新境地! 日本古来の民話寓話を舞台にこういう小説(いや物語)を描けるのかと、読後はとにかく感心した。語り手は草、聞き手は子狐と山姥、挿話は母や祖母に語ってもらったことがありそうでなさそうな昔ばなし…。 素朴で土の匂いが香るよい本だなぁ…と読み進めていくと、竜宮の亀の話あたりでグイっと胸元を掴まれ、そっからは振り回されるだけ振り回されて、最後に足払いで技ありをとられてしまうような…。 「一本」で決まらないのは、まさかのメタ構造に唖然とさせられるから。俺たちの物語でもあったのか! でも、草よ、俺たちやそれ以降の世代にも物語はある。猫型ロボットだったり、電撃ネズミだったり、確かに草からみれば無機質で違和感ある存在たちかも知れないが、そのソウルをしっかり受け継いだ語り部は、この時世にもいるのだよ。 頭に浮かんでいたのは「まんが日本昔ばなし」に「桃太郎伝説」…そして、なぜか米津の「パプリカ」が鳴り響いていた。そんな読書体験だった。

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2020/03/01

フォントと栞紐だけで、この本に懸けた想いの強さが伝わるようだった。 物語の物語。これを、現代に生かして残そうとした著者の心根に切なくもあたたかいものを感じ、なんともいえない読後感。朝井まかて。やはりとても好きな作家です。

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2019/12/30

この本の感想を以下のブログで書いています。 https://ameblo.jp/mirai-do/entry-12512419947.html

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