誰でもない の商品レビュー
https://www.kikkoman.co.jp/homecook/search/recipe/00003002/index.html 豆腐のつけ焼き 「上京」と「ヤンの未来」だけ読んだ。それ以上別の短編を読み続ける気にならず、表紙を見るとそれまで気付かなかった傘に気づいた...
https://www.kikkoman.co.jp/homecook/search/recipe/00003002/index.html 豆腐のつけ焼き 「上京」と「ヤンの未来」だけ読んだ。それ以上別の短編を読み続ける気にならず、表紙を見るとそれまで気付かなかった傘に気づいた。
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2021 #8 訳者あとがきで文芸評論家のシン・ヒョンチョルによる言葉の引用がある「この作家はあたかも猛獣がえものに狙いを定め、ひとしきり目で追ったあと、たった一撃でしとめて引き倒すように、書く。」 原文を読んでいないので、訳者による文を通しての印象になるけど攻撃的な文章だっ...
2021 #8 訳者あとがきで文芸評論家のシン・ヒョンチョルによる言葉の引用がある「この作家はあたかも猛獣がえものに狙いを定め、ひとしきり目で追ったあと、たった一撃でしとめて引き倒すように、書く。」 原文を読んでいないので、訳者による文を通しての印象になるけど攻撃的な文章だった。棘みたいなものがチクチクしていて読んでいて痛くなった。ディディの傘では正直読みながら泣いたし読むのに時間がかかったけど、本作はそこまでではなかった。 ---メモ--- P58 あの日の光を肌に浴びられる時間は一日のうち三十分にも満たないんだと私は気づいた。お日様をいちばん楽しめるときも私はここにおり、そんなふうにして時はすっかり過ぎてしまうのだろう。恋なんか二度とできないかもしれない。そんな機会はもう、想像することもできなかった。 P232 尊い人は誰にもバカにされないわ。自分自身を尊べない人が、とことんバカにされるのよ。
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現代社会の痛点を暴き出す秀作ー訳者あとがきより まさに。強烈で力のある文章。読んだら殴られたような疲労感が残る。自分の状況と重なる。希望が、救いがない。痛快さもあるけれど。 短編それぞれが違うフレーバーを持っているのも良い。 上手い作家さんだと思う。
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ドキドキしてる、わわわわわーって叫びたい。『誰でもない』の最後の「わらわい」は怖かった。怖すぎて叫びたくなった。ずーっと笑ってる顔なんやから仕方ない? 加速して狂気へ向かっていく。怖すぎる。 好きだったのは「上京」「ミョンシル」「誰が」です。前にも言ったけれど、チママンダ・ンゴデ...
ドキドキしてる、わわわわわーって叫びたい。『誰でもない』の最後の「わらわい」は怖かった。怖すぎて叫びたくなった。ずーっと笑ってる顔なんやから仕方ない? 加速して狂気へ向かっていく。怖すぎる。 好きだったのは「上京」「ミョンシル」「誰が」です。前にも言ったけれど、チママンダ・ンゴディ・アディーチェの『なにかが首のまわりに』と同じにおいのするところが所々ある。このファン・ジョンウン作家のもっと短篇を読んでみたいです。
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八つの短編集。現在を生きるのに辛い経験をしている人を描く。「ミョンシル」がよかったな。亡くなったシリーの蔵書で埋まった部屋でシリーの思い出を万年筆で書こうとする老女。
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胸に刺さる痛みを伴う短編集は、じくじくした痛みだったり、ズキンとした激しい痛みだったり。 「上京」「ヤンの未来」「笑う男」が特に好み。
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ファン・ジョンウン作品読了本2作目。 前回読んだ「野蛮なアリスさん」で 胸ぐらを掴まれて両頬に平手打ちをくらい、 今回の短編集でボデイブローを8発もいただく。 “誰でもない”は“何でもない”。“誰でもある”は“何でもある”。 韓国の悲壮感・喪失感は日本でも同じであり、 個人が抱え...
ファン・ジョンウン作品読了本2作目。 前回読んだ「野蛮なアリスさん」で 胸ぐらを掴まれて両頬に平手打ちをくらい、 今回の短編集でボデイブローを8発もいただく。 “誰でもない”は“何でもない”。“誰でもある”は“何でもある”。 韓国の悲壮感・喪失感は日本でも同じであり、 個人が抱える問題はどこの国でも同じだろう。 将来への絶望、孤独であるがゆえの狂気、 個と個の繋がりは空を掴むようで。 抉り取られる魂は、どす黒い血を流す。 『わらわい』は舞城王太郎氏が吐き出す言葉にも似て 最後の1行に狂気と悲哀を匂わせる。
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8つの短編集です。 都会で暮らすのが嫌になった人。相変わらず大きく記憶に残らない程度の恥を体験している人。もう人が嫌になってしまった人。単純になれない人。笑いたくないのに毎日笑う人。 色んな人が出てきます。みんな現代社会に疲れていたり、孤独を感じたりしながらも、日々を生きてい...
8つの短編集です。 都会で暮らすのが嫌になった人。相変わらず大きく記憶に残らない程度の恥を体験している人。もう人が嫌になってしまった人。単純になれない人。笑いたくないのに毎日笑う人。 色んな人が出てきます。みんな現代社会に疲れていたり、孤独を感じたりしながらも、日々を生きていました。
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ヤッバイ。最初の2編はツラくて仕方なかったが、後半3編は吐きそうになった(むちゃくちゃほめてる)。 見えているのに、見えないふり(なんなら少し隠そうと埋め気味)をしていることーー貧困、年老いた親、整備が行き届かない下水、中流意識ーーなんかを、丁寧に掘り起こしほら最初からそこにあり...
ヤッバイ。最初の2編はツラくて仕方なかったが、後半3編は吐きそうになった(むちゃくちゃほめてる)。 見えているのに、見えないふり(なんなら少し隠そうと埋め気味)をしていることーー貧困、年老いた親、整備が行き届かない下水、中流意識ーーなんかを、丁寧に掘り起こしほら最初からそこにありますよ!?見えてないですか?嘘、わかってましたよね見えてましたよね?ていってるみたいな、でも責められているわけでなくあくまでもフラットな陳列で、だから余計にシコリが残る。そんなオソロシイ短編集ですわ。
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「訳者あとがき」にあるように、現代社会あるいは現代人の「痛点を暴き出す」、淡々とした、しかし容赦のない描写。訳文がよいのか、するする読めるが、読後感は重く痛い。自分の心の中に抱えながら、忘れていた痛いところを思い出させられる。どの短編もよい。ちなみに、最後の「わらわい」は鬼気迫る...
「訳者あとがき」にあるように、現代社会あるいは現代人の「痛点を暴き出す」、淡々とした、しかし容赦のない描写。訳文がよいのか、するする読めるが、読後感は重く痛い。自分の心の中に抱えながら、忘れていた痛いところを思い出させられる。どの短編もよい。ちなみに、最後の「わらわい」は鬼気迫る筆致で、少し村田紗耶香の作品に似ているなと思った。
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