最強のデータ分析組織 の商品レビュー
私は会社でデータサイエンティストモドキとしてデータ分析しているけれど、それが事業応用されない状況にあるので、どんな働きかけ/組織作りをしたらいいかヒントを得たくて読んだ。 参考になることは沢山あった。 けど、大企業の部長さんが書いているので、組織のあり方(データ分析部隊・業務...
私は会社でデータサイエンティストモドキとしてデータ分析しているけれど、それが事業応用されない状況にあるので、どんな働きかけ/組織作りをしたらいいかヒントを得たくて読んだ。 参考になることは沢山あった。 けど、大企業の部長さんが書いているので、組織のあり方(データ分析部隊・業務改革部門として、全社的にどのような位置づけとするか。予算はどうやって獲得するか。社内外での部門露出戦略はどうするか。等)を考え、実践できる立場にある人だということ。 平社員の私一人ではできないことも(主に組織づくりの部分で)多いのが残念。 ただ、マインドはとても参考になった! 私は、データ分析は楽しくもありつつ、モチベーション維持が大変だと感じている。 会社にどう貢献するかを具体的に考え、他部門の現場担当者に自らプレゼンする機会を持たせてもらうよう、上司にお願いしたいと思った。
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間接部門で仕事している人は勿論、他部署とやり取りする業務に従事してる人なら、一回は感じたことがあるやり辛さ、温度差に「あるある」と思わされる。 分析と言うと、現状を数値化なりで可視化するイメージがあったが、それだけで終わらず意思決定が出来るところまで持っていくことが大事。言わんと...
間接部門で仕事している人は勿論、他部署とやり取りする業務に従事してる人なら、一回は感じたことがあるやり辛さ、温度差に「あるある」と思わされる。 分析と言うと、現状を数値化なりで可視化するイメージがあったが、それだけで終わらず意思決定が出来るところまで持っていくことが大事。言わんとすることは分かるが、実行できるかというと、すごく難しいことだと思う。 提案するだけでは読んで終わりになるデータも、依頼料を出す仕組みを作ると依頼側もペイできるように、真剣に向き合うようになる。その分責任も大きくなるが、今の会社に溢れている読まれもしない無駄な資料作成の業務が減っていく、もしくは報われる気がする。 著者が一つ一つ積み重ねてきたことが今活きているのだと思う。
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データ分析の方法論ではなく組織論について述べた本。データ分析するだけでは不十分でビジネスの場で課題を発見し、事業部門の人に結果を使ってもらって初めて役に立ったといえる。そのためには分析部門だけでなく事業部門との連携が必須となってくる。末端だったデータ分析チームがビジネスアナリシス...
データ分析の方法論ではなく組織論について述べた本。データ分析するだけでは不十分でビジネスの場で課題を発見し、事業部門の人に結果を使ってもらって初めて役に立ったといえる。そのためには分析部門だけでなく事業部門との連携が必須となってくる。末端だったデータ分析チームがビジネスアナリシスセンターとして内外で注目されるようになるまでのボトムアップの取り組みについても書かれている。3つの無形財産、ミッション、カルチャー、レピュテーションを築いた。
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データ分析組織の成功事例と、決して華々しいだけではない努力の過程を垣間見る。いつかはこうなりたいので、大いに参考にしたい。
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データ分析から会社の成果につなげるということが、どれだけ簡単ではないか、簡単ではないけど魅力的でやりがいのある仕事なのかを書いてあると思います。 近頃はデータ分析系のコンサル会社も多くありますが、いかにコンサルを使って成果を出すのが難しいか推察できます。データ分析が活用される現場...
データ分析から会社の成果につなげるということが、どれだけ簡単ではないか、簡単ではないけど魅力的でやりがいのある仕事なのかを書いてあると思います。 近頃はデータ分析系のコンサル会社も多くありますが、いかにコンサルを使って成果を出すのが難しいか推察できます。データ分析が活用される現場・事業サイドと、分析結果を生む分析組織をいかに協働させるかがポイントになると書いてあるからです。 以下のことが書いてあると思います。実践的で、ちょっと燃える?テンションの上がる?ような本です。 ・データ分析という手段をどうやって成果に結びつけるか、という、実践的で非常に分析者にとって重要分析的な考え方を語られています。見つける、解く、使わせる。 ・分析手法の観点と、会社の中の組織折衝の観点と2つが語られていると思います。組織感の折衝の話の方が心を砕いていて、ページも割いている印象です。 ・分析組織目線で、どうやって組織のレベルを上げていくか、という内容も勉強になりました。
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社内組織の立ち上げにおける工夫は非常に参考になった。特に重要だと思った点は ①いかに事業部側を巻き込むか(現場を知らず机上で取り組むのではなく、入り込み現場とタッグ組んで取り組み、現場の課題感は解決策の筋の良さを高める) ②社内における組織の立ち位置(スポンサーシップ制度を取り、...
