「民族」で読み解く世界史 の商品レビュー
民族からヨーロッパ史を眺めてみたいと思い再読。 ただ、本の趣旨が広くさまざまな地域・民族を取り上げるもので、求めていた内容とはちょっと違った。 あと、終わり方が唐突で、結局なにが言いたいのかは分からなかったので、あとがき的なものがあっても良かったと思う。 そもそもそういう趣旨の本...
民族からヨーロッパ史を眺めてみたいと思い再読。 ただ、本の趣旨が広くさまざまな地域・民族を取り上げるもので、求めていた内容とはちょっと違った。 あと、終わり方が唐突で、結局なにが言いたいのかは分からなかったので、あとがき的なものがあっても良かったと思う。 そもそもそういう趣旨の本ではないのかもしれないが。
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トルコ人をモンゴロイドとするかコーカソイドとするか定まっていない。人種間に明白な境界はない。純粋なモンゴロイドもいないし、純粋なコーカソイドもいない。p.14 アルタイ語族(モンゴル・トルコ)。シナ・チベット語族(中国・チベット・ビルマ)。 ナチスの鉤十字は古代アーリア人の太...
トルコ人をモンゴロイドとするかコーカソイドとするか定まっていない。人種間に明白な境界はない。純粋なモンゴロイドもいないし、純粋なコーカソイドもいない。p.14 アルタイ語族(モンゴル・トルコ)。シナ・チベット語族(中国・チベット・ビルマ)。 ナチスの鉤十字は古代アーリア人の太陽のシンボルで、神や幸運を表わすスヴァスティカ。p.33 ヨーロッパ人の使う算用数字・アルファベットは、どちらもアラビア人から借用したもの。p.36 北魏(モンゴル人の王朝)。孝文帝は両民族の混血を推し進めた。漢人の若い女たちは、モンゴル人の男の妾になった。モンゴル人の女は、漢人の男に嫁がされた。p.45 漢人の王朝。秦、漢、晋、明。p.46 宋をつくった趙匡胤は、自らを前漢の名臣の末裔だと称したが、じつはトルコ系の沙陀(さた)族出身とされる。p.55 朝鮮半島の南西部には日本から伝わった前方後円墳や日本伝来の埴輪や銅器が出土している。p.59 日本にとって、属国である百済を失うことは自国領土を失うことと同じ。だから無謀であっても4万7千の軍を送って、これを死守しようとした。白村江の戦い。p.65 オランダ独立前、イングランド人は、オランダ人とドイツ人をまとめてDutch(ドイツ人)と呼んでいた。p.105 フィンランド語、エストニア語、ハンガリー語はウラル語族。スウェーデン語とノルウェー語はゲルマン語派(インド・ヨーロッパ語族)。 ベルベル人。白人、アラブ人、黒人の混血。歴史学者イブン・ハルドゥーン。旅行家イブン・バットゥータ。p.144 18世紀後半、黒人奴隷の卸売り価格が上昇。砂糖・綿花の生産増大で商品価格が低下。奴隷貿易の利益が先細りしはじめた。1807年、イギリス議会は奴隷貿易を禁止する。人道的な理由というより、奴隷貿易の利益を搾り取り終わったから。p.239 アメリカのインディアン虐殺は、ナチス顔負けの民族絶滅政策。ジョージ・ワシントンも、インディアン部族の集落にたいし焦土作戦を実行した。p.243 アメリカの白人優位主義者は今でも南北戦争のとき黒人奴隷を肯定していた南軍の司令官リー将軍を讃えている。リー将軍の像撤去にも反対。p.248 エジプトのマムルーク朝(都カイロ)のスルタン(バイバルス, トルコ人)は、フラグ(モンゴル人)の侵入を撃退した。 日本はパリ講和会議で人種差別撤廃の条項を盛り込むよう提案したが、英などの拒否により実現しなかった。p.307
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高校時代、「得意」だと誤認していた世界史・・単に暗鬼が得意だったからと改めて認識し、その時代の教科書のお粗末さに笑えた。 時が名晴れ過ぎての今、40歳代以上の方が持つ知識と現在の世界史抗議にかなり異なりが出来ていることに気付けた。 視野狭窄、偏愛・偏狭、国粋主義、感情論・・など...
