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花ひいらぎの街角 の商品レビュー

3.8

22件のお客様レビュー

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2018/12/08

私も名刺を活版印刷で作っているので、活版印刷の良さが伝わって来て楽しかった。 そして偶然にも地元の名前も出て来て、小さな街なのに作者は何かしらの所縁があるのだろうかと思ったほど。 久美の今後の恋模様も気になるところ。 そして誰かの死の原因は後になって家族が知ると心のやり場に困...

私も名刺を活版印刷で作っているので、活版印刷の良さが伝わって来て楽しかった。 そして偶然にも地元の名前も出て来て、小さな街なのに作者は何かしらの所縁があるのだろうかと思ったほど。 久美の今後の恋模様も気になるところ。 そして誰かの死の原因は後になって家族が知ると心のやり場に困るんだろうなとは想像できるけれど、その場に自分が立った時、迷うだろうな。 伝えるべきか言わざるべきか。 それよりも原因を探るべきではないのかもしれない。

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2018/09/11
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

紅雲町珈琲屋こよみシリーズの6作目。安定の出来、安心の読書感。 こういうぶれないシリーズものを、いくつかほぼリアルタイムの刊行順に読んでおくってのは、読書人生の醍醐味やなぁと思う。ハッピー さて、本作でも、主人公の早さんは謎解きのみならず、人間関係の糸もつれをほどいたり結び直したりに大活躍。あげく死者の呼ぶ声に応じてしまって、しなくていいやっかいに巻き込まれてしまったり。 っちゅうか、あれは八つ当たりと思うがなぁ、痛くない腹を探られたくないなら、家族の思い出を家族で大切に持っておきたいなら、ややこしい金の受け渡しやら、恋のヤサ当てやら、そういうの全部やめときゃエエのになぁ。早さんもとんだとばっちりじゃないか。 人間関係って面倒くさいもんで、「もう関わることもないだろう」と疎遠になった関係をほっといたら、「付き合いの悪い、冷たいヤツ」と思われたり、逆にそう思ってしまっていたり…。 このシリーズを読むと、そういう人間関係が煩わしくとも「今、大事だと思っていることを大切に丁寧にすればそれでいい」と達観する場面も多くて助かります。 衣食住や仕事、朝の掃除兼散歩をはじめとして、日常をゆっくりでも丁寧に生きる早さんの活躍や、大胆かつ繊細で、悩んだときは筋肉?で解決する久美さんの場面を読むと、自分自身の日常の些末なしがらみが、「今を一所懸命生き、悩みごとなど体を動かせばなんとかなる」と思えて勇気が出る。 このシリーズを読んだら心の垢が綺麗になるねんなぁ~

Posted byブクログ

2018/09/02

小物と珈琲を扱う小蔵屋の主、お草さんがその町で起こる謎に首を突っ込むシリーズ。 今作は、お草さんの若い頃の芸術家仲間が出てきて、その作品を本にしようという話から始まる。 その関係で訪ねた印刷屋さんで遭遇した謎を解明する。 このシリーズに出てくる謎は、それぞれの家庭や人間関係に関...

小物と珈琲を扱う小蔵屋の主、お草さんがその町で起こる謎に首を突っ込むシリーズ。 今作は、お草さんの若い頃の芸術家仲間が出てきて、その作品を本にしようという話から始まる。 その関係で訪ねた印刷屋さんで遭遇した謎を解明する。 このシリーズに出てくる謎は、それぞれの家庭や人間関係に関わり、その謎の答えを知りたくなかったという人もいる。 そのあたりの親切さとお節介の境、草本人の好奇心がとれも主張しすぎない程度に描かれていて話が進むので、緩やかに流れていく。 刺激が欲しい人には退屈な進み方かもしれないが、こういうミステリもいいかなと思う。