社内組織の立ち上げにおける工夫は非常に参考になった。特に重要だと思った点は ①いかに事業部側を巻き込むか(現場を知らず机上で取り組むのではなく、入り込み現場とタッグ組んで取り組み、現場の課題感は解決策の筋の良さを高める) ②社内における組織の立ち位置(スポンサーシップ制度を取り、準独立採算制を敷いている) ③チームのミッション、評価対象を明確にする(社内イノベーションを起こすために、あくまで事業部に分析結果を使わせるところまでやり切る) メモ 1章 ・メンバー10人が3案件持ってる ・年齢層バラバラで若手は新卒配属で振り分けられるが、みな専門が分析ではない →論理性さえあればできる ・見つける、解く、使わせるが揃わないと分析の価値発揮できない ・1日の半分は現場に出て、残りを分析に当てる ・ビジネスアナリシスセンターの取組が広がり、社内にデータ活用の風土が広がりリテラシーも向上 ・研究所から本社に移動したことで事業部とのコミュニケーションが密に取れるようになった ・あくまでビジネスに活かしてこそなので、データアナリシスではなく、ビジネスアナリシスセンター(かつ、チームではなく、全社巻き込む意図でセンター) 2章 ・事業者部門との連携 見つける、解く、使わせる、いずれにおいても、現場を知る事業部門メンバーがいないと役に立つ分析ができない (現場の課題感、解決策の妥当性、どう活用すべきかなど) 3章 ・スポンサーシップ制度は社内で業務委託契約する制度 分析組織が予算持ってると好き勝手に分析してしまい、事業に直結しない恐れがある ・最大の目的は、費用対効果を見極めること 分析組織は分析の費用がわかる 事業部はビジネス効果を予測し、ペイできるかを総合的に判断 ・分析組織は独立採算制で、人件費などを他事業部から取らないと赤字になる(結果、人が減っても文句言えない) 正確には、7割事業部から、3割はコーポレート予算 ・予算不足でもある程度ディスカウントして対応できるのは社内ならでは(ただし、無料にはしない、責任感がなくなるから) ・コーポレート予算は、教育や新技術の活用などに充てるため必要予算を申請して承認降りたら使える ・分析しても、役に立たない、役に立つが中身見えず使えない、現場の反発に会うなどあるので、業務改革するまで立ち会う ・必要に応じて外部委託も活用 4章 ・分析組織は事業部横断で取り組むため、特定の事業部だけで解決難しい課題でも、横断的な取組を支援して解決に繋げることができたりする ・部内の報告会や他事業での説明だけでなか、外部メディアに取り上げてもらうことで社内の認知度が高まり、依頼が増えた 5章 ・成長を促す仕事の必要条件は、責任と成果が明確な仕事である 6章 ・ビジネスアナリシスセンターのミッションは、データと分析力を武器に社内イノベーションを起こすこと ・ミッションに基づき評価されることも決まり、評価される取組はリーダーがしっかり褒め、ミッションが根付く(予算取れた、期待値超える分析結果出た、現場が分析結果を使ってくれる)(新しい分析手段を覚えた、などはミッションから外れてる) ・メンバー教育は、チームメンバーが講師になって色々教えたり、社外研修に出して刺激与えたり 7章 ・イノベーションを成功させる鍵は、やるべき、やりたい、やれるの信念 会社にとってやるべきだという強い信念 どうしてもやりたいという想い 頑張れば絶対できるという確信 ・リーダーの鉄則は、どうすれば関係者全員を幸せにできるか、少なくとも不幸にはしない、でできるか ・リーダーとして大切にすることは、メンバーの人生を預かる責任と幸せにする使命感
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データ分析の組織論として非常に有益な本。企業のデータ分析者に必要な能力は、データ分析が役に立つ機会を「見つける」力、問題を「解く」力、データ分析から得られた結果を現場に「使わせる」力、というのが納得。 著者が18年かけて生み出した組織論は、テクノロジーの進化もあって少しは短縮でき...
データ分析の組織論として非常に有益な本。企業のデータ分析者に必要な能力は、データ分析が役に立つ機会を「見つける」力、問題を「解く」力、データ分析から得られた結果を現場に「使わせる」力、というのが納得。 著者が18年かけて生み出した組織論は、テクノロジーの進化もあって少しは短縮できる部分もあるかもしれないけど、結局はその企業の組織のなかでどう位置付けをしていくか?だから跳び越えられる手順はないように思った。
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2017年の本ですが、データ分析のあるべき仕事論・組織論はこの本でほぼ出尽くしていると感じます。それくらい秀逸な内容。個人的には頷きすぎて500回くらい首がもげました。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
この目新しい組織の会社での位置づけを上げるための努力は社内での評価の低い私には参考になりました。 新部署というのはとかく周囲からは色目で見られたりシニカルな態度をとられることが往々にしてあるが、筆者は事業部門に飛び込み、話を聞いて、教えを請い、少しずつ名前を売っていた点。 同時に社外に連携を作り、同様の組織に所属する社外の仲間と励まし合い、ヒントをもらい、またそこでのレピュテーションを高め、それを社内での仕事に生かそうとしている点。ひいては学術の世界にも籍を置き、専門家とのコネクションを維持する等々。 私のように辺境で一人で仕事をしていると、とかく独断になったり確認を怠ったり、評価されなくてもいいやと思ったり(今でも思うけど)、人とコミュニケーションをとり仕事の仕上がり感を確認したり、自分の仕事をうまく通すためにレピュテーションを高めておくことは大事であると感じた次第です。 他方、私が期待していたのは、典型的なデータの活かし方や方法等を読み、自分の業務に生かせないかなあと思ったのだが、全般的な本のつくりは上記でも書いたように組織論だったりリーダー論だったり、あるいは社内政治論だったりするので、その点では少し期待が外れてしまった。 ・・・ 最後にまとめると、組織論としてそこそこ面白い本ではあるとは思うが、ターゲットが良くわからない本であった。タイトルと内容にもややズレを感じた。私は全く違う業界の異なる職種の人間で、タイトルにある通り『最強のデータ分析』が具体的に生々しくいくつもの方法論と共に語られると勝手に解釈した。が、実際の内容はより定性的で、組織のトップ(どんな小さなものです)が組織の運営方法として読むときに価値がありそうに思いました。
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タイトルから想像するようなガチガチでサイバーなブレーン集団の話かと思いきや、典型的な日系企業でのWetな組織関係も含めた、非常に示唆に富んだ内容。逆に言えば終身雇用の思想がまだまだ残る日本でこそ評価される類いかも。
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