中澤系歌集 uta0001.txt の商品レビュー
息苦しくて、生きづらくて、抗って、受け止めて、乗り越えかけて、またふりだしに戻って…。 どうして生きることはこんなに……。 長編小説を読む以上の感性と体力が必要でした…。
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- ネタバレ
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111108さんの本棚で見つけて購入後積読でやっと読了 未来短歌会に入会、岡井隆氏に師事、1997年未来賞受賞 歌集刊行の理由に自分の生きた証を残したいという言葉を残している 痛みに近いひりひりとした感覚と真剣なまなざしで物事を切り取った歌のような気がして、片手間に読むことができなかった 生死を何度も連想させ瞬間を凝縮させたような歌で、時々息ができないような感覚の意味は、解説の皆さんから種明かしがされたような気がした ⅠからⅢ部で構成されている Ⅰ部に私の好きな歌は集中していて付箋がいっぱい飛び出ている 日常から視点が転じる歌が特に印象的 靴底がわずかに滑るたぶんこのままの世界にしかいられない 牛乳のパックの口を開けたもう死んでもいいというくらい完璧に 手触れ得ぬ君の眼窩の裏側を思うあら煮の身を削ぎながら 湯上がりの汗引くまでのしばらくをあてのない予感を待っている 出口なし それに気づける才能と気づかずにいる才能をくれ 常にくじを引き続けなさいそして常に当たりのくじを引き当てなさい
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