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トヨタ物語 の商品レビュー

4.5

18件のお客様レビュー

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2022/01/26

 第二次世界大戦後の復興から経済成長の過程で日本の製造業は世界市場を席巻した。しかし欧米諸国の反撃や新興国の台頭で家電製品、エレクトロニクス、医薬品、化学製品等々の日本企業の優位性は崩れてしまった。その中で、トヨタ自動車が世界最大の自動車会社の一つであり続けている理由がわかるドキ...

 第二次世界大戦後の復興から経済成長の過程で日本の製造業は世界市場を席巻した。しかし欧米諸国の反撃や新興国の台頭で家電製品、エレクトロニクス、医薬品、化学製品等々の日本企業の優位性は崩れてしまった。その中で、トヨタ自動車が世界最大の自動車会社の一つであり続けている理由がわかるドキュメンタリーであった。本書の最後のところで、アメリカのケンタッキーでトヨタの工場が地元の誇りと見られていることが語られている。トヨタ生産システムによってトヨタは一日本の企業ではなく世界のトヨタになっている。国内国外にかかわらず工場、協力会社、販売店で現場の人たちが自分で考えカイゼンを繰り返している組織であるからこそ、好不況の波や災害、米国でのリコールに対するバッシングにも耐えて成長を続けられているのだろう。

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2021/01/21

知っていることと、実践は全然違う。 トヨタ生産方式は有名だけど、それをやりきることがいかに難しいか。知っていれば出来るというものではない。 そして、トヨタの凄さは徹底的にカイゼンをやり抜くところにあるんだということを書いた本。

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2020/10/09
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

トヨタは、中小企業の時から何度も倒産の危機に立ち向かってきて「このままでは潰れる」という危機感が強い。それを忘れずに見事に引き継がれている。 トヨタ生産方式は、中間在庫を無くす事でピンと糸を張った緊張状態をつくる。不良品は流さない、異常があったらラインを止め手を打つ。 リードタイムを短くする=仕入から代金の回収を早くなる。トヨタ生産方式は経営に直結している。 佐吉と喜一郎が考えた思想を指導でうまく繋いている。 営業改革の話では鶏そぼろ弁当と幕の内弁当の話が納得の面白さだった。 トヨタ生産方式の導入は、指導する人により、結果は大きくかわり、間違いもおき誤解もされる。 全体的にエピソードを混じえて分かりやすく表現されていて有意義でした。支えてるのは現場主義!!

Posted byブクログ

2020/08/31

トヨタの生産方式である「カンバン方式」の成り立ちを通して、トヨタを作り上げた指導者目線の思考を学んだ。 自ら考え、行動する。スターバックスでアルバイトをしている私にとって当たり前になってきているこの考え。この意識の大切さを改めて思い知らされた。それと共にトヨタの教育の現場に益々...

トヨタの生産方式である「カンバン方式」の成り立ちを通して、トヨタを作り上げた指導者目線の思考を学んだ。 自ら考え、行動する。スターバックスでアルバイトをしている私にとって当たり前になってきているこの考え。この意識の大切さを改めて思い知らされた。それと共にトヨタの教育の現場に益々興味が湧いた。 その他にも、戦争や大災害を経験した当時の日本人と日本企業はどうやって逆境を乗り越えたのか。その要因も知れた。 また、この本に書かれていた指導者としての条件のうちの一つは既に私に備わっていると思う。現場と顧客の両方に共感し、寄り添った経営を目指していきたい。

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2019/08/19

創業に近い時期は時間が経ち過ぎていて、生き生きとしたやりとりというより、事実が淡々と語られる感じ。それほどドラマティックでもないし、登場人物もあっちからこっちへ飛ぶので感情移入するポイントもあまりなく。カンバン方式を学ぶにしては考察が薄いと感じました。トヨタの社員の方が読まれれば...

創業に近い時期は時間が経ち過ぎていて、生き生きとしたやりとりというより、事実が淡々と語られる感じ。それほどドラマティックでもないし、登場人物もあっちからこっちへ飛ぶので感情移入するポイントもあまりなく。カンバン方式を学ぶにしては考察が薄いと感じました。トヨタの社員の方が読まれればいいのではないでしょうか。

Posted byブクログ

2019/06/16

トヨタのものづくりについて学べる本です。 創業時の何もないところからビッグスリーを凌ぐまでカイゼンを継続し続けたトヨタの経営陣、現場、そして生調のメンバーの生き様に大いに学ぶことが出来ました。 是非一読をお勧めしたいです。

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2019/05/06
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

