「若者」をやめて、「大人」を始める の商品レビュー
社会が自由さを求めた結果、自動的に成熟した大人になるシステムは崩壊した。つまり、大人になるも、ならないも自由というわけだ。 しかし、生物的にはどうしても老いていく訳で、その流れに沿わず成熟しなかった場合、矛盾が生まれる。今の社会は若者重視。そこに迎合して、若者ぶると痛い目を見る...
社会が自由さを求めた結果、自動的に成熟した大人になるシステムは崩壊した。つまり、大人になるも、ならないも自由というわけだ。 しかし、生物的にはどうしても老いていく訳で、その流れに沿わず成熟しなかった場合、矛盾が生まれる。今の社会は若者重視。そこに迎合して、若者ぶると痛い目を見るぞって感じかな? 著者は不惑の年齢。 確かにそのあたりで、人生の方向性というものは見えてくることが多いように思える。 若い世代に向けたメッセージの色合いが強い一冊に思えた。私のように年長者には同調はあっても、行動を変えるほど響く言葉はなかった。 差し当たって、いろいろな世代から学び続けられるようにコミュニケーションを積極的に取ろうと思う。
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小難しい論理ではなく、サラサラと読みやすかった。なんとなく感じていた年齢至上主義、自己実現や成長継続至上主義と、そこからくる閉塞感は、おかしなものではなかったんだな、少なくとも他の人も感じてるんだな、ということがわかりホッとした。育つ世代から、育てる世代へと変わっていくことが怖い...
小難しい論理ではなく、サラサラと読みやすかった。なんとなく感じていた年齢至上主義、自己実現や成長継続至上主義と、そこからくる閉塞感は、おかしなものではなかったんだな、少なくとも他の人も感じてるんだな、ということがわかりホッとした。育つ世代から、育てる世代へと変わっていくことが怖いこと、残念なこと、さみしいこと、ではないし、一緒に育つことなんだなと、ミドルエイジの自分には前向きなエールになりました。
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中年に差し掛かるタイミングに出会えて良かったです。 後輩が自分を追い越して活躍していく姿に焦りだけを感じ、失敗を恐れ何もできなくなっていく自分がいました。 中年の心情やどう生きていくと生きやすかを分かりやすく解説していて、安心して中年になれそうです。 若者の成長に脅威を感じること...
中年に差し掛かるタイミングに出会えて良かったです。 後輩が自分を追い越して活躍していく姿に焦りだけを感じ、失敗を恐れ何もできなくなっていく自分がいました。 中年の心情やどう生きていくと生きやすかを分かりやすく解説していて、安心して中年になれそうです。 若者の成長に脅威を感じることも、自分を卑下する必要もない。 中年としての立場を全うしているという自負をもって、後輩や子どもたちの成長を少しでもお手伝いして、周りや自分の成長を楽しんでいきたいと思います!
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大人の条件 世代や立場が違う人に、違いを踏まえて対応すること 大人の役割=他人の世話をすること 若者のうちはなんでもやってみることが有効な場合が多いけど、中年になって時間や体力が限られてきたら守備範囲を絞ってエネルギーを自分にとって大切なことに集中投下することで中年以降楽に生き...
大人の条件 世代や立場が違う人に、違いを踏まえて対応すること 大人の役割=他人の世話をすること 若者のうちはなんでもやってみることが有効な場合が多いけど、中年になって時間や体力が限られてきたら守備範囲を絞ってエネルギーを自分にとって大切なことに集中投下することで中年以降楽に生きることができる
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とりあえず、著者はCLANNADが心から好きなことはわかった。 前半にかけては、年をとるあるあるみたいな気持ちで読んだ。一方で、歳をとることに対する打ち手は結構少ないようにも感じた。大人を始めるというよりは、そうだよね、そんなもんだよね〜みたいな感じで進んだ印象。 個人的には、...