Posted byブクログ

2018/08/30
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

あらすじ  小蔵屋の草のへ、50年以上前の級友から巻物が届く。かつて草の元夫は、芸術家集団を率いて、同人誌を創っていた。その中の初之輔からだった。コーヒーの師匠で、洋食店のバクサンも元は文学を志した仲間。草とバクサンは、この巻物の文章を活版印刷で私家集にしてプレゼントしようと計画する。  活版印刷を再開させた萬來印刷の若き社長、腕のいい職人晴秋。晴秋は、親会社社長の妹で、3年前に自殺と思われた妻がいた。  また、親会社は個人情報流出に関して、萬來印刷に罪を被せようとする。  店の経営アイデアも、幼なじみの由紀乃とのひとときも順調な草に対して、店員の久美は、萬來社長と見合い相手の間で迷うが、結局どちらとも話は進めなかった。  草は晴秋の妻の死の真相に気づく。自殺ではなく事故だった。  相変わらず手厳しいわー。見かけ(表紙)と文体はほんわかしているけど、「人生って思うようにはいかないよ」とか「つらいこともうれしいことも全部飲み込んで続いていくよ」ということを何回も考えさせられてしまった本作。時間が経つと、思い出の解釈は変わるかもしれないし、受取る方の印象も変わることがあるよね。

Posted byブクログ

2020/05/21

シリーズ第6弾。 苦味多めの深入り珈琲をがぶりと飲んで でも後味は爽やか…という感じ。 次が待ち遠しい。 【図書館・初読・6月20日読了】

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2018/06/16

コーヒー豆と和食器の店「小蔵屋(こくらや)」を営むお草(そう)さんのシリーズ、第6弾。 シリーズももう6作目。 過去にはサスペンスだったり、もうおばあちゃんなのにアクションだったり、悪い奴が出てきたり、いろんなことがあったけれど、今回はなんだか雰囲気が違って見えたのは私だけだろ...

コーヒー豆と和食器の店「小蔵屋(こくらや)」を営むお草(そう)さんのシリーズ、第6弾。 シリーズももう6作目。 過去にはサスペンスだったり、もうおばあちゃんなのにアクションだったり、悪い奴が出てきたり、いろんなことがあったけれど、今回はなんだか雰囲気が違って見えたのは私だけだろうか… なんだか疲れて起き上がりたくない朝も、もう一人の自分が自分を叱咤激励して起き上がる。 寝て起きたら定休日であることに安心して眠りにつく。 お草さんは、自分の老いを実感している。 その上で、まだできることがある、楽しいと思えることがある、ということを大切に生きている。 こんな風に歳をとりたいと思う。 その一方で、人生を畳む準備をしている、心残りをひとつずつ片付けて、悔いを残さないように…と、そんな気持ちも感じられるのだ。 亡くなった人が、「本当のことを伝えて」と語りかけているように感じるのも、他人事とは思えないシンパシーから来ていたのではないだろうか。 級友たちと歩いた花野。 良くない思い出が、懐かしいそれに書き換えられる。 その風景に古い知り合いと写って、なんだか“あの世”みたい、というお草さんの感想が印象に残る。 芸術家を夢見た若き日の情熱を思い返す人たちがやけにまぶしくて、印刷屋のゴタゴタ事件も嫌な影を落とさないほど。 次回もすぐにお話がつながりそうで… 婚家に残してきた幼い息子を亡くしたことで自分を責め続けてきたお草さんだが、その気持ちが救われる日も来るのだろうか。 お草さんの見立てで、バクサンの料理が映えるようになったり、和食器にいつもと違うものを盛りつけたり差したりして遊んだり、昔ながらの活版印刷の良さを見直したり…と、センスの良い描写が、映像も浮かんでくるようで目に楽しかった。 第一話 花野 第二話 インクのにおい 第三話 染まった指先 第四話 青い真珠 第五話 花ひいらぎの街角

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2018/04/27

50年の時を越えて、本になる作品。 夢があるなぁ。 お草さんも由紀乃さんも元気で何より。 でも、由紀乃さんは息子さんのところに行ったんじゃなかったっけ・・ 忘れてるなぁ。 でも、読み返す元気ないなぁ。   「あれもこれもなくなった。これもあれも嫌だ、    となげくより、こ...

