夜届く 猫丸先輩の推測 の商品レビュー
日常に潜む不可解な謎を猫丸先輩が自分の推理を披露する連作短編集で、ふとした時に遭遇する日常の謎や猫丸先輩のユーモアに溢れたキャラや鋭い推理に加え、あくまでも「推測」なのでそれが真相かどうかは分からないけど、恐らくそれが実際に起こったことであると想像するのも面白かった。
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六篇からなる、猫丸先輩ものの短編集。 解説を読んでいてなるほどと思ったのが、確かに筆者の佐々木敦氏が書かれているように、猫丸先輩のシリーズはジャンルとして「日常の謎」が多い。 本書もそうだったし、『過ぎ行く風はみどり色』意外は、「日常の謎」を題材としている(らしい)。 だからな...
六篇からなる、猫丸先輩ものの短編集。 解説を読んでいてなるほどと思ったのが、確かに筆者の佐々木敦氏が書かれているように、猫丸先輩のシリーズはジャンルとして「日常の謎」が多い。 本書もそうだったし、『過ぎ行く風はみどり色』意外は、「日常の謎」を題材としている(らしい)。 だからなのかどうか、本書の副題に「推測」とあるように、猫丸先輩が事件を「解決」した後も、真相が明らかにならないこともある。文字通りの「推測」で終わる事件もあり、本文でも『僕の解釈で良ければ』のような言い回しが頻出するが、猫丸先輩があまりにも鮮やかに「解釈」してくれるので、なるほどそれが真相か、と妙に納得してしまう。 本書の中で私が好きなのは表題の「夜届く」。 作品内の年代がいつ頃なのか明らかな描写はないものの、親本が講談社ノベルスから刊行された2002年当時の「現代」と仮定したとしてももはや古めの文化である「電報」が、差出人不明で、しかも夜の遅くに、数日に分けて複数回届く………という、不思議さと、不気味さが味わい深い事件のお話。 猫丸先輩の「解釈」は本当に予想外で、でも(猫丸先輩にいつも振り回される)八木沢くんと同様、ありえるかもなと思わされる。 蛇足だが、各篇のタイトルが本好きを「おっ」と思わされるもじり方でつけられているので、元ネタをどれくらい知っているかという楽しみもあった。
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あー、猫丸先輩だ。倉知淳さんの作品、久しぶりに読んだので、懐かしかったです。のほほんとした日常の謎の短編集。エキセントリックな猫丸先輩はもちろんだけど、『失踪当時の肉球は』の探偵さんとか、『カラスの動物園』の長尾さんとか、登場人物が魅力的で、なんだか応援したくなっちゃいます。この...
あー、猫丸先輩だ。倉知淳さんの作品、久しぶりに読んだので、懐かしかったです。のほほんとした日常の謎の短編集。エキセントリックな猫丸先輩はもちろんだけど、『失踪当時の肉球は』の探偵さんとか、『カラスの動物園』の長尾さんとか、登場人物が魅力的で、なんだか応援したくなっちゃいます。このシリーズ、未読の作品、まだまだあるから読んでみよう。
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半分カバー買い。 初読もピンとこなかったが、本棚整理のための再読もダメだった。 猫丸先輩も文章も苦手なのかも。
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「夜届く」という題が不穏だね、それに惹かれて読んでみた。人が殺されるわけではない日常の謎というやつかもしれないが、ちょっと常識的に起こりそうもないことだよなあ。ネタとしていまいちかな。なるほどって思えない。それに、八木沢とかがなんか情けないし、猫丸先輩もあんまり親しみが持てない。...
「夜届く」という題が不穏だね、それに惹かれて読んでみた。人が殺されるわけではない日常の謎というやつかもしれないが、ちょっと常識的に起こりそうもないことだよなあ。ネタとしていまいちかな。なるほどって思えない。それに、八木沢とかがなんか情けないし、猫丸先輩もあんまり親しみが持てない。私には、合わないということか。
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猫丸先輩シリーズ最初の作品ではないけど、たまたま本屋で見つけたので購入。 私にとっては初・猫丸先輩。 日常ミステリで、悲惨なことが起きないのでのんびり楽しめる短編集だった。 各話のタイトルが既存の小説のパロディ?オマージュ?になってるので内容もそうなのかと思ったけど内容はそこ...
猫丸先輩シリーズ最初の作品ではないけど、たまたま本屋で見つけたので購入。 私にとっては初・猫丸先輩。 日常ミステリで、悲惨なことが起きないのでのんびり楽しめる短編集だった。 各話のタイトルが既存の小説のパロディ?オマージュ?になってるので内容もそうなのかと思ったけど内容はそこまで似てるということではなかった。
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日常の謎のミステリ。 身に覚えのない電報が夜に届くとか、花見の場所取りをしている新入社員を邪魔しに来る人達の正体は?とか。正解かどうかは分からないが納得のできる解答を示す猫丸先輩。短編でサラッと読めて面白い。
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2018年67冊目。日常の謎を猫丸先輩が切れ味鋭く推測していく短編集。中でも表題作は盲点というか意表を突かれたけれど、ということは猫丸先輩のお説教が身に沁みてくるということでもあり、いろいろしてやられました。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
無闇に小柄、真っ黒いコートのような上着をでろりと着ている。長い前髪が額を隠した顔は童顔で年齢不詳。子猫のような真ん丸な目で愛想よく笑うそんな愛すべきキャラクター「猫丸先輩」。好奇心の塊、鋭い洞察力で日常の謎を推測する(推理ではないところがミソ)。 彼は事件を解決するわけでもなく、あくまでもこういう推論も成り立つよ~っていうスタンスがいい。 それによって、救われる人もいる。あくまでも、日常の小さな違和感や謎をスッキリさせてくれる物語の数々。 こんなのほほんとした短編もたまにはいいな。
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