とりあえず、著者はCLANNADが心から好きなことはわかった。 前半にかけては、年をとるあるあるみたいな気持ちで読んだ。一方で、歳をとることに対する打ち手は結構少ないようにも感じた。大人を始めるというよりは、そうだよね、そんなもんだよね〜みたいな感じで進んだ印象。 個人的には、歳をとるってもっと自由で、もっと楽しいことなんじゃないだろうかとも思う。劇的なことはないし、自由が効かないことも、新しいことを始めるのが億劫なのもあるけど、制限がないのも大人だと思った。
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普段ぼんやり思っていることが言葉にされていたので、共感するところも多かった。 まだ30代半ばなのでわからないところもあるか、概ね理解できたので私もそれなりには大人なのかなと思えた。 似通った内容が繰り返されるというか、強調されて別の言い方で書かれている箇所が少しあったように思い、...
普段ぼんやり思っていることが言葉にされていたので、共感するところも多かった。 まだ30代半ばなのでわからないところもあるか、概ね理解できたので私もそれなりには大人なのかなと思えた。 似通った内容が繰り返されるというか、強調されて別の言い方で書かれている箇所が少しあったように思い、章の途中で飽きてしまい読むのに時間がかかってしまった。 『金しか見ていない女性、胸しか見ていない男性はなんにもみていない』とゆうパワーワードは的を射ていて面白くニヤッとしてしまった。
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これから「成熟した」大人になる若者、おそらく20代~30代に向けての心得のようなものが書いてある。お説教一歩手前というか、若者を諭しているかのようだ。かつての自分に向けて書いたようにも読める。全体としては真摯で誠実な印象を受けた。 そもそも「大人の定義」が難しい時代だと思う。大...
これから「成熟した」大人になる若者、おそらく20代~30代に向けての心得のようなものが書いてある。お説教一歩手前というか、若者を諭しているかのようだ。かつての自分に向けて書いたようにも読める。全体としては真摯で誠実な印象を受けた。 そもそも「大人の定義」が難しい時代だと思う。大人の定義がわからなければ大人に成りようがない。かつては「大人像」が明確だった気がするし、若者が大人になるようなシステムが社会の中に用意されていたのだろう。大人が当たり前だったが故に、「大人の定義」が問われることも殆どなかったのではないか。80年代末、大人になれないことに自覚的だった松尾スズキが立ち上げた劇団名が「大人計画」だったのは象徴的だ。 いろんな人が多様な大人像を提示する中、この本では、自分の自由や成長、可能性はある程度あきらめて、自分の後に続く子供や後輩等を世話する者を大人として定義している。本の中でこの「大人」の定義が若干ゆらいでいる部分はあったが、数あるまっとうな大人像の中の一つだと思う。思想的にはマイルドな保守の印象も少し持った。そもそも「大人」とリベラルは相性悪そうだ。 恋愛の章は少々お説教くさいかなと思った。興味深かったのが趣味の章。趣味の捉え方が私と違っていて興味深かった。単に飽きたり、おもしろさよりも負担の方が苦しかったらやめたらいいだけの話だと思うが、かなりの葛藤を抱えたような文章になっている。自分はあっさりしているのかもしれない。ここで書かれた文章は、ゲームやアニメ等のサブカルチャーとそのコミュニティが念頭にあるのだろうが、他の趣味には当てはまらない部分も多いだろう。例えば釣りとか。 巻末に大人になれなかった人向けの慰めっぽいことが書いてあるが、私は著者よりも少し年上で、後に続く誰かの世話をする機会もなく、したがってサポートする喜びも感じたこともない、何者にもなれなかった独身中年だ。この本の定義する大人にはなれなかった。しかしこの本で定義されたのと異なる大人像を体現することはできるかもしれない。そういう意味では自分にも大人になる道は残されている。 人生が迷子になっている元ITエンジニアとして、「教える」を仕事にできるかどうか迷っている身としては、そこに進む道を補強する話でもあった。ITエンジニアと「大人」は相性が悪い。この先、自分はどうすればよいか?を考えているだけなのだが、教えることを仕事にすることで、成熟に繋がる可能性はある。教える立場は自己肯定感も上げるだろう。うまくいけば。
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今の私にぴったりの本だった。歳をとることの怖さがやわらいだ。むしろ大人をやってみたいと思った。過去を踏まえてわたしは私なのだから、まわりへの感謝を忘れず、わたしの歴史を紡いでいきたい
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個人の能力は個人のものとされる世の中で、子どもや後進を育てることに好き嫌いや義務感以外の動機が存在するとは想像しづらい。しかし別の動機が実は存在するという。それは他人の成長に自分が関与することで得られる充実感である。大人になればなるほど、自分の成長にかかる労力は増え、リターンは減...