トヨタ生産方式を通じて、トヨタ自動車の歴史を振り返る内容。特に喜一郎以降は指導員にフォーカスがあたっており、彼ら、そして生産方式を通じて、トヨタの現場は自分たちで考えることのできる場所に変わっていく、という流れ。 同方式そのものへのフォーカスは多かったが、それを「どう展開するか」、そしてその結果現場は「どうなるか(生産結果という意味でなく内面的に)」に焦点を当てたものはまだ見ていないので新鮮だった。 後工程が前工程に取りに行く、その結果自工程でのきっちりとした簡潔をしていないと、取りに来た人に迷惑をかける。結局渡す流れは同じだが、自分で持っていくと取りに来てもらうということで心理的な変化もあるのだろうか。 また、よくある批評として労働強化であることを否定しており、基本的に身体は楽になる方向に向かうというもの。 当然突き詰めていけば少人化されるものではあるが、そういう中でも当時の大野は眺めておけなど、余計な遊ばせ仕事に工数を割かせていない。 また、同方式の弱点として展開できる人が限られることが挙げられているが、それはだからこそ強みであるし、これだけ世の中に大っぴらに漏れていっても問題がないところの一つだと思う。

Posted byブクログ

2019/03/10

なるほどこれは実践して失敗して悩んで試行錯誤して成果を上げてその過程を振り返ってみないとトヨタ生産方式を理解できそうにないなあ。 そしてトヨタ生産方式を目指しても良い結果は得られそうにない。結果的に「あ、これはトヨタ生産方式と同じだな」というやり方を自分で築いていきたい。 今で...

なるほどこれは実践して失敗して悩んで試行錯誤して成果を上げてその過程を振り返ってみないとトヨタ生産方式を理解できそうにないなあ。 そしてトヨタ生産方式を目指しても良い結果は得られそうにない。結果的に「あ、これはトヨタ生産方式と同じだな」というやり方を自分で築いていきたい。 今ではエクセレントカンパニーに見えるトヨタが、常に危機と直面していたこと、泥臭い細かな努力で生き残ったこと、しかしその危機感がトヨタ生産方式の原動力であったこと。 外からは見られない人間臭〜いやり取りを追体験できて、とてもエキサイティングな読書体験だった。

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2019/02/11

【トヨタは、トヨタを超えていく】今で言うところのベンチャー企業としてスタートし、今日では世界に冠たる自動車企業となったトヨタ。その代名詞とも言える「トヨタ生産方式」を軸とし、成功に到るまでの困難続きの道のりを振り返った作品です。著者は、『TOKYOオリンピック物語』でミズノスポー...

【トヨタは、トヨタを超えていく】今で言うところのベンチャー企業としてスタートし、今日では世界に冠たる自動車企業となったトヨタ。その代名詞とも言える「トヨタ生産方式」を軸とし、成功に到るまでの困難続きの道のりを振り返った作品です。著者は、『TOKYOオリンピック物語』でミズノスポーツライター賞優秀賞を受賞した野地秩嘉。 トヨタという企業に流れるDNAをわかりやすく解説した一冊。「生産方式」と目にすると、どうしても自働化や製造プロセスにまつわることを想起してしまいますが、突き詰めて言えば、一人ひとりの心構えや考え方というところまで降りて考えていくシステムなのかなと感じました。それにもかかわらず、決して精神論に堕してはいないというのが素晴らしい。 〜「トヨタ生産方式とは考える人間を作るシステムです」と付け足した。〜 つい誰かにオススメしたくなる作品でした☆5つ

Posted byブクログ

2020/06/14

2018年12月10日読了。トヨタの工場を70回以上見学し多くの関係者にインタビューした著者による、機物から自動車にプロダクトを切り替え、日本を代表する企業となったトヨタの歴史とその強さの真髄に迫るドキュメント。「焼け野原からイノベーションを起こした」というとソニーがよく引き合い...

2018年12月10日読了。トヨタの工場を70回以上見学し多くの関係者にインタビューした著者による、機物から自動車にプロダクトを切り替え、日本を代表する企業となったトヨタの歴史とその強さの真髄に迫るドキュメント。「焼け野原からイノベーションを起こした」というとソニーがよく引き合いに出されるが、トヨタもそれと同じかそれ以上に革命的な偉業を成し遂げた会社なのだ、ということがよくわかった。アンドンやかんばんといった目に見える要素を真似しても、「現場に考えさせる」「カイゼン」「ジャストインタイム」といったTPS(トヨタ生産方式)を取り入れることは難しいよなあ…と思う。これを成し遂げたトヨタの社長らと、大野耐一らTPSの推進役は確かに偉大だ。大野の死後もその映像を見て震え上がった、という幹部たちのエピソードが好き。

Posted byブクログ