50年の時を越えて、本になる作品。 夢があるなぁ。 お草さんも由紀乃さんも元気で何より。 でも、由紀乃さんは息子さんのところに行ったんじゃなかったっけ・・ 忘れてるなぁ。 でも、読み返す元気ないなぁ。   「あれもこれもなくなった。これもあれも嫌だ、    となげくより、これが一つ残った、あれは好き、    じゃぁ何ができるかな、考えるほうが楽しい。    楽しがる癖をつけると、結局自分が救われる」(本文抜粋) って思うとお草さんのような 気持ちの元気なおばあちゃんになれるかな。 小林親子がどうも、気に入らない私。 特に娘。 社長は大丈夫かな、乗っ取られないかなと心配しちゃう。 そんなこと思っていてはお草さんにはなれないか。

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2018/04/04

紅雲町シリーズ。お草さんの昔馴染みから小包が届くことから始まる、ある家族の真実が明らかになる物語。 小蔵屋の久美ちゃんに恋の話が持ち上がるが、久美ちゃんは自分の存在意義は?と考えてしまって、受け止められない。“恋”じゃないから悩むんだろうなぁ。 前よりスッキリしない作品になってる...

紅雲町シリーズ。お草さんの昔馴染みから小包が届くことから始まる、ある家族の真実が明らかになる物語。 小蔵屋の久美ちゃんに恋の話が持ち上がるが、久美ちゃんは自分の存在意義は?と考えてしまって、受け止められない。“恋”じゃないから悩むんだろうなぁ。 前よりスッキリしない作品になってるみたいだった。

Posted byブクログ

2018/03/30

+++ 北関東の小さな町で、珈琲豆と和食器の店「小蔵屋」を 営むおばあさん、お草さん。 彼女の周囲にあたたかく描かれる人間の営み、日常に ふと顔をのぞかせる闇が読むものをグイグイ引き込む大人気シリーズ第6弾。 秋のある日、草のもとに旧友の初之輔から小包が届く。中身は彼の書いた短...

+++ 北関東の小さな町で、珈琲豆と和食器の店「小蔵屋」を 営むおばあさん、お草さん。 彼女の周囲にあたたかく描かれる人間の営み、日常に ふと顔をのぞかせる闇が読むものをグイグイ引き込む大人気シリーズ第6弾。 秋のある日、草のもとに旧友の初之輔から小包が届く。中身は彼の書いた短い小説に、絵を添えたものだった。 これをきっかけに、初之輔と再会した草は、彼の苦しかった人生を元気づけるために、彼の短編を活版印刷による小本に仕立て贈ることにした。この本を作るために小さな印刷会社と関わり、個人データに遭遇。行き詰まる印刷会社を助けることに。草の働きによって、印刷会社周辺の人々の記憶までもが明るく塗りかえられてゆく。 +++ お草さんの優等生過ぎないキャラクタが相変わらず好ましい。悟りすましておらず、人間臭くて、失敗することも後悔することも日々数えきれないほどあり、それでも周りの人たちや、小蔵屋の客たちに解決のヒントをもらい、助けられて、前向きに気分を立て直して生きている。そんな姿に親近感を覚える。今回も、厄介ごと満載だが、愉しみなことや心躍ることもたくさんあり、お草さんの毎日は忙しい。久美ちゃんのこれからのこともあれこれ気になる。次作ではそのあたりも何か進展があるといいな、とひそかに思う。読むたびに小蔵屋を訪れてみたくなるシリーズである。

Posted byブクログ

2018/03/16

読んでると色んな記憶がひっかかってくる。 すこしづつ何かが欠けてくような、そんな感覚、でも怖いもんじゃないね。

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