個人の能力は個人のものとされる世の中で、子どもや後進を育てることに好き嫌いや義務感以外の動機が存在するとは想像しづらい。しかし別の動機が実は存在するという。それは他人の成長に自分が関与することで得られる充実感である。大人になればなるほど、自分の成長にかかる労力は増え、リターンは減る一方だが、子どもや未熟な人には大きな伸びしろがある。そこに労力を投入することは、成長への寄与感(喜び、嬉しさ)という形で、実は自分へのリターンも大きくなるのである、ということが書いてある。 そういうことはその立場になってみないと分からない事実であろう。実際、私も目からうろこであった。結構、衝撃的ですらあった。私は可愛い子ではなかったが、それでも両親が子育てを投げ出さずにいてくれた理由が初めて分かった気がした。 好きなことを極めること、個性を極めることなど個人最適が至上とされている社会で、このような他人に労力を投入することの重要なメリットを言ってくれる人は貴重。他人の成長に純粋な喜びを感じる人もいると知ると少し安心する。また、実際に自分がそちらの立場に立っても義務感だけでやっていかなくていいんだと思うとそれだけで肩の荷が下りた感じがする。 ーーー以下引用ーーー ところが、「大人」の目線で「大人」を評価するとそうはならないのです。 私が実際に歳を取り、子どもの世話をしたり、年下に対して年齢や立場の違いを意識しながら向き合ったりするようになって気付いたことは、自分自身の変化や可能性を多少犠牲にしても、世話をした相手が成長し、変わっていくのを見ていると、そこに生き甲斐やモチベーションが強く生まれてくるということでした。p46 さて、そうやって「若者」の成長に驚き、彼らが現在の自分よりもあとの時代を生きていくことが肌で感じられるようになると、同じ時間、同じコストをかけてより成長できるのは、 自分ではなく年下のほうであり、同じ時間やコストを投下するなら、自分自身の成長にあてるより後進の育成に同じコストを投下したほうが、組織全体や社会全体で見れば伸びしろが大きく、新しいノウハウも蓄積させやすいと気付くときが来ます。p146 この心境のシフトチェンジを終えて、「大人」の側に辿り着いた人にとって、中年になってからの日々は悪いものではありません。むしろ、人生のなかで経験と体力のバランスが最 も取れた時期を、実り多いものとして体験できます。しかし、中年でありながら「若者」の側に留まるなら、自分自身の成長がだんだん停滞していく、喪失に満ちた時期として体験せざるを得ないでしょう。p151
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大人とは? 若者とは? 僕は30代なので、世間からしたら大人なんだろうけれど、まだ、諸先輩方からしたら、若者部分もあったりするのだろう。 様々な着眼点から「若者」と「大人」に対して論じられており、難しくは無く、なるほどと気付かされたり、考えさせられたり。そうそうと納得したり。 ...
大人とは? 若者とは? 僕は30代なので、世間からしたら大人なんだろうけれど、まだ、諸先輩方からしたら、若者部分もあったりするのだろう。 様々な着眼点から「若者」と「大人」に対して論じられており、難しくは無く、なるほどと気付かされたり、考えさせられたり。そうそうと納得したり。 非常に面白い人生論だった。 また、歳をとってから読み直してみたい。
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