高校時代、「得意」だと誤認していた世界史・・単に暗鬼が得意だったからと改めて認識し、その時代の教科書のお粗末さに笑えた。 時が名晴れ過ぎての今、40歳代以上の方が持つ知識と現在の世界史抗議にかなり異なりが出来ていることに気付けた。 視野狭窄、偏愛・偏狭、国粋主義、感情論・・などなど日頃陥ってはいけない事態に安易になってしまう事への啓蒙たる一冊。 20世紀、戦争の世紀・・で21世紀はその後に高まった民族主義による交戦地区が深刻化している・・グローバリズムとともに。 こういった一冊を読んでいると国営放送の味のない「金をかけた取材とドラマ、ドキュメンタリーのむなしい中身」が改めてバカらしさが増した。 感情だけではいかんとも解決策に繋がらない民族。 住んでいる地域性、気候変動、パンデミック、病虫害・・地球に人類が生まれてどれだけ起こって消えて人を苦しめ、喜ばせ、今日に至ったか。宇宙論の雄大な様とも異なる悠久の歴史を想いいることができた時間となった。 特に面白かったのは *コーカロイドの中アングロサクソンが今日突出して優位に世界を牛耳たらんとしてきた経緯。 短頭長頭の優位度の比較、WASP有能説、英露に分かれたノルマン人、更にローマ教皇が十字軍の勝利を異として呼び寄せた事情etc
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図書館で借りた。 予備校の世界史講師が、民族という観点に焦点を絞り、短くまとめた本。広く世界の民族がまとまっている本だ。 どうしても民族という視点に立つと、ナショナリズムや民族主義的な話は通らざるを得ない。すると政治思想が絡んできて、話し難い分野になるが、本書は比較的偏らずに教科...
図書館で借りた。 予備校の世界史講師が、民族という観点に焦点を絞り、短くまとめた本。広く世界の民族がまとまっている本だ。 どうしても民族という視点に立つと、ナショナリズムや民族主義的な話は通らざるを得ない。すると政治思想が絡んできて、話し難い分野になるが、本書は比較的偏らずに教科書的事実を分かりやすく伝えてくれる印象だ。 個人的には、この辺りは結構理解できてきたぞ、という印象。スムースに読み終えた。
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途中で書き方に「ん?何か変」と首傾げ、参考図書の冊数と発行年見て、これはリテラシーいる系かな、と距離とって読む事に。自分がその読み方を選んだからだけど、地政学というより軽めな玉石混交ざっくり雑学本として読了。
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民族という視点から歴史を視る事で、現在、各国が抱える政治、宗教、領土問題を理解することが出来た。今後、世界情勢を読み解く上での知識になった。
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民族を切り口とした歴史の流れが俯瞰でき、有益。書中、暗い歴史もあり、楽しく読むだけでなく、学びになる。
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「民族」を軸に世界各地の歴史を幅広く解説している。世界史のヨコの繋がりが分かる。(あくまでひとつの説としても)勉強になる。 こう考えると、大陸は特に民族の入れ替わりや統合が多く複雑な歴史を辿っている。現在の内紛や国際問題につながっているものも多い。平和を願うばかりだけど、それぞ...
「民族」を軸に世界各地の歴史を幅広く解説している。世界史のヨコの繋がりが分かる。(あくまでひとつの説としても)勉強になる。 こう考えると、大陸は特に民族の入れ替わりや統合が多く複雑な歴史を辿っている。現在の内紛や国際問題につながっているものも多い。平和を願うばかりだけど、それぞれの民族の事情で考えたとき、そう簡単に解決できるものでもないんだろうなと思ってしまう。
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島国日本では中々実感できない民族という概念だが、歴史はこの民族の変遷そのものと言って良いのだろう。民族を軸に世界史を眺めてみることで、新たな視点が加わりこれまでの理解に深みが増す、逆にこの視点を欠くと、現代の世界情勢を正しく理解することはできないのだと再認識した。
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大学受験のときにこれを読んでいたかった!! 特にトルコ人の来し方が特に勉強になった。 地理?地史?ベースの歴史の見方だと、時々侵略しては引っ掻き回しいつの間にか去っていく、しかも毎回呼び名が変わる。なんなんだ…と苦手意識が強かったので。 加えて、ヘブライ人についても同様。 民...
大学受験のときにこれを読んでいたかった!! 特にトルコ人の来し方が特に勉強になった。 地理?地史?ベースの歴史の見方だと、時々侵略しては引っ掻き回しいつの間にか去っていく、しかも毎回呼び名が変わる。なんなんだ…と苦手意識が強かったので。 加えて、ヘブライ人についても同様。 民族という切り口で歴史を追うことで、現代までのつながりも理解でき非常に為になった。
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