闇の摩多羅神 新装版 の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
摩多羅神についは何の神なのか謎で色々と説があって、それを一つ一つ検証し、最後に結論が書かれる。正直この結論が一番真に近いんじゃないかと思う。鼓を撃ち、歌い、踊る神。故に芸能の神、芸術の神なんじゃないかという説は、当たってるようで違った。もっと人間の深層心理に潜む闇が神格化されたような“踊り狂う(狂わせる)神”なんじゃないか。シタラ神騒動、田楽踊りの流行、ええじゃないかなど日本人もエネルギーが噴出されたように踊り狂っていることがある。 何でこんなこと言い出したかというと、ギリシャ神話にもディオニューソスという“踊り狂う(狂わせる)神”がいて、こちらも別に芸術の神とは認識されておらず、あのプラトンも『法律』で「(バッコスの踊りは)平和の踊りとも戦の踊りとも言い難く、またその目的が何であるかを規定することも、容易ではない」と言わしめる程、摩多羅神と同じく語るのが困難な神がいる。ディオニューソスはニーチェやドゥルーズといった哲学者により、能動的か反動的か、力への意志、永遠回帰という観点から欲望と無意識の理論が分析された。ディオニューソスも表向きは酒とか踊りの神ということになってるけど、実は人間が捉えることができない、それ故なんとも名付けがたいものの神格化なんじゃないかと。摩多羅神からもディオニューソスからも力強い原始の衝動を感じる。
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